浅野文直がColaboに送付した公開質問状に対する強い違和感
2023年4月24日、一般社団法人「Colabo」に名誉毀損を理由とした民事訴訟を起こされた浅野文直氏ですが、先日、浅野氏がこんな寝ぼけたようなツイートをしていました。
浅野氏はツイートの中で『「コラボ及び太田弁護士に無視された」公開質問状』、『これに明快に答えられない理由がわかりません』などと言ってますが、私はこれらの発言に強い違和感を感じざるを得ませんでした。
今回の記事では、それらの違和感について書いていきたいと思います。
ツイートに添付された公開質問状の内容
まずは前提の共有として、先ほどのツイートに添付されていた公開質問状の内容を書き起こしたものが以下となります。
浅野氏は質問状の送付以前の段階で既に、自分が迷惑行為を行なっている加害者としての自覚がない
これは初めに言っておきたいのですが、そもそも論として、浅野氏は『これに明快に答えられない理由がわかりません』とツイート内で発言していますが、答えられる答えられない以前に、どうして、浅野氏はColaboに回答してもらえることが当然だと思っているのでしょうか?
浅野氏がColaboに対して公開質問状を送付したのは2023年1月11日ですが、それ以前に浅野氏は2022年12月13日から「Colabo調査報告」シリーズとして、Colaboの社会的信用の毀損につながる疑惑動画を計11本配信していました。
散々好き勝手に、一方的な疑惑動画を配信しておいて、攻め手が尽きてきたのか、今度は公開質問状を送付するのは、明らかに取るべき順序が間違っています。
しかも、先日、私のnoteで公開した記事でも詳しく解説している通り、それらの動画の内容は、「Colaboは不正をしている」という結論ありきで、浅野氏が稚拙な根拠をもとに作り出した疑惑を一方的に発信するものに過ぎません。
そういった浅野氏の一連の動画は、Colaboの信用を毀損するとともに、Colaboバッシングの風潮を高め、Colaboに対する業務妨害や、妨害とは直ちにならないとしても実質的に業務に支障をきたすことになる、本来であれば発生していないはずの不要な大量の問い合わせ等の発生を間接的に助長するものです。
そして、そのような通常業務の妨げになる影響により、Colaboに本来であれば繋がれたはずの様々な困難を抱える女性が、Colaboに繋がれずに虐待や性搾取などの被害から抜け出す機会を失うことに繋がりかねません。
浅野氏は神奈川新聞の取材に対して、上記のコメントを返していたようですが、浅野氏は自身の言動に問題がないと思っているが故に、公開質問状の送付を行なった以前の時点で、既に自分がColaboにとって、加害者であるという自覚もなく、Colaboに質問状を回答してもらえることがさも、当然のことだと思っているのでしょう。
浅野氏には『これに明快に答えられない理由がわかりません』などと寝ぼけたことを言っていないで、まずは先ほども掲載したこちらの記事を読んで頂き、自身の一連の言動の問題点をよく理解して頂きたいものです。(※ 期待は全くしていません)
公開質問状をColabo側が無視したという事実はない
次に、浅野氏はツイートの中で『「コラボ及び太田弁護士に無視された」公開質問状』として、公開質問状の画像をツイートに添付していましたが、Colabo側が浅野氏の公開質問状を無視したという事実はありません。
2023年2月1日にColabo弁護団から以下の弁護団声明が出されています。
この弁護団声明では、「公金の二重受給」は事実誤認であるとして、明確に浅野氏が主張する疑惑が否定されていますし、また、浅野氏が主張する疑惑は、浅野氏が基本的な用語・概念を誤って認識していることにより作り出されたものであるとして、浅野氏の話は前提からそもそも間違っているといった趣旨のことが述べられています。
浅野氏としては、質問状の中で記載した4つの質問に直接的な回答をして欲しかったのかもしれませんが、公開質問状自体には弁護団声明をもって、現に回答されており、浅野氏の『「コラボ及び太田弁護士に無視された」公開質問状』といった表現は適切ではありません。
また、これは後述しますが、私の考えでは、浅野氏の質問状の中で記載されていた4つの質問に対し、Colabo側が直接的な回答をするかたちを取らなかったことには妥当性があるとも思っています。
浅野氏は直接的回答を得られなかったことを他責にしている
浅野氏の質問状を読んでみると、その内容も相手への配慮に欠けた酷い内容であることがあります。以下は既に本記事で掲載済みの質問状から冒頭部分だけを抜き出したものです。
上記の質問状冒頭部分を読むと分かると思いますが、浅野氏は「外部からの調査の結果疑義が生じております。」、「疑義を疑義としたままにはしておけません」などと書いてますが、浅野氏がいうところの「疑義」とは何なのかが全く、Colabo側に説明されていません。
