Alton Glenn Miller - Moonlight Serenade / ムーンライト・セレナーデ - 1939
「ムーンリバー」の次は「ムーンライト・セレナーデ」 月の入っているタイトルの曲という事で、セレクトしてみました。
ていうかー
先週に月蝕ありましたよね、ほぼ皆既月食な食。天体イベントとしては盛り上がるけれども、占術の意味としては、不吉以外のナニモノでもないのが月蝕に日蝕。
双方とも、それが観測(目視)できる場所での天変地異の予兆です。月蝕や日蝕を見ることも縁起が良くないこと。
この辺りのことは、本職のblogに書くとしますけれども…
月は昔から人を狂わせるというか、多くの人を魅了してきましたよね。想像力を掻き立てると言うのかな…
太古の昔から、和歌だったり俳句だったり、詩や小説のテーマとなったり…宗教にも関係するし、月の女神様もたくさんいるし、暦や祝祭、お月見とか、月に関する歳時記もたくさんあったりします。
ルナティックって言葉もあるし、狼男の伝説なんかも生まれたし、時にホラー、オカルト そしてロマンティックでムーディな、テーマやフィーリングを人に投げかけて、与えてきました。
そんな風に人々にとって月は、インスピレーションの塊なわけです。なおかつ神秘的でミステリアスな、闇と秘密の象徴でもあったりする。
さてさて…それはおいておいて本題。
「Moonlight Serenade / ムーンライト・セレナーデ」1939
トロンボーン奏者である、グレン・ミラーによって作曲された、スウィング・ジャズのスタンダード・ナンバーであり代表曲で、グレン・ミラー楽団のテーマ曲ともなっています。
オリジナルは、クラリネットをフューチャーした、ビッグ・バンド用のスローナンバーですが、今となってはあらゆるアレンジが存在していて、多くのバンドによってカバーされています。
映画「スウィング・ガールズ」2004 より
最近?でもないけど、この映画でも取り上げられたので、再び楽曲として脚光も浴びましたね 私も何度も見ましたよ、この映画。めっちゃ楽しいハートフルな映画でした。
はい 私ジャズ好きですけど、ビッグバンドスタイルがもっとも好きなんですね。モダンジャズとかも良いですけども、クラシカルなのに心惹かれますね~
スバル「レガシィ」CMにも使われたようですが動画はなくて、下記シカゴの演奏が使用されたみたいなんですけどね。
Chicago 「Moonlight Serenade」1995
まあ、シカゴもビッグバンドですしね。
三菱デリカD:5 CM 2007
小野リサさん 1999
ボサノヴァのリズムが妙に合います。
三菱パジェロのCMにも使われましたね。
Ray Conniff 1957
Henry Mancini 1963
Frank Sinatra 1966
Eumir Deodato 1974
これまた斬新なアレンジ。
Bobby Vinton 1976
Tuxedo Junction 1978
Carly Simon 2005
Ella Fitzgerald 1959
阿川泰子さん 2005
とにもかくにも、たくさんカバーされてるので、取り上げたらきり無しっっ なのでこれらで打ち止めっっ
とにかくいい曲です。
長年歌い継がれ、演奏されているのには、ちゃんとした理由があります。時代を超え、世代を超え、いつまでも愛される曲。心に響いて届く曲、永遠のソウルナンバー。
偉大なるエバーグリーン、いつまでも残る曲。
毎年毎日多くの曲が生れて、砂漠の中の一粒の砂のように、
他の多くの曲に埋没して消えてしまう曲ばかりの中で…
いつまでも忘れられずに、記憶に刻まれるメロディ、
多くのミュージシャン、シンガーが愛してやまない曲。
世に出たことも奇跡なら、忘れ去られていく曲が多い中で、
忘れ去られずに、語り継がれることも奇跡中の奇蹟だったり。
んでもって、そんな曲を作ったグレン・ミラー。
彼の事は映画「グレン・ミラー物語」でも語られてなんかもするけれど…
映画「Glenn Miller Story / グレン・ミラー物語」1954
ビッグバンド形式のジャズバンドを率い、カウント・ベイシー、ベニー・グッドマン、デューク・エリントンなどと共に語られる、スウィングジャズの代表的な演奏家なわけです。
