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手を出すばかりが支援じゃない 出さなすぎるのも支援じゃない

改めて思いますが、毎日note書いている人はすごいですね。
というか、最近は特に、テキスト、動画、音声、様々なパーソナルメディアがあって、情報自体はもはや過多で、発信しながら受信もできている人を僕は尊敬します。

インプットとアウトプットとアクションをそんなに器用にはできないので、マイペースに自分の棚卸しを書き溜めていきたいと思います。

前回の記事はコチラ↓



これは僕が「就労移行」という事業体に所属しているから思うことかもしれません。
まぁ、シンプルな疑問なんですが、何でも手を出してしまうことが果たして「支援」なんでしょうか?



対象者の方を援助支援する時、事前に本人の情報をいただくことがありますし、本人や関係者からヒヤリングで聞き取ることもあるんですが、実際に本人さんがどういう状態なのか、というのは正直「やってみないと分からない」「見てみないと分からない」、というのが僕の感覚です。


例えば事前情報で「〇〇の時には援助が必要です」とあったとしても、本当にそれは手を出さないと「できない」のか、「上手くはできない」なのか、「時間がかかる」なのかは実は結構端折られていることが少なくなくて。
頂いた情報を信じていないわけではないんですが、実際に支援を展開していく上では、やはり自分の目で確認しないと納得がいかないんです。


支援や援助の目的を「本人の最大限かつ最適な自立が叶うためのサポートや指導、環境整備」と定義をするとしたら、僕らがやらないといけないことは、前回までにも書きましたが、まずは信頼関係を構築すること。そしてその後にしないといけないのは、対象者の状況をできるだけ具体的に把握すること、だと考えています。


最初から「手を出す」ベースで支援を始めてしまうと、何がどれくらい出来て、何がどれくらいやりづらいのか、把握できません。
まずは本人なりに事象に対してどのように考えて、行動としてはどうやって取り組むのか、出来ることはどれくらいのレベルでできるのか、時間はどれくらいかかるのか、出来にくいことは人に助けを依頼できるのか、自分なりに考えるのか、反復することで出来るようになるのか、出来ないことに対しては、やらないのか、困って立ち止まるのか、無理くりにやろうとするのか、みたいなことを、すぐに手を出すことよりも見守ったり、ヒヤリングして本人のことを立体的に理解することの方が支援としては大事だと思います。
最初から手を貸してしまうとそこの評価はできません。


分からないけれど、対象者のことを実際に見て関わって、把握してそれから初めて直接支援ができる、と僕は思う方なので、何でもまずは本人なりに「やってみる」のを見守ります。

 


手を出すのはすごく簡単で、やってあげることもすごく簡単なことです。
ぱっと見てやりにくそうにしていれば手を出してあげればいいだけなので。
しかしそれはアセスメントでもなければ支援でもなくて、ただやりにくそうにしていることを手伝っているだけの行為です。
逆に、「自分でできるようにならないといけないから」という理由で、安易に口頭指示や手順指導などだけをして手を全く出さない、というのもそれは単純に一般論を押し付けているだけで支援とは呼べません。


ぱっと見てやりにくそうなことがあるとすれば、具体的にどういう部分がやりにくいのかはもとより、「なぜそれがやりにくいのか」ということを探らなければいけません。
単に特性だけの問題で片付くことはないでしょうし、理解の問題だけで片付くこともないです。
そこを探っていくのが支援の入り口です。

その上で、どうやったら本人が自立的に自律的に行うことができるか、これは方法論や手段のフィッティングです。
生活動作などについてであれば、身体の使い方かもしれないし習慣化かもしれない
社会性のスキルであれば、実践を伴った反復が必要かもしれないし、多くの経験を積むことのほうが大事かもしれない、理解の仕方を少し変えたほうがいいかもしれない

作業能力などであれば、自助具なのかもしれないし手順書なのかもしれない、要領を身につけることかもしれないですよね。


一番やっちゃいけないのは、目的も意味もなく「手を出すことが当たり前」になること、逆に具体的な方法や手段のフィッティングをしないままに「手を出さなすぎる」こと。
手を出すなら出すなりの支援上の理由や意味をもっていなきゃいけません。「その方が早い」とかが理由じゃ、もはや支援じゃありません。

逆に手を出さない時も同じです。何のために今手を出していないのか、個々が明確になっていないといけないと思います。


そういうことまでをセットにして行って初めて「支援・援助」です。


まとめると、


本人の能力や機能、思考や感情などを出来得る限り的確に分析・把握した上で「出来ない」ことや「今はまだ出来ない」ことは手を出すことは必要だが、支援の本筋は最大または最適な自立を適えるためのサポートなので、支援者は「どうやったら自立したカタチでできるか」を念頭に置いたサポートを考えないといけない。

そのために安易に手を出さないことを選択するのではなく、対象者本人にフィッティングされた方法論や手段、思考の仕方などをきちんと提示した上で、手は出さない、でもしっかりと見守りつつ再度分析を続けながら、自立に向けた適切なプロセスを踏んでもらうこと。



そんな感覚は支援を行う上で絶対に必要だと思います。

 

 

 


また整理ができたら書こうと思います。
ちょっと今回はぼんやりした内容だったですが、すみません。




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