ライラエル ガース・ニクス 主婦の友社
古王国シリーズ、その2である。
ライラエルは、先見の能力をもつクレアの娘。しかし、何歳になっても先見の能力は発現せず、クレアとしては子供として扱われていた。とある出来事がきっかけで、彼女はクレア一族が誇る図書館員となる。そして数年後、未だに先見の能力は見出せず、彼女は魔術に引かれていく・・・
彼女の持つ役割や、不評の犬、サブリエルの息子・サメスなどのキャラクターは、さすがガース・ニクスである。女性は芯があり、独立心旺盛なところ、男性は若干軟弱っぽいところはあるが、やっぱり頑固である感じがする。でも作品ごとに少しづつ違うキャラクターが活躍する。
本作品は、前半の図書館の描写がすばらしい。もし存在するなら一度は潜り込みたい「クレアの図書館」。この図書館は、最高に素晴らしい。謎と知識と、種々様々なモノを抱えている。魅惑的な図書館である。それと物語中盤に訪れる「アブホーセンの館」も欠かせない。そこに存在する不思議な召使たちが興味深い。ライラエルとサメスに提示した服の模様がさりげない伏線になっている・・・
ライラエルとサメスの意外な正体や、モゲットと不評の犬のやり取りも面白く分厚い本もあっという間に読破するだろう。そして一気にアブホーセンへ進もう。
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この本の最後の方に書かれている「人が道を選ぶのか、道が人を選ぶのか:Does the warker choose the path,or the path choose the warker?」というフレーズが魅惑的で素晴らしい・・・
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