すてる技術&のこす技術
すてる技術
そのむかし、『捨てる技術』という本が出版されました。
モノは大切に!
と教わって育ったワタシにとって
モノを捨ててもいい!
という発想に衝撃を受けました。
モノをすてなければ変えられないという考え方をする人がいて
モノに囲まれていない暮らしなどあるのかと
捨てていいのだと言い切る力に感動し
影響も受けました
それでも
結局
自分で買ったモノは捨てられない。。。
人からもらったモノを捨ててはいけない。。。
大切にすることがよいことだ!
という考えから抜けることはできませんでした
断捨離ブーム
次第に世の中は
断捨離やこんまり流の片づけの魔法と
スッキリ暮らすという
大ブームが到来しました
捨ててもいいのよ!
人からもらったものでも処分していいのよ!
なにグズグズしているの?
さっさと捨てなさい!!
…
という風潮に変化して来たのです
さすがにこのワタシだって
なんとなく流行に乗って
捨てる⇔他人が要らなくなったものを安く手に入れる
減らしたり
増やしたり
増やしたり
減らしたり
寄せては返す波のごとく
欲望と禁欲の間をさまよい
モノと感情に振り回されていました
60歳を超えて
気がつけば還暦
もう必死になって
一生モノを探す必要がなくなる年齢になりました
家具も洋服もこれまでだって10年、20年と長持ちさせてきた
すでに一生モノを手に入れて
もう一生モノに囲まれている
金沢の大地震
今年2024年の年明けに、金沢での地震が起こりました
日本全国どこにいても地震は起こる
わかってはいるけれど
これまで災害用の備蓄を何もしていませんでした
家に帰ったら、家が壊れているのではないかしら?
4月に地震が来る…5月のGWあたりが危ない
と、誰かから聞いてしまったら
もう心配がとまらなくなりました
防災グッズの情報を集め
・トイレットペーパー
・笛
・手袋
・カセットボンベ
・食料品
・寝袋
・・・
枕の横にリュックを置いて毎晩寝ていました
”のこす”ためのシフトチェンジ
非常時にもちだせるモノなど
ごく僅かです
リュックに入っているのは
高かったバッグや洋服や装飾品などありません
しかも、
自宅にいなければ
持ち出しゼロで生活しなければなりません
モノってなんだろう?
大切なことってなんだろう?
自問自答が始めてみたら
身近な人への感謝と
周りにあるモノが
とてもありがたいと思えてきました
もしもの時の想像してみる
災害があったり流行病であったり
突然何が起こるかわかりませんが
起こらないかもしれません
次世代、次々世代へ
孫が生まれました
この子はこれから
100年生きることでしょう
そして
成長して、自分の次の世代を心配する年になるでしょう
ワタシにできることがあるとしたら
それは
のこすことなのかな
今のワタシは
のこすことへシフトチェンジしてきました
そして
捨てるにも何が何でも捨てるわけでもなく
同様に
何からなにまでのこすわけでもなく
捨てる技術と同様に
のこす技術が必要そうです。
それをこの年令になった今のワタシができること
のこす技術を突き詰めて磨き
必要な人に届ければいいなと思っています。