浅野氏が追求している疑惑というのは、暇空茜氏が追求している疑惑とは内容が異なりますので、自分が追求している疑惑に関することであるならば、Colabo側にどういった疑惑に関する質問状なのかをしっかりと説明する必要があります。
そういった当たり前になされるべき前提の共有もなく、何を目的としたものなのかも不明な4つの質問が、質問状の中では一方的に展開されていくのです。
質問状を受け取った側からしてみれば、これらの質問に答えることによって、どういった疑惑の解消に繋がるのか不明でしょうし、質問にただ思考停止で答えることが、本当に質問者にとって適切なことなのか、判断すら出来ないことでしょう。
そもそも、浅野氏が公開質問状をColaboに送付することを決めた経緯は、浅野氏がこれまで動画で発信してきたような内容を、Colaboの耳に入っていないことを想定したからです。
それなのにも関わらず、浅野氏は公開質問状の中で「疑義」と指しているものが何であるかを、相手方であるColaboにろくに説明すら出来ていないのです。
一方で、前掲のColabo弁護団の声明内容を読むと、Colabo側が浅野氏の一連の動画を時間をとって視聴し、浅野氏が説明を怠った疑惑の詳細の理解に努めたことが窺(うかが)い知れます。
その上で、Colabo側弁護団は浅野氏の4つの質問に直接的に回答をするよりも、声明文で行なった回答をすることが適切であると判断したのでしょう。
浅野氏は本来であれば、その質問状がどういった疑惑に関することなのか、また、質問状内の4つの質問に回答してもらうことによって、疑惑の解消にどのように繋がると考えているのかといった質問の意図を説明し、相手方に質問の趣旨をしっかりと理解してもらえるように努めるべきだったでしょう。
しかし、浅野氏はそのような当然すべき配慮と努力を怠った自身の過失を棚に上げて、「Colabo 調査報告第16弾! 「公金の二重受給」声明に呆れた」というタイトルの動画では、自分が得たかった回答が全く得られなかったとして、ただただ不満を漏らしていただけです。
Colabo側は浅野氏が説明を怠った疑惑の詳細を理解する為に、浅野氏の一連の動画をわざわざ時間をとって視聴したのだと思いますが、浅野氏はまずは、そのことに動画内で感謝の一言でも述べるべきだったのではないでしょうか。
そして、自分が望んだ回答を得られなかったことを他責ではなく自責として捉えるべきだったと思います。
質問者が誤った質問をすることは往々にしてある
これは一般論ですが、質問者が「こういった質問をすれば、自分が得たい結果が得られるだろう」と自分の質問が適切なものだと思いながら、情報や知識、経験などが相対的に豊富な者に質問する際、実はその質問が不適切な質問であったということは往々にしてあることです。
極端な例を挙げるなら、例えば、起業しようと考えている若者が、知り合いの紹介で、経験豊富な経営者に繋がり、以下のような質問をしたとします。
こんな質問をされたところで、まず、熱帯地域で使い捨てのカイロを寒がりの人に販売する事業を立ち上げようとしている時点で、事業を成立させることは困難であることは明白です。
質問された側はその事業が成立するマーケットがそもそも存在しないから辞めた方が良いとバッサリと回答したり、ちゃんとマーケットリサーチをした方が良いとアドバイスしたりはするでしょうが、投げかけられた具体的な質問は答える意味がないものと判断し、それらに回答することはないでしょう。
もちろん、これは極端な例なので、実際はこんな質問する人はいないでしょうが、ここで言いたいのは、前提が誤っている質問がなされた時、その質問に直接的に回答する必要性は失われるということです。
浅野氏がいうところの疑惑は、そもそもが誤った前提にもとに作られたものですし、そういった疑惑を解消することを目的とした質問には、直接的回答をする必要性を見出せなくなるのは、質問を投げかけらたColabo側にとっては当たり前のことだと思います。
まして、前述の通り、浅野氏は質問の意図を共有することを怠っている為、Colabo側が直接的な回答をすべき理由を見出すことは出来ません。
「答えられない理由が分からない」とする理由が逆に分からない
浅野氏はツイートの中で『これに明快に答えられない理由がわかりません』などと発言していた訳ですが、逆に私には、浅野氏が「答えられない理由が分からない」とする理由が分かりません。
以下は前掲の質問状の中から、4つの質問が始まる直前の部分を抜き出したものです。
浅野氏は質問への回答だけでなく、それを裏付ける資料の提出まで求めています。回答内容が正しいのかどうかを検証したいという考えは分かりますが、一体、浅野氏は何の権限を持って、こんな要求をしているのでしょうか?
前述の通り、浅野氏は公開質問状を送付する以前の段階で既に、Colabo側からしたら、加害者として捉えられているのだと思いますが、それに加えて、Colaboの監査委員でもないにも関わらず、こんな要求をして回答を得られると思っているのは、どういう思考回路をしているからなのでしょうか?
