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Erik Satie - Je te veux / あなたが欲しい - 1900
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誰もが足を止めて、じっと聞きいる音楽ではなく…
空気や風のようにそこにあって、ナチュラルに暮らしている人々の生活の背景に埋もれて…
雑踏の中、耳を通り過ぎていき、聞き流されてもいい。
そんな、そこにあるのが当たり前の景色のように…
風景や人の生活に溶け込んだ、音楽を作りたい。
それがサティの願いだったとのこと。
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ようするに固苦しい「さあ、聞くか」って、人々が構えて聞く準備をして聞くような仰々しい音楽ではなくて、誰にも気に留められないBGMのような音楽。
究極のインストゥルメンタルを追求してみました…
そういうのがサティの理想の音楽だったということですね。
「Gymnopedie No.1 / ジム・ノ・ペティ」1888
サティの曲って、サティが目指していたように、
そんなふうに自我がほとんどない、自己主張の少ない音楽ってイメージ。
見せ場や聞かせどころのない音楽とも言えるから、自己顕示欲の塊なピアニストには弾きにくい曲って感じ?
なので、耳に優しいし、イージーリスニングとしては持ってこいなBGM。CMとか、テレビのドキュメンタリー番組には最適で。いつの時代もどこか何かで使われている曲です。
そんなわけで、誰もがどこかで聞いたことがある、どっかで耳にしたことあるって…そういう人は多いと思う。曲名は知らないけど知ってる…という曲の代表格ね。
「Gnossiennes No.1 / グノシエンヌ第一番」1889
クラシックが苦手な私ですが、イージーリスニングなインストゥルメンタルとしてサティは好きです。
うざくなくて耳が疲れないからww が理由かな…
まさに空気のような空間音楽として、軽やかで重くない曲で、拒む理由のない、嫌う必要のない音楽とも言えるから。
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さて 「ジュ・トゥ・ヴ ~あなたが欲しい」なんですが
ほとんどに置いて、インストゥルメンタルとして聞くことが多いんですが。
「Je te veux / ジュ・トゥ・ヴ」1900
実は歌詞があったりします。
もともとシャンソンで、歌曲集「ワルツと喫茶店の音楽」のうちの1曲として創られました。BGMとして歌詞無しの方が良く聞くもので…歌だって、知らない人も多いかも。
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作詞はアンリ・パコーリ。スロー・ワルツの女王”と呼ばれた人気シャンソン歌手、ポーレット・ダルティのために書かれました。
Paulette Darty「Dernières étreintes」 1902
残念ながら、オリジナル歌手である彼女のバージョンは見つかりませんでした。これは別の唄を歌う彼女の貴重な音源。
他の歌手さんにしても、歌詞付きを探すのは結構大変でしたぜい。
よかった! 見つかって。
ていうかー
どうして、この曲の歌詞があるかを知ったかと言うと…
少女漫画からですっっww
「Diva」という小野弥夢さんの漫画
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画像を探して知りました。続編が出てることにっっ
この作品は、母を憎むヒロインが、その母たる世界的な名声を得ているオペラ歌手(イタリア人でスカラ座の実力派ディーバ)を超えていこうとする作品なんですね。
お父さんはイギリス人のヴァイオリニストで、ヒロインはパパっこちゃん。何故って、お父さんよりお母さんの方が有名で、格上なもんだから、めっちゃ多忙。すれ違いの多い夫婦で嫁姑仲も悪い(お婆ちゃんは、息子と孫は可愛いが、嫁憎しなイジワル姑ポジション)。
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ほとんど家にいない母親を恋しく思うも、現実問題として、父親と自分を蔑ろにされている事実にヒロインは傷つき…
最愛の父親が事故死した時にも、舞台に立っていた母を憎み軽蔑し、母を自分たち父娘から奪っていたオペラを憎み、敬愛する父親と同じヴイオリニストの道を進もうとするも…
事故に遭ってしまい、二度と弦がもてなくなってしまう。
しかし、彼女やはりディーバたる母親の子。
胎内にいるときから極上のオペラを聞いて育った申し子で、母譲りの資質を秘めた美声の持ち主だった。
・・・ということで母親を見返すためにも、オペラの道へ進むって話。概略で解説するとこんな話かなー
んでもって、何しろ少女漫画です。
恋愛要素ないと成り立ちません。
この「ジュ・トゥ・ヴ ~あなたが欲しい」は、ヒロインが恋人であるルディ(ヴァイオリニスト)と共にデュエットするんですね。愛を語り合ったときと、色々あって別れたけれども復縁して後。最後に彼女が舞台で復帰するとき、彼の伴奏で歌うのですよ。
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♪あなたの悩みがあたしにはわかるわ
愛してるあなた
だからあなたの願うとおり
あたしはあなたのものになってあげる
分別なんて遠くにおしのけて
あたしたち二人が幸せに暮らせる
大切な一瞬を見つけたいの
あなたが欲しい 今あなたが欲しい
あたしの望みはたったひとつ
あなたの側にぴったりよりそって一生を暮らすこと
あなたの身体のぬくもりはあたしのもの
あなたの唇はあたしのもの
あたしのすべてはみんなあなたのもの
恋の夢の中にどっぷりと身をひたして
あたしたちの魂を入れ替えましょう♪
オペラの世界とディーバを描いた作品なので、オペラの曲はたくさん。「椿姫」やら「トスカ」やら「ラ・ボエーム」やら「カルメン」など、あれやこれや色々と出てきます。
ようやっと二人が障害を乗り越えて、パートナーとなっていく時に歌われるこの曲がね、特に印象的なシーンなんです。
んでもって、私の友人にクラシック歌手(帝劇専属)がいるんですが…この漫画を貸した時に彼女曰く、
「いやさ オペラって、こんなに甘い世界じゃないよ〜」
と一刀両断されたww
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まあ漫画(フィクション)ですからね。少女漫画だし、うん。リアル過ぎると、みんな夢は持てないわけですよ。
だから、こんな夢物語でいいと思う。ふふふ…
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F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。
「My Favorites〜音楽のある風景」
2020/11/02 掲載記事より転載
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