由紀さおり - 手紙 - 1970
由紀さんというと、昨今の人は安田姉妹の印象の方が強いかも。もしくは阿佐ヶ谷姉妹???って…いやさ、そっちはまったく別もんやがな~
はい、好きですよ。阿佐ヶ谷姉妹。細かくて伝わらない物まね選手権でファンになりました。
さてさて由紀さん。由紀さおりって、苗字も名前みたい。どっちやねん!って感じですが、本名は安田章子(あきこ)さん。だから安田姉妹なんですが…
朧月夜~里の秋~早春賦(メドレー)
童謡歌手として、お姉さんと共に幼少期にデビュー。歌謡歌手としてもデビューしましたが、そちらは鳴かず飛ばずで、CMとかテレビやラジオの曲などを歌いながら、下積みをされてたそうです。そんな時、ラジオのOPとして流れた「夜明けのスキャット」が大ヒット。
「夜明けのスキャット」1969
作詞は山上路夫さん、作曲はいずみたくさん。最初はレコード化の予定なかったそうですけど、リスナーの要望がすごくて、由紀さおりとして再デビューを果たすことになり、紅白にまで出ちゃいました。
んでもって、この曲のヒットで、アニメ「サザエさん」の主題歌を歌う予定が流れたとのこと。
アニメ「サザエさん」1969~
この歌を由紀さんが歌ってたら、どうだったんでしょうねぇ。そして、私はこのアニメ、実は大嫌いなんですねww
「生きがい」1970
アグネス・チャンとか中森明菜ちゃんとか、たくさんの人がカバーしてます。
「ルーム・ライト」1973
吉田拓郎さんが作曲してます。てなわけで、襟裳岬と同じコンビの作品だったり。
「恋文」1973
声はもちろんのこと、お姿もお綺麗で、和風な日本美人て感じですよね。なのに、コメディエンヌとして、ドリフなんかも出ちゃうw そのギャップがたまりませんのでした。可愛らしい人だなって思うし。
そのお声は透明で儚げながらも、芯の強さを感じさせる凛とした力強さがあって、それでいて、とても哀愁と悲しみを讃えた、含みのある、まろやかな柔らかさがあったりする。
「ふらりふられて」1976
「ゆらゆら」1990
この曲はCMに使われていましたね。
さて、そんな由紀さんの曲の中で一番好きなのは…
「手紙」1970
子供ながら、男と女の幕引きのドラマに何とも言えない気持ちにさせられた曲。イントロのメロディーから引き込まれます。淡々と、あっさりと歌われているように聞こえるけど、そこがいいんですよね。
シンプルな短い歌詞の中に、様々なものが詰め込まれていたりする。その見えない空間、歌で描かれていないところ、間を考える想像力は聞き手に委ねられていて、ちあきなおみさんの「喝采」もそうだけど、歌って短い映画のよう。
安田姉妹「トルコ行進曲」2004
そして、今ではお姉さまの安田祥子さんと姉妹で活躍されているわけですが、これまた素敵ですよね。
「この星のどこかで」1985
んでもって、2011年にはアメリカのジャズ・オーケストラ、ピンク・マルティーニのリーダーであるトーマス・M・ローダーデールが由紀さんの歌声に魅了され、コラボレーションをアルバムが実現したのでした。
Yoake no Scat - Pink Martini ft. Saori Yuki 2011
「ブルー・ライト・ヨコハマ」2011
いしだあゆみさんの曲ですが、何気にボサノバ風っっww
いしだあゆみさん オリジナル 1969
てなわけで、興味ある人はアルバム「1969」を聞いてみてください。最近海外で流行った、松原みきさんの「真夜中のドアー」とか、少し前の竹内まりやさんの「プラスティック・ラブ」もそうなんだけど、日本の過去の名作が海外で評価されるのって嬉しいですね。歌もだし、歌手もそう。埋もれてしまっている曲やシンガーたくさんいるから。
日本にだって、こんないい曲、たくさんあるんだよ~素晴らしいシンガーがいたんだよ~って、自分が英語が出来たなら 教えたい人たちって、いっぱいいますもんね。それが出来ないから、ここで自己満足で語っているんだけどもww
てなわけで、由紀さんも晩年になってからですけど、正当な評価を海外から受けられていて、とっても嬉しいなって思ったりするのでした。
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/01/24 掲載記事より転載