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食物依存性運動誘発アナフィラキシーの記録

こんにちは。
私がアレルギー原因を特定するまでに何度も経験した、食物依存性運動誘発アナフィラキシーの症状をメモとして記録します。


食物依存性運動誘発アナフィラキシーとは

私のアレルギー症状は、原因食品を接種した後に運動することでアナフィラキシーショック反応が起こる、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと呼ばれるものです。特殊型食物アレルギーという分類のようです。

アナフィラキシーショックは全身の激しいじんましんや吐き気、動悸(呼吸困難)を引き起こし、場合によっては死亡に至る可能性もあるようです。食品以外にも蜂の毒や薬品でも引き起こされることがあります。

このアレルギーは原因食品に含まれる抗原、小麦の場合「ω5グリアジン」というたんぱく質が腸で異物とされることで反応が出るようです。グリアジンはグルテンに含まれる物質です。(このため、私は強制的にグルテンフリー生活を送ることになりました)

私のアレルギー症状

食物依存性運動誘発の特徴と思いますが、小麦を摂取しても、すぐには特に何も起こりません。

小麦に含まれる「ω5グリアジン」というたんぱく質が腸で異物とされることで症状が出るようで、腸に届くまで小麦を接種したことにも気づかないことが多々あります。

症状が出始めたときに、「あれ、もしかしてさっきのに小麦入ってた!?」って気づいてもすでに手遅れ。直前のセーブデータに戻したい気持ちに駆られます。

始めの症状としては、私の場合、10~20分で体がチクチクし始めます。
(このチクチクが地獄の痒みの始まりを知らせる恐怖の宣告です・・)

次に手が乾燥し、むくみ出し、30~60分ほどでじんましんが出始めます。
痒いです。掻けば掻くほど痒みは増し、肌もボロボロに剥けてそのあとのシャワーが地獄になるのですが、それが分かっていても掻くのを我慢できません。(痒みってどういうメカニズムなんでしょう!掻くと報酬が得られるように脳から快感物質が分泌されるそうなのですが、それで毒素が出る訳でも無いし一体誰得の仕組みなんこれ・・って思いながら掻きむしります)

症状が重いときは全身を埋め尽くすじんましんが出るのですが、比較的軽いときは、太ももの裏やお尻、おなか回りあたりに出ることが多いです。顔にはほとんど出たことがありません。

衣服や椅子などに触れる場所なので、原因が判明するまでは服の生地が悪いのかなとか、ダニがいるのかな、とか汗かいたところで出るのかな?と思っていた時期もありました。

じんましん以外には、息苦しくなったり吐き気を催す、貧血のような感じで視界が白黒になるという症状が出ます。どの症状が出るか、その時々によって様々です。一度、視界全体がファミコンのような画質になったことがあります。まさにゲーム脳。(幻を見ていたのかもしれませんが・・)

アレルギーが発症するシチュエーション

食物依存性運動誘発という名前だけあって、激しい運動の後に症状が出ます。ただこの「運動」が、サッカーなどの激しいスポーツはもちろんですが、入浴や満員電車の通勤など普段の生活でも該当することがあるので、食べてじっとしていれば良いということでも無く、気が抜けません。

今までで一番危なかったのはラーメン大盛り後の全力フットサルで発症したときでした。全身のじんましんに加えて、呼吸困難と貧血のような症状で完全に倒れこみ意識を失いました。

全く動けず、横たわって朦朧とし小一時間記憶を無くしていました。
ただ、周りから見ると「あ〜あのおっちゃん張り切りすぎてバテてるな」って感じで微笑ましく見えてたようで誰からも声すらかけてもらえませんでした。笑えませんが、危うくそのまま永遠の眠りにつくところでした。

あとは体調によっても症状の重さが変わるような気もします。
一時期、出張先のホテルでよく発症していたのですが、仕事の疲れやストレスもあったのか重い症状が続きました。(飲みすぎただけ説もあります)

発症するものしないもの

小麦を含む食品で発症するといっても、100%発症する訳では無いのが厄介なところです。発症のしやすさと、症状の重さで分類

発症しやすく、症状が重かった食品

  • 麺類(ラーメン、やきそば、うどん、パスタ)

  • グラタン、シチュー

  • 肉まん、あんまん

  • 上記食品で特に冷凍保存されたもの

発症しやすいが、症状は軽かった食品

  • パン、ハンバーガー、ピザ

  • 餃子、天ぷらやカツなどの揚げ物

  • カレー

発症したことが無いもの

  • ハンバーグ

  • クッキー、ケーキなどのお菓子

  • 飲み物

  • 醤油など調味料

確実にグルテン含有量によって発症率は変わってていますが、なんとなく食品によっても症状の重さに傾向がありそうです。その後の運動の強さでも症状が変わるので何とも言えませんが、使用される小麦のグルテンに含まれるグリアジンの量が異なるようなことがあるのかもしれません。

小麦との付き合い方

私の症状としては、小麦(グルテン)がわずかでも入っていたら発症する、という訳では無く、グルテンを接種して運動をすると、その摂取量と運動の激しさ(あと体調)によって症状の重さが変わる、という傾向があります。

このため、これまでに発症したことが無く含有量が少ないと思える調味料やコンタミネーション(同じ製造ラインで使用しています、と表記されているようなもの)は許容して、食べたときはできるだけ運動をせず大人しくするようにしています。これは私にとってとても大きく、ごく少量でも発症される方は本当に苦労されているだろうなと思います。

このように自分の感覚である程度判別ができるようにはなってきましたが、周りにはとても迷惑をかけてるなと感じます。仕事の宴会では、幹事さんが主役を差し置いて私が食べられるお店・コースを優先して選んでくれることになり、本当に申し訳無いです。(そして絶対にドタキャンができない・・)

旅館に泊まる際にもご迷惑をかけることになります。夕飯のお品書きで小麦を使った料理を変更いただけることが多いのですが、小うどんが牛ステーキに変身したり(たぶん別コースのメイン料理)、料理長初挑戦の米粉の鮎天ぷらというレア料理に出会えたり、となんか特別な経験ができたりもします。

そして何よりも、こんな面倒くさい自分への心遣いを本当にありがたく感じます。こういったことが当たり前じゃないことを忘れず、日々感謝して生きて行かないとなと思います。

同じような症状に悩まされている方がいましたら、何かのご参考になればと思います。

小麦アレルギーと診断されるまでの記録はこちらに記録しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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