【withE通信:広島県の特産品, 牡蠣を知ろう】
10月も後半ですね。寒くなってくるといよいよ牡蠣(かき)の季節がやってきます。みなさん, 牡蠣は好きですか?焼き牡蠣・カキフライ・酒蒸し…どうやって食べようか毎回悩みます🍴とフォーク牡蠣シーズンに入る前に牡蠣に関する知識を深めましょう!
〈牡蠣の生産量日本一はやっぱり…〉
皆さんご存じのように広島県は牡蠣が非常に有名です。他にも宮城県や岩手県, 三重県などで有名なのですが, 全国の牡蠣収穫量のうち広島県で生産された牡蠣はどのくらいの量か知っていますか?2019年に日本で収穫された牡蠣は161,646トン。 そのうち約60%の99144トンが広島県産の牡蠣なんです。ちなみにグラフにしてみるとこんな感じになります。
広島県がかなり大きな部分を占めていることがよくわかりますね😲
なぜ広島ではこんなにたくさんの牡蠣が取れるのでしょう。そこにはおいしい牡蠣が育つのに必要な条件と広島湾が関係していました。
〈牡蠣にとっての最高の場〉
ここからは牡蠣の成長に必要な4つ要素をみていきます。ずばり「穏やか」「塩分加減」「水温変化」「栄養」です。牡蠣は波の大きなところが苦手です。そのため, 流されない「穏やか」な海を好みます。また, 塩辛い海も苦手です。広島湾には梅雨の時期に雨水が流れ込むため, 海水の塩分濃度が薄まり, 牡蠣にとってちょうどよい「塩分加減」の海水になります。また, 夏の海水温上昇は牡蠣たちの産卵の合図になります。秋から冬にかけての水温低下は甘味やコクを引き出します。この「温度変化」が牡蠣をおいしくするのです。そして, 「栄養」が豊富でなければ元気いっぱいには育ちません。これらの条件を満たす場所が牡蠣にとって完璧な居心地の良い場所となります。
ここで先ほどのグラフをもう一度見てみましょう。上位5県のうち広島県, 岡山県, 兵庫県の3県は瀬戸内海に面しています。瀬戸内海の「水温変化」は大きいため, 瀬戸内海で牡蠣がよくとれるのです。そして宮城県, 岩手県といえばリアス海岸ですね。リアス海岸の特徴は波が「穏やか」であるということです。広島湾はリアス海岸ではありませんがたくさんの島があるため, 波が「穏やか」なのです。
〈牡蠣のひみつ〉
牡蠣という漢字, 難しいですよね。本来は蠣の1文字で「かき」を意味します。しかし, 牡蠣はすべてオスだと中国では考えられていたため, オスを意味する「牡」が頭につけられて牡蠣と書くようになりました。オスしかいないってどういうこと?ってなりますよね。実は牡蠣は1つの個体がオスでありメスでもあるのです。不思議ですよね。卵を産む夏にはメス・オスの区別があるのですが産卵の時期を終えるとオス・メスの区別がなくなります。そしてしばらくするとまたオス・メスの性質が現れるようになるのです。つまり、去年はメスだった牡蠣が今年はオスになるということがよくあるのです。昔はオス・メスの判断が難しかったため、「牡蠣=オス」と思ったんですね😅
牡蠣について少し詳しくなれましたね!!牡蠣のことを考えているとますますおいしい牡蠣を食べるのが待ち遠しい…。おすすめの食べ方があればぜひ教えてくださいね😁
作・サバちゃん(理科担当)