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バルセロナにあるヌードビーチに行った日、の日記 前半

9:00 明日のサガロ行きバスのチケットを買わなきゃいけなくてだいぶ急かされる。ほんのり安いチケットを求めてあくせくしたり、時間を使ったりするのは、もしかしなくてもすごく勿体無いのでは。comfortな心をすり減らしてわずかな余剰資金を得る行為は如何なものか。今日の予定は、ヌードビーチに行ったり、カフェでチュロスを食べたり、行けたら美術館に行ったり、tibidaboで夜景をみるというものなのだけど、これまたどう回れば一番効率的かを考えるのに疲労したり、心をすり減らしたりした。ルートを考えていたら、30分、1時間、時というものは平気で過ぎ去る。効率性度外視で、今行きたい!と思ったところに行ってしまえよ、ぴまい。

10:00 萌さんと朝食の準備をする。あまっている食材、フリーフードを使って、色々組み合わせる時間が楽しい。完全にイチから作るわけではない。完全にイチから作るのは気後れする。そこにはオリーブの酢漬けだったり、ペストだったり、それなりに食材として色濃いものが存在していた。何を合わせてもアクセントになってくれるこれらの食材はとても助かる。ただ、他の素材と組み合わせるだけでウフフな感じのプレートに仕上がってくれる。労力を使わずに、最大限にワクワクさせてくれる。

萌さんは宿で出会ってからあさんぽを共にしたりパエリアを一緒に楽しんだ方なのだけど、とても面白くて優しい人だった。なんとなく、会話のフィーリングが合う感じがあった。聞き上手だし、喋り上手で、私が心地よく喋ることが出来た。私は新しい人と喋る時にやや疲れることが多いので、萌さん(新しい人)と喋って疲れないというのは凄いことだと思うのだけれど、萌さんは私と喋って疲れただろうか。

12:00 スペインの土曜日はお祭り騒ぎだった。あちらこちらで音楽が聞こえて、もはや路上カーニバルのような状態だった。太陽はカンカンで、スペインを感じる正午だった。こんな日には、外に出てベンチに座るだけで豊かな気分になれそうだなぁ。ほら、色んなところにベンチでチルしてる大人が・・・。ベンチでひとりのんびりするとか、日本ではあんまりやらないかもなぁ。木が並んだ広い空間で人が食事したり、ベンチでのんびり自由に過ごしたりする場所って、例えばどういうところにあるんだろう?(都内)

13:00 市場にてお惣菜(コロッケ、豆とオリーブのタパス、セビーチェのようなもの)を買ってみた。全て、ちょっとずつ、入れてください。とお願いした。全部同じ容器に入れて良いよって言いたかったんだけど、量り売りだし、ベチャつくと困りそうなコロッケも頼んじゃったし、日本語で伝えるのもちょいむずだったため店員さんのやるままにしてもらった。無駄な容器をたくさんもらってしまって、申し訳ない気持ちになった。

それにしても、去年パリの市場でもこんな感じで気になるお惣菜を買うアクティビティを楽しんだなぁ、と思い出して愉快な気持ちになった。その時は買いすぎて本当に大変だった。パリっぽい人からパリっぽいものを買うのが楽しいし、スペインっぽい人からスペインっぽいものを買うのが楽しい。今日は、いかにもエスパニョーーーールという感じの美女にお惣菜をよそってもらった。グラシアス。

14:00 目的地のヌードビーチに到着する。あぁ、貴重な電車の回数券(終盤)を使って、来るべきところだったのだろうか。萌さんから話を聞いて、どんな雰囲気なのかなって、純粋な好奇心で行ってしまったけれど、自分がアウェイすぎて到着5秒で帰りたくなった。バックには美しい海と人の裸、それを見て楽しいと思ったのだろうか?そこは決して景勝地ではない。なぜかワクワクした気持ちで行ってしまったが、自省を促された。そこは、己のfreeをfeelしたい人が自分のためにいく場所なのであって、己のfreeをfeelすることに恥がある私がいっても何もfeelはできない。いや、自分が来るべきところではないというfeelはしたのかもしれない。

それにしてもスペインでは女性が下着をつけずに街を歩いているのでかなりびっくりする。自由とは?そういえば、スペイン人の友人に、スペインではLGBTQや諸々男女の性的な部分に対する見解が様々であったり尊重があったり、全体的に話が進んでいるというようなことを聞いたのだが、それも関係があるんだろうなーと考えたりした。

ビーチを後にして木陰に隠れながらさっき買ったお惣菜をあける。木陰から海と空の青色、砂の白色が見えて食事をするのに良い場所だった。はあ、ビーチエリアでコロッケを食べてチルしよう🎶と思っていた朝の私を殴りたい。丁寧に、ビーチに敷く用のバスタオルまで持ってきたのに。なんなら朝ヨガしようとしてたけど・・・。

ちなみにヌードビーチの横は普通のビーチだからそっちに行っても良かったんだけど、なんかもう、いいやという気持ちになってしまったので持ってきたバスタオルの存在意義は消えた。

ずっと気になっていたコロッケを口に運んで、うまい、これはじゃがいもは入っておらず牛乳と小麦粉で作ったベシャメルベースのやつだなと思いながらいると、ローラーシューズを走らせる男性に声をかけられた。

日記(後編)に続く。

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