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withE通信:歴史上最も孤独な男

5月に入り、楽しいゴールデンウィークに突入! と言いたいところですが、去年に引き続き、今年も家の中でおとなしくするしかなさそうですね😞
早くコロナが収束してくれることを願うばかりです。


忘れられた宇宙飛行士

突然ですが、皆さんはこの言葉を知っていますか?

これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。
That's one small step for (a) man, one giant leap for mankind.

これはアポロ11号の船長であったニール・アームストロング氏が月面に足を踏み降ろす際に言った言葉です。人類が初めて地球以外の天体に降り立った偉業を象徴する言葉であり、聞いたことがある人も多いかと思います。

ですが、アームストロング氏と、同じく搭乗員の一人であったバズ・オルドリン氏の2人が月面で活動している間、月面に降り立つことなく、1人宇宙船に残っていた宇宙飛行士がいることを知っている人は少ないのではないでしょうか。

今回はそんな「歴史上最も孤独な男」とも呼ばれた宇宙飛行士についての記事です🚀


21時間の孤独

先月28日、元宇宙飛行士のマイケル・コリンズ氏が死去しました。日本人にはあまり馴染みのない人物ですが、アポロ11号の乗組員として、人類初の月面着陸を成功させた偉大な宇宙飛行士の1人です。

アポロ11号は、NASAが人類初の月への有人宇宙飛行を目指して、1961年から1972年の12年間にわたって実施したアポロ計画の宇宙船の1つであり、1969年7月16日13時32分(UTC=協定世界時)に打ち上げられました。

(余談ですが、お菓子のアポロの形は、このアポロ11号にちなんでいます。あの円すい形は、宇宙船を模したものなのです。ただ、アポロという名前自体商の標登録は、アポロ11号より1前の966年だったそうで、そのあたりは少し複雑ですね)

地球を出発したアポロ11号は、無事に月の周回軌道に入り、7月21日2時56分(UTC)、人類を月に着陸させるというミッションを達成しました。
月面探査中も、司令船は月の周りを飛行し続けるため、操縦士は司令船に残る必要がありました。そのため、アームストロング氏とオルドリン氏が着陸船「イーグル」で月面に着陸し、活動している21時間もの間、コリンズ氏は月の周りを飛行する司令船コロンビアの中で作業などをしていました。

また、司令船が地球から見て月の裏側にいる間は、地球との通信も途絶えるため、その度にコリンズ氏は48分間、宇宙船の中でただ1人、誰とも連絡を取ることができませんでした。

これが、コリンズ氏が「歴史上最も孤独な男」と呼ばれる所以であり、それは「アダム以来、これほどの孤独を経験した人間はいない(not since Adam has any human known such solitude)」とも喩えられました。

ですが、コリンズ氏は後に出版した自伝で、この時に恐怖や寂しさはなく、むしろ自覚や期待、満足感、自信、歓喜に近い感覚だったと述べています。宇宙でひとりぼっちの時間も、コリンズ氏にとっては、ミッションの一部に過ぎなかったのかもしれませんね😲

偉業は後世に

コリンズ氏の死には、世界中から多くの追悼のメッセージが寄せられました。
彼のクルーメイトであったオルドリン氏は、SNSで「親愛なるマイクへ、どこにいようとも、君ならわれわれを新たな高み、そして未来に導き続けることができるだろう。君がいないことを悲しく思う。安らかに眠らんことを」と投稿しました。

アポロ11号による人類初の月面着陸を司令船から支えた「忘れられた宇宙飛行士」の存在とその功績は、忘れられることなく、後世に伝えられることでしょう。

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