佐伯イッテツに脳を灼かれた話【ヴィランボイス感想】
こんにちは、りりと申します。ボイスを買い始めてはや4年目のにじさんじファンです。
さて、皆さんはこちらのボイスが販売されていることをご存知でしょうか。
そう、にじさんじヒーローボイス&ヴィランボイス。
販売開始した直後から流れてくる購入完了ポストはよくあるものなのですが、販売開始して30分もしないうちに僕のおすすめTLには「🤝ヤバいです」「佐伯イッテツヴィランボイス本当にまずい」「イッテツヴィランいいから買え 聞け」等の趣旨のポストが溢れ返りました。ここまで圧を感じたことはない。
同じくヒーローの小柳ロウが最近気になってきていることもあり、ヒーロー繋がりで1人くらい普段買わないライバーのボイス買ってもいいかな〜くらいの軽い気持ちで、購入させていただきました。
⚠️以下、佐伯イッテツ ヴィランボイス、およびEXヴィランボイスのネタバレを含みます。未購入の方はご注意ください。⚠️
「絶対的」ヴィラン、佐伯イッテツ
“絶対的ヒーロー”こと佐伯イッテツの演じるヴィラン。
それは、もちろん「絶対的」ヴィランであるのだ、と感じました。
ヒーローであるからこそ、自分の信じるヒーロー像があり、それを達成するためのヴィラン像がある。それが悪にせよ、日常の不都合にせよ、市民を困らせる障害にせよ、だ。
であるとするならば、もちろんヴィランであるからこそ、佐伯イッテツの信じるヴィラン像があり、それを達成するためのヒーロー像があって当然だと言ってもおかしくはないわけです。
純粋に悪を遂行するための、彼の狂ったまでの「正義」。佐伯は「悪党を全うすること」が正義だと思ってて、その正義を実現させるためには自分を成敗する圧倒的強者かつ善であるヒーローが必要だった。
でも俺ではそのヒーローになれなかった だから殺されたんじゃないかと…そう思いました。
「俺」について
ボイス作品には大抵存在する、聞く人の視点(いわゆる「俺くん」)。
内容から断片的にわかるのは、俺が「長年の友」であること、「初めて出会った特別な日」を本人が記憶していること。察するに、ただの敵対関係ではないのかもしれません。
佐伯は俺がヒーローを全力で演じられるように、彼なりの努力を整えた。なんならやる気になるようにプレゼントまで事前に用意していた。
ただ、フルパワーでなくとも気持ちは全力だった彼の悪に、フルパワーですら俺はついていけなかった。もう虫の息であることが、分かってしまった。
なら、俺自身がヒーローを畳むまでの最後のヴィランとして佐伯が君臨するべき、そう舵を切った可能性も考えられなくはないです。
EX_佐伯イッテツ_ヴィランボイス
ヴィランボイスに脳を灼かれた僕は、慌ててEXを買いににじストアへ走りました。
EXまで含めて1つの作品だった。佐伯の俺くんに対する執着が終わりを迎えるまで。
多分佐伯の目の前に俺の亡骸あるでしょこれ。
ただの狂人ではなく、期待していた友人に対する彼なりの道理、もしくは礼儀。そのようなものすら感じます。
俺の弱さは好まなかったけど、きっと俺の存在は佐伯を成り立たせるためには必要だった。だから俺の死後も佐伯はわずかに俺と時間を過ごし、自分をヴィランたらしめていたのではないか、そのように思わされてしまいました。
ただ、「これから面白くなる」と声に出した佐伯はもちろん、使い物にならなくなった俺の姿をいつまでも見続けていられるほど世の中には飽きていない。
どこかで区切りをつけるでもなく、自身の興味の熱りが冷めた時、本当に佐伯の中での「俺」は死んだんだろうなと、そう思います。
最後に
たまには冒険してみるもんですね…新年早々こんなにボイスに圧倒されるとは思ってもみませんでした。
もっと沢山の人にこのボイスを聞いてもらいたいし、色んな観点からの感想を見てみたい。
既にFA等をあげてくださっている方々のイラストを見ると、その方が観測した「ヴィラン佐伯イッテツ」の解像度がみるみる高くなるのでとても面白かったです。
絶対的ヒーローが持つ「絶対」の意味、信念への執着、ヒーローから見たヴィランを自身に落とし込むまで。僕は佐伯イッテツというライバーについてはそこまで詳しくないのでこのような解釈になりましたが、特に普段から配信を追っている方々などはまた異なる捉え方をされているのではないでしょうか。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
また気が向いたら、冒険してみようと思いました。非常にいい買い物でした。ありがとう、佐伯イッテツ。
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