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坂本龍一 - Merry Christmas, Mr. Lawrence / 戦場のメリークリスマス - 1983

戦時下における捕虜の問題を扱った映画と思いきや‥
決してそんな映画では無かったっっ 
単なる男色、衆道映画だったでわないかっっ!

ともすると、そんな変態作品。
はい、リアルタイムに観た映画ですねー 
感じやすい高校生のとき、学校帰りに友達と見ました。

まあ、この内容をこんな風に撮るのはたぶん、大島監督だけなんじゃなかろうかと思います。もしくは「ヴェニスに死す」的な雰囲気で、お耽美映画の元祖とも言えるルキノ・ヴィスコンティならば、どう撮ったかなあ…
なんて、想像力をかき立てられたりもしますが。

「ベニスに死す」1971

(最近「世界で一番美しい少年」が上映されまして、すっかりオジジになっていた、ビョルン・アンドレセンよ)

そうですね。捕虜や敵兵に対して、国際法に基づく人道的な扱いと行動をした軍人さんも勿論いたし、公明正大な対応を取っていた施設もあったかと思いますが。そうでない扱いをした面があるのも歴史的な事実だったりする。


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(731部隊の存在に関しては、否定する方もいらっしゃいますが、クライアントさんの曽祖父の方が協力医師の一人でして…まあ、事実ですよね)

高潔な政治家も軍人も医師や研究者もいたけれど、同時に人の心を失ってしまった政治家も軍人も医師や研究者もいたって話です。なので、事実から目を背けてはいけないと思う。
とくに「人殺し」が正義で愛国者の証になってしまう戦争という非常時下においては、エゴイズムは暴走しやすいから。

さて、捕虜収容所の映画と言えば…

「The Great Escape / 大脱走」1963

思い出すのはまずコレ、私の大好きなマックイーンが主役です。ムフ。

「第十七捕虜収容所」1953

ビリー・ワイルダー監督の作品。第二次世界大戦中のドイツの捕虜収容所に集められたアメリカ空軍の軍曹たちが中心となっている話です。

「Ode an die Freude / バルトの楽園」2006 

第一次世界大戦中に徳島にあった板東俘虜収容所が舞台になっていて、捕虜になったドイツ人と地元民の交流を描いた作品です。「楽園」は"らくえん"ではなく、"がくえん"と読みます。

他にも捕虜収容所を舞台とした映画など多数あるけど、とりあえずこの辺でおしまい。


さて、本題。

世界のサカモトたる教授のことは、今さら私が語るほどのことではないですよね。活動範囲もその業績も、多岐に渡りすぎて書ききれないしっっ汗

と言う訳で、私が好きな教授の曲の話。
YMOに関しては以前取り上げたので、まっいっか。
はい、教授の作る曲大好きです。映画音楽はとくに…

映画「戦場のメリークリスマス」は、私が高校生のとき、
授業をサボタージュして、友人と観に行ったなあ…
お目当てはデヴィット・ボウイだったんですけどねっっ
大島渚監督の映画らしく、衆道色がどうしても濃くて、
「???」な映画でしたね 異色って言うの??

映画「戦場のメリークリスマス」予告編 1983

捕虜収容所の話だけども、戦争映画って感じでは無かったですよね。反戦(戦争と平和)とか、そういうヒューマニズムを問う作品でもなく…捕虜に対する扱いのこととか、
文化の…西洋と東洋の思想の違いとかを言うのでもなく。
いやさ武士道(ジョニー大倉さんのハラキリシーン)はあったけど、アレだって、イミフといいますか…

