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『PICTURES』 Pay money To may Pain【好きな音楽】

【My favorite songs are never Die】

好きな音楽は、いつまで経っても色褪せない。
何十年経とうといつでも、再生を押せばその場で曲に会える。そのアーティストに会える。

レコードとか、カセットとか、CDとか、ストリーミングとか、時が経つごとに音楽を聴く媒体は変わっていって、流行りの音楽も変わっていく。
そもそもTVに出てるとか、CDが売れてるとか、MV再生何万回とか、何を持って良い音楽かなんて分からないけれど、「好きな音楽」だけは、自分の中にしっかりと持っていたい。

歳をとって、あの頃はこんなのも聴いていたなと懐かしむのもいいし、今はこういう曲の方が好きだなって自分の変化を楽しんだっていい。
生きていく中で寄り添ってくれた曲たちを大切にしたい。

そんなことを考えて、【My favorite songs are never Die】なんて題をつけて、今回から好きな曲について、書いていこうと思う。

・Pay money To may Pain

初めて一曲について記事を書くのに、どの曲について書こうかすごく迷ったけれど、やはり、このバンドから始めたい。

 Pay money To may Painは、エモ、ハードロック、メタル、ハードコアなどと言った要素が合わさったバンド。
LIVEの映像とかを見ると、モッシュやダイブがあって、知り合いにこのバンドを教えた時も「あぁ、重い系のバンドね…」なんて言われたこともある。


ただ、 Pay money To may Painほど、「静と動」を巧みに表現するバンドはなかなかいない。
頭を振って、思うままに体を動かしたくなる曲もたくさんあるけれど、静かに眠っていた感情を、徐々に目覚めさせるような曲もあるし、そっと隣で「大丈夫」と声をかけてくれているような優しい曲もある。

「痛みに金を払え」

ボーカルのKが、曲を作るときに表すのは「痛み」。その痛みを曝け出し、形となった曲に対して、対価を払え。そんな意味合いで、このバンド名は付けられたらしい。

「痛み」というのは、人に対して怒りをぶつけることによる「痛み」でもあるだろうし、いろいろなことがあって傷つけられたことに対する「痛み」でもあるかもしれない。
怒りや優しさは、自分自身でも得体が知れない。
理性で考えられるようなものではなく、無意識的に湧き出てくる感情。
このバンドはその「感情」というものを曲という形で具現化してくれているように思う。

・PICTURES

歌詞については、和訳を合わせて記事にされている方のものを引用させていただきます。

このバンドに対して、「静と動」という言葉を使ったけれど、この曲は「静」から始まる。
僕は、アルペジオが印象的な曲が好きになる傾向があるけれど、中でも一番綺麗なイメージが頭の中に浮かび上がってくるのは、この曲だ。

I feel my heart is getting lost 
心が失われていくのを感じる
Being myself is painful 
自分でいる事が苦痛で

ボーカルのKは、曲に自分の「痛み」を載せる。
この曲は、「自己嫌悪」を晒し出す。
誰もが陥ることだけれど、誰も共感はできない。
自分が自分をどう感じるかは誰にも理解できない。
ただ、誰もが陥ることだからこそ、自分のことを歌ってくれているようで、この曲を聴くと安心する。

ベースとドラムが入り、曲は感情が昂るように盛り上がっていく。
MVは、初めは白黒で始まるが、サビで一気に色づく。
まさに、感情の「動」が曝け出される。

Tell me when you have lost your way
道に迷った時には教えてくれ
What would you do to see the light again
もう一度光を見るにはどうするか
A picture is the only way to remember That your past is true
Pictureだけが君の過去が本当だったと思い出させてくれる

「PICTURES 」
僕は、歌詞から考えると、やはり、「写真」なのかなと思う。
それも、アルバムみたいにしっかりと飾られたものではなく、雑多な写真の束。
その写真の束を、ふと見返したとき、「自己嫌悪」に陥る前の自分がいる。
今まで、しっかりと生きている自分の形跡が残っている。
その写真を撮った人も含め、自分の周りには支えてくれる人がいる。今は、自分のことを責めて、嫌になってしまうけれど、もう一度この写真のように明るい時間を過ごせるかもしれない。
そんなことを歌っているように思う。

・おわりに

負の感情になったときに、「頑張れ」って明るい言葉をかけられることは嬉しい。けれど、その明るい言葉さえも、重みになってしまうこともある。
無理に好転させようとしなくていい。
音楽にしろ、小説にしろ、そのままを受け入れてくれるようなものの方が僕は好きな気がする。

初めて自分の好きな曲について、書いてみたけれど、すごく難しい。
好きだという気持ちをしっかりと書き表したつもりだけど、結果的にまとまりなく、つらつらと書き込んでしまった。駄文失礼しました。

曇り空、風が冷たくなってきた午後に。
Fujigo






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