あの星の中心で

眠れない夜にきみを想うのは何度目だろう。でも、きみのことをちゃんと想えているのだろうか。だってわたしはきみのこと、そしてきみとの思い出をしっかりと忘れている。悲しいくらいに忘れている。覚えているものはあのことの思い出を詰め込んだ写真フォルダのなかの景色ばかりだ。覚えている というよりも 思い出している という感じ。そのことが虚しくて、でも妙にしっくりきていた。きみのことを忘れるのは仕方がないことだと納得しているのかもしれなくて嫌だ。

きみは今頃なにをしているかな。星、海を見る度に、空を仰ぐ度に思い出すきみは、あの明るい星の中心くらいの温度で、光っているのかなと思った今日だった。きみのことばかり想っているというのは半分本当で、半分嘘な気がしている。でもきみのこと忘れたくないよ、本当だよ、意地でもきみの存在をなかったことにしないよ。



眠剤を飲んでも眠れない夜という、大きな壁に毎晩ぶち当たるのだけれど、格闘の末いつのまにか眠っていて、いつのまにか起きているのでそこまで気にしなくてもいいのかもしれない。壁は小さかった。

数日前に、短歌と詩と写真をあつめた作品集を発売したところ、つながりを保ってくれている方々に購入していただけて、本当にうれしかった。本を発売するための一つ一つの工程を通して、すこし大人になった気がした、世界が広がった!この世界も捨てたもんじゃないなと思うことができた。感想もいただけていて、ひとりの私にもできることがあるんだととても自信になっている。ありがとうございます、みなさま……!

きみとディズニーランドで見た月のこと、だいこんとかぎょうざみたいと言い合っていたこと、1度忘れてしまったこと、思いだしてわらえたよ。ふたりの記憶 ここに残しておきたい。

わたしは本当にまとまった文章を書くことがへたくそで、またそれを晒してしまうことが申し訳ないです。退屈な日常にきみを登場させているのかもしれない、とても嫌なこと言いました。ちゃんときみのことがだいすきだったし、きみと過ごした時間はしあわせでした。きみもそう思ってくれていたこと、何度も伝えてくれていたね、ほんとうに嬉しい日々だった。


ひとを星にたとえたり、ひととの関係を星を眺めるわたしたちにたとえることが、人間は好きなのかなと思いながらわたしもそれをなぞっています。きみに届かなくても、きみに瞳で届けたらそれでいいんだ。

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