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withE通信:本質をとらえよ!

新年度を迎えて2週間ほど経ちました。新しい学年の生活は慣れましたか?
学年が上がるにつれて学ぶ内容が難しくなりますよね...(;^_^A 今までの勉強法では太刀打ちできない、ということも出てくることでしょう。
そこで今日は少しだけハイレベルな(?)勉強法・勉強への姿勢のお話をしようと思います。これを身につければ、高校・大学・社会人…一生役に立つことでしょう👀

突然ですが、下の写真①の問題を解いてみてください。
中学1年生以上の皆さんはおそらく1度は触れたことのある計算問題だろうと思います。
これの問題、実は公式に当てはめたらすぐに解けるのですが…さて、その公式を覚えていますか?
その公式がこちらです:下向き指差し:
 D = (Vp×Vs/Vp-Vs)×T
※D:震源からの距離
T:初期微動継続時間
V:速さ→Vp:P波の速さ、Vs:S波の速さ
一般に「大森公式」と呼ばれるものです。皆さんはアルファベットを使わずに
(震源からの距離)=(初期微動継続時間)×…
と習ったかもしれませんね。漢字にしてもアルファベットにしても、この公式をパッと思い浮かべるのは難しいかもしれません(;^_^A
学年が上がるにつれて一見すると難しい公式や考え方をたくさん教わります。そしてそれを使えるようにならなければいけません。膨大な公式や用語を覚えると思うと気が滅入りそうですねえ…。
そこでこの問題を公式を使わずに解いてみましょう!
「そんなことできるの?」と思ったあなた、実はできるんです!
ポイントは「地震」の本質をとらえることです!!
地震について理科の授業で学ぶことと言えば以下のような内容ではないでしょうか。
・地震の波は震源から同心円状に伝わる
・P波の方がS波より速く伝わる
・初期微動継続時間は距離に比例して増加していく
・地震波の速さは(当たり前だが)「速さの公式」を使うと求めることができる 等…
これらと算数・数学の知識があれば出来てしまいます。私は以下のように解きました。
下の写真②を見てください。
xをP波が到達するのにかかった時間、yを震源からの距離とする。
P波の伝わる速さは5km/sなので
 y=5x・・・①
ここでS波はP波到達の4秒後に到達しているので、S波が到達するのにかかった時間は x+4 といえる。
このことからS波の伝わる速さは3km/sなので
 y=3(x+4)・・・②
よって①・②より
5x=3(x+4)
=3x+12
2x=12
x=6 これを①に代入すると y=5×6=30
∴(震源からの距離)= 30km [終]
いかがでしょうか?分からないことがあれば、遠慮なく質問を送ってきてくださいね!
実はこの問題、2019年度センター試験で実際に出題された問題です。私が大学入試の時に試験会場で解いた問題です(笑)その時も私はこうやって答えを出しました。
「公式に当てはめたら一発で出来るのに、どうしてこんな解き方を…?」
そう思う人もいるでしょう。しかし公式を忘れてしまったら元も子も無いですよね?一方で「本質」から導き出す方法や姿勢を身に付けておくと、さまざまな場面で応用が効くようになります。
ここで言う「本質」とは「基礎・基本」のことです。基礎・基本というのは意外と見過ごすことが多いと思いますが、思っている以上に大事です。用語や公式など、機械的に覚えて「これって何?どういうこと?」と聞かれると答えられない、ということありませんか?今回の場合だと「地震とはどのような自然現象か?」という質問に答えるために必要な知識が「本質」であると言えましょう。
難しい問題ほど、基礎・基本が分かっていないと答えが導き出せない、ということがよくあります。小手先だけの解き方だといつか壁にぶつかるはずです。
この「本質」をとらえようとする姿勢は冒頭でも述べましたが、一生使えるものです。基礎・基本をバカにせずに丁寧に勉強してみてください。そうすると勉強ができるようになり、楽しくなるかもしれませんよ😊
作・パパ(社会科担当)

画像1

          写真①


画像2

          写真②

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