猫のごはんを選ぶ時のチェックリスト【中編】
↓↓↓前編はこちら↓↓↓
前編のおさらい
1.「総合栄養食」を選ぶ
2.ライフステージに合ったものを選ぶ
3.なるべく動物性の原材料を多く含むものを選ぶ
1と2は、ほとんどの方がクリアしていたのではないでしょうか?
大手メーカーが主食用として販売しているものなら、ほとんどが総合栄養食ですし、「この製品は総合栄養食です」とはっきり書いてあります。
ライフステージについても、パッケージの写真などで分かりやすく表示されています。
3は少し難易度が高かったかもしれません。
スーパーやホームセンターで売っているフードの9割5分以上は、3の条件は満たしていないと思います、経験上。
(そこまでこだわらなくても別にいーじゃーん)
と思う方もいると思います。それもありです。
でも、わたしは将来、うちの猫たちが糖尿病や心臓病、腎不全を患ったとしたら後悔すると思います。
イヌ、ネコを飼ったことのある人たちの話を今までたくさん聞いてきましたが、一番こころに残っている声が「ごはんについての後悔」でした。
病気になることが例え避けられない運命だったとしても、いま持っている知識で防衛できることはできるだけやりたい。
そんな思いに共感してくれる方に向けて、noteを書いています。
それでは中編、行ってみましょー❗
4.タンパク質量
昔、家庭科の授業で習いましたね、3大栄養素。
画像引用元:栄養素ってどんなもの?
キーとなる要素はタンパク質です。
タンパク質は、筋肉や臓器、骨の材料。
皮膚や毛、爪もタンパク質でできています。タンパク質が不足すると、毛や皮膚がぱさぱさになったりするだけでなく場合によっては失明、心臓機能の低下などもあります。
肉食動物である猫にとって、タンパク質は最も重要な栄養素なのです。
わたしたち、ヒトが必要とする栄養素のバランスを見てみましょう。
炭水化物が全体の6割を占めます。タンパク質は17%です。
次にイヌです。
ヒトより若干タンパク質の必要量が多い(23%)のと、炭水化物の必要量がヒトより多いことが見て取れます。
脂肪は意外と控えめ。
そして猫はというと、タンパク質の必要量が38%❗
体重1kg当たりのタンパク質必要量を比較したのが下の図です。
ネコはヒトの3〜4倍のタンパク質量を必要としています。
データ引用元:
・日本人の食事摂取基準 2020年版
・小動物の臨床栄養学 第5版
・NRC2006
つまり、猫はヒトやイヌと同じものを食べていると、タンパク質が不足してしまう生き物なのです。
昔のねこまんま(人の残り物)を食べていた飼い猫は、常に「肉が足りないー食べたいー(ΦωΦ)」と感じていたのではないでしょうか❓
きっと、ねずみなどの小動物を捕まてお腹を満たしたり、お魚を咥えて人間に追いかけられていたんでしょうね。
猫のタンパク質不足は、健康に直結します。
なので、ペットフードの世界標準といわれるAAFCO(米国飼料検査官協会)では、「ペットフードにはこれ以上はタンパク質を配合してください」という下限値を定めています。(上限値はありません。)
成猫用の場合26%、子猫は30%です。
これはあくまでも下限値です。
個人の意見ですが、わたし自身がうちの猫たちのフードを選ぶ際、最低でもタンパク質は35%以上は配合されていないと選びません。(成猫用)
タンパク質量が多めに配合されていて、かつその原料が動物性の原料で作らている、というフードはやはり高価なものが多いですが、猫自身の見た目にもうんちにも明らかな差が出てきます。
中には、価格と質のバランスが良いフードもありますので、色々試してみることをオススメします。
【ポイントその4】そのフードには十分なタンパク質が含まれているか❓
まとめ
・ネコにはタンパク質がとても重要
・ペットフードの世界標準でタンパク質の下限値が決められている
実際に市販のフードを探してみると、
前編の「3.原材料」とこのページの「4.タンパク質量」の条件をクリアするものがだいぶ少ないということに気付かれると思います。
世の中にはこーーーんなにたくさんのキャットフードがあるのに💦
そして、次もまた長くなってしまったので、後編につづきます❗