回答を強制出来る権限がなくても、Colaboと関係性も築けているなら、まだ回答してもらえることは有り得るでしょう。しかし、浅野氏の場合、どちらも該当しないのです。
浅野氏はツイートの中で『これに明快に答えられない理由がわかりません』などと発言していた訳ですが、私には逆に、どうして浅野氏がColaboに送付した質問状への回答を、それを裏付ける資料とともに、Colaboから返してもらえると思っているのか、全く理解が出来ません。
自分は回答しないが人には回答を要求する浅野氏
一方的に人には質問への回答を要求する浅野氏ですが、浅野氏自身は自身に投げかけれた質問を全て回答するスタンスでも取っているのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
浅野氏のツイッターのプロフィールをみると、「コメントDM等、お返事は出来ません」と記載されており、端から回答しないスタンスであると表明すらしているのです。
「Colabo 調査報告17弾! 視聴者の皆さんからの質問に答える! 」というライブ配信のアーカイブ動画の中では、以下のような発言をしています。
一応、このライブ配信では、ライブ中にコメントで寄せられた視聴者に対し、浅野氏は回答出来るものに関しては回答していますが、回答を控えたいものに関しては回答をしていません。
また、過去に寄せられたYoutubeやツイッターなどで寄せられていた質問には一切触れずに、あくまでライブ配信中にコメントで寄せられた質問に対して回答しただけです。
別にこの対応自体、時間は有限ですし、物事の優先度というものもありますから、当たり前といったら当たり前の対応だと私は思います。
しかし、一つずつ質問に回答している時間など取れないというのはColaboも同じでしょうし、一つの質問に回答したら、他も同様に回答しなくてはならなくなるという考えにより回答を避けようとするのは、Colaboにとっても同じことです。しかも、Colaboに疑いの目が向けられている状況下においては、Colaboに寄せられる問い合わせの量は浅野氏に寄せられる問い合わせの量の比にならない程に多いことは想像に難くないでしょう。
また、浅野氏は2022年12月16日にツイッターにて、以下のような投稿をしています。
上記のツイッターの中で、この川崎の自民党市議団宛に送られてきた質問に回答をしない理由として、こうしたメールは、浅野氏本人ではなく、所属する団体に向けて、圧力をかけるようなやり方であり、卑怯であるからだとしています。
しかし、「そもそも自民党の議員団はお互いに独立している関係であり、今回の場合は圧力にはなりません。しかしこれが一般の方で、勤務先や取引先にこのような連絡が行った場合は、大変な圧力になると思います。」と述べています。
浅野氏の場合は、「一般の方」に該当をしない訳ですから、川崎の自民党市議団宛のメールは圧力にはならず、よって、圧力になることを前提に卑怯であるとする見方は成り立たず、論理が破綻しています。メールに回答しない理由になっていないのです。
また、「私のE-メールは公開されております。また動画のコメント欄も公開されております。」と述べておきながら、ツイッターのプロフィールでは前述の通り、「コメントDM等、お返事は出来ません」と明確に、問い合わせに回答をしない意思表示がされています。
人には自分の質問に回答を要求するが、自分に投げかけれた質問には回答しない浅野氏。これは一体、どういったことでしょうか。
ところで、Bisiness Journalに掲載された「川崎市議会議長経営の介護施設、退職強要で元職員が提訴〜度重なる法令違反に改善命令も」という記事によると、自身が経営する、または当時経営していた介護施設において、元職員から訴訟を起こされていたことがあるようです。
この記事の中には以下の記載がございます。
この中で、浅野氏は記者からの質問に対し、「説明責任云々のものとは解しておりません」と、市民に対して説明責任を果たすつもりはないと回答しています。疑義が生じていたのですから、しっかりと説明責任を果たせば良かったのではないでしょうか。
浅野氏の言動は理解に苦しむものが多いです。
そもそも、訴訟を望んでいたのは浅野氏
最後になりますが、前掲の弁護団声明に対するアンサー動画でもある「Colabo 調査報告第16弾! 「公金の二重受給」声明に呆れた」において、浅野氏は『これ、お互いに声明や動画等でやりとりしてるよりも、司法の場で明らかにした方がはっきりするのかもしれませんね。』と発言しており、Colaboに公開質問状に回答してもらうよりも、司法の場で明らかにすることを望むといった態度を示していました。
前述の通り、浅野氏は質問状が、どんな疑惑に関することなのかをろくに説明していなかった訳ですが、Colabo側はそれにより、浅野氏の一連の動画を視聴し、浅野氏がいうところの疑惑がどんな内容であるか、理解する努力を強いられるかたちになったのだと思います。
それにも関わらず、「Colabo 調査報告第16弾! 「公金の二重受給」声明に呆れた」の動画では、自分の過失を棚に上げて、自分の質問に納得いく回答がなかったことに不満を述べ、終いには、司法の場で明らかにすることを望むような、相手を突き放す発言をしたのが浅野氏です。
まとめ
浅野氏におかれましては、お望み通りに訴訟をColaboに提起されたのですから、「質問状が無視された」などと寝ぼけたことを言っていないで、黙って司法の場で方(かた)を付ければ良いではないでしょうか。
また、今後につきましては、ありとあらゆる質問を一つも逃すことなく、回答する議員として、浅野氏にはご活動頂ければ幸いです。
最後にお願い
もし良かったら、この記事をSNSなどで是非、シェアしたり、反論時にリンクを貼るなどして利用なさって下さい。
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