Sia - Chandelier / シャンデリア - 2014
歳を取ると若い頃みたいな情熱は無くなるもので、社会人となり生活に追われて日常のことに謀殺されていく中、趣味に熱中するよりも現実に対応する時間のほうが多くなり、90年代頃からの洋楽の流れについていけなかったこともあいまって、リスナーとして熱心に音楽を聞くという時間がほとんどなくなった。
当時はB'zなんかはよく聞いていたけれども、洋楽に関しては新しいものにはまったく触手が伸びず。
そんなわけで私は1990年代から、2010年代頃までの洋楽シーンはほぼ知らないし聞いていない。
今もほとんど新規開拓することはなく、昔好きだったものを聞くのみ。けれどレディ・ガガとアデルとシーアは別だったりする。2010年以降 耳にする機会があったとき、一目惚れならぬ一度聞きで好きになったシンガーたち。
・・・てなわけでシーア。
顔を出さないことで有名だけど、それは途中からで、以前は顔出ししていたし、探せば顔写真は容易に見つかる。
「Chandelier」2014
90年代からキャリアのあるシンガーだけど、知ったのはこの曲から。ものすごく独特の声と歌い方で、これ以上はない個性。声自体にシーアの成分すべてが含まれているっていうのかな…魂の叫びを絞り出すような、悲鳴みたいな歌声に心を掴まれる。
人生のすべてに絶望し、生身が引き裂かれるほどの慟哭と永遠とも思える冷たい孤独を経験し、声なき叫びを上げ、心が血を流したことのある人でないと出せない声、書くことのできない歌詞。
そんでもって・・・このMVのダンサーであるマディーがとても素晴らしい。少女特有の儚い透明さと危うい色香。表現者としての無垢な魂を感じさせる。素晴らしい逸材。
大人でもない子供でもない危ういところにある、少女独特の残酷さと冷淡さの裏にある美みたいなの。そこんとこが「白い家の少女」の頃のジュディ・フォスターを思い出させてくれるんだよね。
すごく芸術性のあるMVで完成度高いし、この曲の退廃的な世界観を引き立てているというか、ものすごく迎合している。
この手のコンポンテラリーダンスって、踊り手自身の個性とか、その人自身そのものというか~ダンサーそのものの凝縮された内面が表現のすべてだから、この時期のこの子をゲットして、この踊りを映像に残せたのってすごいことだ。
これもマディーが出てる作品。
「The Greatest」2016
曲の最初と最後にクリスタル・ボウルを使ってたり。
「Cheap Thrills」2016
feat. Shia LaBeouf & Maddie Ziegler「Elastic Heart」2013
「Big Girls Cry」2014
「Alive」2016
この曲にもクリスタル・ボウル使ってるなあ…MVは日本向けもあるみたいだけど、これが一番好きかも。
「Unstoppable」2016
「Never Give Up (from the Lion Soundtrack)」2016
これは映画「ライオン/25年目のただいま」の主題歌でしたね。映画見ました~実話ということで色々と考えさせられる物語でした。数十年前のことというけれども、無法地帯なインド恐るべし。映画はぜひ一度はみてみて下さいまし、オススメです。
映画予告「LION」2016
実のところ、今はYouTubeで聞くばかりでアルバムを買って聞き込んだりはしていないのですけど、たまにシーアな気分のときに聞きたくなるシンガーです。
Sia Carpool Karaoke
シーアな気分って?
まぁ、ハッピーな気分ではないことは確かですねっっ 後ろ向きで過去に引きずられてるときとか、ブルーでナーバスに落ちているときに聞く曲って感じです。
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2020/10/12 掲載記事より転載
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