笑いと涙の義母ムス日記②
ずーにゃんの実家に行く日。
私はずーにゃんの言った通り上下ベージュのスーツを着た。
どんな歓迎を受けるのかと期待をしていた。そして素敵な彼女を演じなければ、と緊張していた。
チャイムを鳴らし、一通りの挨拶をした後、応接間に案内される。
真夜中の自宅訪問では、靴を持ってすぐに2階の彼の部屋に駆け上がっていたため、自宅の様子はよくわからなかった。昼間に見ると昔ながらの家だが、清潔感がある立派な家だ。
しばらくずーにゃんと私の2人の時間が流れる。彼は自宅なので、緊張感なく腹減った〜つぶやきながら背伸びをしたり携帯を扱ったりしてリラックスモード‥
私と正反対の彼の態度に少しイラッとした。
カチャ。
お固い職種のキャリアウーマン母が、ケーキと紅茶を運んできた。
お口に合うかわかりませんが‥とチーズケーキを差し出した。口を付けるのか付けないのか‥どちらが正解かわからないが、隣の腹減ったリラックス男がすぐに食べ始めたため、私もいただくことにした。
はっきり言って緊張で、味なんてわからない。
だが、どう?と聞かれたから‥
わあ、とってもおいしいです。どこのケーキやさんですか。ね〜〇〇くん(義母の前でずーにゃんはやめて素敵な彼女を演じた)
義母は、
時間がないからそこのローソンで買ってきたんだけど、おいしいならよかった。
ん???
どういう意味?
何か心がチクッとしたけど‥
悪気はないだろう‥気にしすぎる私の癖が出てしまったのだろう‥
と思うことにした。
カチャ。
次に現れたのは、
元教員のずーにゃんの祖母。
挨拶をした後
ソファに腰をおろしたばかりの祖母の口から思わぬ言葉が発せられた。
はい、では生い立ちからどうぞ。
次へ続く
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