何が言いたいの?って…そういうシーンではあった。

腐女子が喜びそうな内容で、私の友人も萌はそこなのか!
ってとこで、きゃーきゃー💛言ってたけれどもっっ

このシーンねー ボウイのおじさまーの色香にやられる
教授の悶絶シーンが何ともっっ

当時にしても以降にしても「プラトーン」とかのリアリティあふれるベトナム映画もあったし、だからこそなんじゃこりゃって映画でもあった。

はい。大島渚監督と言えば、それまでは「青春残酷物語」と(特に)「愛のコリーダ」の印象が強かったです。

映画「愛のコリーダ」予告 1976 ※ 修復版の方です

とは言うものの、それ以前の作品では「日本の夜と霧」や「絞死刑」など、社会派作品も撮られているのですが。

「日本の夜と霧」1960

「絞死刑」1968

在日朝鮮人と死刑制度の問題を扱った作品です。

火垂るの墓vs戦場のメリークリスマス
そして、エキセントリックな人でした。

「御法度」1999

解らないわけではないが、
うーんっっっな作品だったように思う。
好き嫌いが解れるとこかなあ。

ただ、音楽だけは良かったなあ…と。あの何とも言えないけだるい映像の雰囲気を盛り立てるって言うか、神秘的な色合いを添えつつ、引き出してたってところで…
んでもって単独の曲としても、やっぱ魅力的な曲です。

教授の演技と英語は酷かったですけどねっっ(ごめん)

ちなみに、原作は南アフリカの作家ローレンス・ヴァン・デル・ポストの短編集「影の獄にて」 収録の「影さす牢格子」(1954年)と「種子と蒔く者」(1963年)に基づいている、作者自身のインドネシア・ジャワ島での、日本軍俘虜収容所体験を描いたもの。

by Wiki

シンプルなピアノ演奏のバージョンも、これまたいいんだ

「Merry Christmas, Mr Lawrence」

David Sylvian「Forbidden Colours / 禁じられた色彩」1984

ジャパーン(X-Japanではなく)のデビシルが、
教授に許可を得て、歌詞をつけた歌。
ボウイは、「この曲は歌詞が無い方がいい」…と、
一刀両断してくれましたなっっ汗

デビシル、今何しているんだろう…遠い瞳

「The Last Emperor / ラスト・エンペラー」1987

この映画も良い映画でした。リアルに劇場で視ましたし、
ジョン・ローンも好きでした。音楽も大好き。
史実とはだいぶ異なる点もあるけど、映画のための脚色だから良しかな。この映画を見てから、「流転の王妃」読みました。溥けつさんと浩さんご夫婦、素敵です。

古くて新しい、けれども懐かしい…映画というフィクションたる虚構な世界にふさわしいメロディ。

「The Sheltering Sky / シェルタリング・スカイ」1990

この映画は見てないんだよなあ… 内容的にあんまし惹かれなくて。

「Energy Flow / エナジー・フロー」1999

リゲインのCM曲でした。

「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」

こんなオペラの作品も作られていたり…

して、地雷ゼロ運動という事で…
チャリティ・ソング「ZERO LANDMINE」2001 

TBS50周年特別企画番組「地雷ZERO 21世紀最初の祈り」に出演されましたね。発起人的な扱いなのかな? 実際、企画も担当されてて、親交のあるアーティストたちが多数集まられてたと思いました。して、ライブエイドの時にも、日本のライブで参加されてたと思いますけど。違ったかな?

「the land song-music for Artelligent City」2003

六本木ヒルズのテーマソングです。

でもって、この頃にap Bankを設立されました。

「LIFE - fluid, invisible, inaudible ...」2007

オペラ「LIFE」をベースにしたインスタレーション作品。

ちょっと戻って、電子音楽をやってた頃の曲。
「War Head」1980

初シングルになるのかな?

「千のナイフ」1978

これはアルバムから。

「い・け・な・い ルージュマジック」1982

清志郎とのコラボ。二人の濃厚キッスが印象的でしたw

「love & hate」1994

フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのホリー・ジョンソンとのコラボ。ホリー、いま何しているのかなあ。

featuring Sister M「The Other Side of Love」1997

次女の坂本美雨さんとのコラボ。
ドラマ「ストーカー・逃げられぬ愛」のテーマ曲でした。

中谷美紀 with 坂本龍一「砂の果実」1997

とにかくあげるとキリがないなあ…

ちなみに私はアルバム「1996」が一番好きです。

「1919」アルバム1996から

アジエンス CM

そう言えばこのCM曲も教授でした。
チャン・ツィー大好き💛

「Asiense」2007

とにもかくにも、教授のことは語りきれないので。
とりあえずクリスマスの夜には…

「メリークリスマス、ミスター・ロレンス!」
とだけ叫んでおこう。いやさ今クリスマスじゃないけど。


2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/12/25 掲載記事より転載

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