ジャズを演奏する人なら、知らない人はいないってな位。
ドイツ系のアメリカ人で、幼少期からトロンボーンを習い、学生ながらオーケストラで演奏を始め、せっかく進学した大学を中退して ニューヨークに出て、トロンボーン奏者としての道を進みます。
しかし、売れず、食べれずの不遇の時代を送ることに。
その頃、トミー・ドーシーやベニー・グッドマン、レッド・ニコルスなどの音楽家と親交を結ぶことになり、1937年に自らの楽団「グレン・ミラー・オーケストラ」を結成します。
翌年にレコード会社と契約して「ムーンライト・セレナーデ」を始めとした、ヒット曲を次々に発表し、バンドリーダーとしての頭角を現していきます。
「Little Brown Jug / 茶色の小瓶」1939
アメリカの作曲家ジョセフ・ウィナーが1869年に発表した楽曲です。日本では童謡やピアノの練習曲として知られていますが、もともとは酒席で歌われる歌で、禁酒法の時代に人気がありました。
20世紀の民謡の位置づけにある曲でしたが、グレン・ミラーがスウィング・ジャズにアレンジして、インストとして演奏したことでジャズのスタンダードナンバーになったりっっ
オリジナル Joseph Winner「Little Brown Jug」1869
「In The Mood / イン・ザ・ムード」1939
この曲もイントロから、気分がいいですよね。
アメリカのサックス奏者ジョー・ガーランドが作曲した楽曲で、ビッグバンドの代表的な楽曲として知られてまして、様々な楽団、バンドがカバーしていますが、グレン・ミラーの演奏でヒットし、有名になりました。
もともとのフレーズは、1930年にトランペット奏者のウィンギー・マノンが作曲した「Wingy Manone」からと言われてます。
Wingy Manone 「Tar Paper Stomp」1930
まあ、聞き比べてみて下さい。
「Chattanooga Choo Choo / チャタヌーガ・チュー・チュー」1941
彼らが出演した映画「銀嶺セレナーデ」のテーマ曲。やはりジャズのスタンダード・ナンバー。
前奏がA列車で行こうをサンプリングとして引用された、マック・ゴードン(作詞)とハリー・ウォーレン(作曲)コンビの楽しい楽曲で、これをさらにグレン・ミラーがアレンジしています。
この曲のヒットからゴールドディスクが生れたという、記念すべきゴールドディスク第一号な曲です<1942
「Take The 'A' Train / A列車で行こう」1939
デューク・エリントンの方が有名ですがっっ
「String Of Pearls / 真珠の首飾り」1951
「Tuxedo Junction」
「Over the Rainbow / 虹の彼方に」
「I Know Why (And So Do You)」
「Moonlight Cocktail / ムーンライト・カクテル」
しかし、黄金期も束の間で時代は第二次世界大戦へ…
グレン・ミラーも陸軍航空軍に入隊し、慰問楽団として戦地を回ることに。
大戦末期の1944年、イギリスからフランスへと慰問演奏に飛び立った後、その飛行機はイギリス海峡上で消息不明となりました。
リーダーがいなくなってしまった後も、彼の設立した楽団は
ニュー・グレン・ミラー・オーケストラとして存続し、現在に至るまで演奏活動を続けているのでした。
「Orchestra Wives / オーケストラの妻たち」1942
グレン・ミラー&グレン・ミラー楽団が出演したミュージカル映画。
「 The Five Pennies / 5つの銅貨」1959
若き日のグレン・ミラーが登場してます。
「America's Musical Hero / グレン・ミラー アメリカンズ・ミュージカル・ヒーロー」1990
グレン・ミラー楽団の元メンバーや関係者が出演し、グレン・ミラーの人生を辿るドキュメンタリー映画。
たぶん日本では上映されてないのではないかなあ…
「Boogie Woogie」
彼が音楽家として活動した期間はとても短かったですが、彼の遺した演奏と曲は、永遠に私たちの胸に残ることになるでしょう。
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/11/24 掲載記事より転載