【withE通信:男女平等ってなんだろう?】
先日、イギリスの公共放送であるBBCが「ことしの女性100人」を発表しました。今年活躍した女性100人が世界中から選ばれており、香港の民主活動家の周庭さんやフィンランドの女性首相で世界最年少の首相でもあるサンナ・マリンさんらが選ばれました。そんな中、日本から唯一選ばれたのが今田美穂さんでした。今田さんはなんと、東広島市安芸津町にお住いの女性なのです😲同じ広島県に住んでいる身としてはうれしいニュースですよね😊
今田さんは杜氏(とうじ)と呼ばれる日本酒造りの職人として酒造会社を経営されています。杜氏というのは基本的には男性が就く仕事だと言われています。しかし今田さんは数少ない女性の杜氏として活躍されています。BBCは「日本の酒造りは、何世紀にもわたり、女性が足を踏み入れることが許されない男性の世界だった。杜氏だった家族の引退後、美穂さんは数少ない女性の杜氏の1人になることを決心した」と彼女を評しています。
現在、日本では男女平等について盛んに議論されています。
かつて日本では「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方が根付いていました。そのため、女性が外で働くことに対して嫌悪感を示す人も多かったようです。また、「女性は家庭に入るのだから学問をしなくてもいい」ということで大学進学を反対された女性も多かったといいます。しかし、1970年代から世界的な女性差別撤廃運動の影響もあって、日本でも男女平等に向けた動きが進んでいきました。男女雇用機会均等法・男女共同参画社会基本法など、中3の皆さんは聞いたことあるかと思います(思い出せない人は、公民の教科書を見返しましょう📝)
差別されてきたのは女性だけか、と言われるとそれは違います。
例えば「保育士」という職業がありますよね?かつて「保育士」は「保母」と呼ばれており、男性が仕事に就くことはできませんでした。「看護師」も似たような経緯があります(気になる人は調べてみましょう😉)これらの職業は「女性」のイメージが強かったので、女性でも男性でもない中性的な呼び方に変わったわけですね。
男女平等が進んできた今でも、男女をめぐる問題は消えていません。
数年前、栄養士の資格を取ろうとした20代の男性が「金銭的余裕がないから県外への進学、私立への進学が難しい」という理由から県内にある公立女子大学を受験しようとしました。この男性の住む県に栄養士の資格が取れる国公立大学はそこしかなかったからです(国公立と私立では学費に大きな差があります💰)。しかし大学側はこれを拒否、男性は「国公立の女子大学というのは日本国憲法に反するのではないか!!」として裁判を起こしたということがありました。さて、皆さんは男性の主張をどう考えますか?
冒頭で紹介した今田さんのように社会で活躍している女性は数多くいらっしゃいます。もちろん、皆さんの身近なところにもいるはずです!男性や女性、障害のある人・ない人、外国の人、LGBTQの人など、様々な人々が活躍する社会を作っていくことが私たちの課題です。
課題の解決に向けて1つ1つの問題を考えていくことはとても大切なことです。しかし、私たちは見落としがちな問題についても考える必要があるのではないでしょうか?「男女平等、本当に女性の立場は良くなっているのか?」だけでなく「女性の立場を向上させることで困っている男性は居ないのか?」ということも併せて考えたいですね🤔
さて、男女平等とは何なのでしょうか?皆さんも考えてみてください。
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