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スキー場取得後の悲しい現実

大変ブラックなお話をします。
私はかつてスキー場運営会社2社で計4箇所のスキー場で働きました。
新卒で入社した蔵王の会社は老舗でしたしグループ全体では社員が50名を超えてました。
このぐらいの人数になると多少の事件やあまり表に出したくないようなトラブルを起こす社員も出てきます。
しかし人口密度の薄い地域ですので通勤圏内で考えるとトラブルを起こして退職した人間を隣のスキー場で知らずに雇用してしまったケースなどは見たことがありませんでした。
しかし、現在のリフトメンテナンス関連の仕事についてから大小様々なスキー場に出入りするようになり悪い採用があることに気がつきました。

バブル崩壊以降、財務状況の悪化により売りに出されたスキー場を異業種で成功した会社が地域の雇用や冬の観光資源を守ろうと取得し新しい経営方針で立て直しをはかるケースは皆さんもよくご存知かと思います。
この場合、従業員は引き続き雇用するケースが多いのですが、優秀な管理職数人が再雇用を望まないこともあります。
そうなりますと新オーナーとしては要職のポジションをどう埋めるか考えなければいけません。
多くの場合は経験豊富な管理職経験者を探すことになります。
ここに異業種からの新規参入社の抱える問題が出てきやすいのです。

前職で形式上は依願退職だけど、現実は解雇に近いような方がスルスルと入り込むのです。
私が聞いた範囲ではパワハラ、横領、業者からのバックマージン等です。
この方達を不良管理職と呼ぶ事にします。
実際の事例を示します。

昨年、新型スノーマシンを納入したスキー場さんで近隣の古いスノーマシンより雪が作れていないとのお話があったそうです。
機械の不調かとスノーマシン販売会社の方が現地に行くと不良管理職の方が「沢山雪作ったら早くオープンして仕事が増える」と言ったそうです。
数千万の設備投資を一人の不良管理職が無に出来るんですね。

最近、経営の変わったスキー場さんでの事。
近年、圧雪が雑で滑りにくいとお客様が離れてしまっている。
誰が圧雪してるか聞くと、以前は他のスキー場の圧雪の業務委託を受けていたほどの実績のある方だと。
その方って業務委託費を独り占めして契約切られた方でしたっけ?
予算預けても工数減らして自分の取り分だけ増やそうとするからゲレンデ仕上がらないのでは?

異業種から複数スキー場の経営に乗り出した会社。
豊富な資金力で圧雪車やスノーマシンの設備投資に数億。
リフトは古いので索道管理経験者を探して幹部として採用。
なんとリフト修繕の稟議書が総額1億4千万。
そんなに払えないと言うと「それでは安全運行出来ません」
結果、このスキー場は閉鎖されて数年経ちます。
そもそもこの方って前職でリフトのモーターにグリス給油せずに破損して1シーズン棒に振った方とお聞きしてます。

不良管理職がスキー場を潰すという事を周知いただいて採用の際には経験の長さよりもスキー場を維持するスキルがどのぐらいあるかを問うていただきたくお願いいたします。
前職場が分かれば私もヒアリングなどお手伝いいたします。
数百万で雇った人間が数千万の損害を出す世界に私は生きてます。

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