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2024.10.4「open my mind Hall Tour」@りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)・劇場

2月の武道館、実に8ヶ月ぶりのChilli Beans. …こんなにも長い期間空いてたの!?今年はあまりにも濃ゆいライブにまみれた1年間なので時間の経過の速さにこういったタイミングで気づく。しかし武道館公演で発表されたホールツアーがついにやってきたと思うと感慨深い。でもあの会場で新潟公演があってはしゃいでたの自分たちだけだったんじゃないか!?新潟に住んでるチリビ好き集まれ〜という気分だった。

先日の羊文学に続きべらぼうに早い整番、ホールの2列目リリ側の席だ。ライブハウスでのごちゃ混ぜの楽しさや、コンセプトアルバムを掲げたお城をイメージした武道館公演の華やかさを今までのライブで感じてきたわけだが、あまりにもトントン拍子でホールツアーまで駆け上ったチリビはどんなライブを見せてくれるんだろう。常にバージョンアップした姿を見せ続けてくれたチリビに期待が高まる。しかも今回のホールツアーは新潟が初日!この上なしに嬉しいでございます。

ステージは暗転。スモークが焚かれたステージに「Intro」と共に入場する3人。スモークとライトでシルエットだけが見える状態から披露された「Hello bad boy」はそのダークな雰囲気とステージ上の演出が相まってカッコよかった。1stアルバム「Chilli Beans.」はライブ映えするような楽しい楽曲が大半だったのに対して、2ndアルバム「Welcome to My CASTLE」はコンセプトアルバムながら1stとがらりと雰囲気の変わったダークな曲目が多かったため、改めてその二つのアルバムの楽曲が混ざったツアーセトリはチリビのライブに抑揚が生まれてより両面のカッコよさが際立ってると感じた。武道館公演は「お城へ招待」というコンセプトがあった上のセトリとして聴いていたけど、今回は武道館公演を通してモノにした2ndアルバムの楽曲たちがそれぞれ独立してセトリの中で良さを醸し出していた気がする。冒頭のこの登場の仕方が最高にクールに決まっていたのも、チリビの新しいバンドの姿で良かった。

「Hello bad boy」が終わって、姿が鮮明になったステージ上のメンバー。紫前髪ぱっつんのツインテール、サングラスをかけたモニ。青髪 いつも通りのマイカ。何だかそこで改めて「久しぶり!」という気持ちになる。あんまりアーティストのルックスについて語りすぎると「顔ファン」と言われかねないからあんまり言及しないようにしているけれど、この時のモニのビジュが最高に好みすぎて、言葉にできない…って感じだった。
久しぶりのチリビに見惚れていると「neck」のイントロへ。渋い選曲に「うんうん、こりゃええわい」と心の中の自分が頷く。そしてみんな大好き「See C Love」のイントロベースからのカウントダウン。このタイミングで広いホールの空気を一瞬にしてほぐし、いつものチリビのライブの雰囲気を作り上げた。その勢いのまま「rose feat.Vaundy」に繋ぐ。ダークな雰囲気を纏いながら登場し、初期のチリビらしい楽曲で導入し、有名な「rose feat.Vaundy」で締めるといった冒頭5曲を用いた自己紹介のようなセットリストだった。初の新潟公演、しかもホールということもあって、正直最初の空気感は今までのライブハウスの空気よりも若干固かった気がする。そのためこちらとしても何故か緊張していたのだけれど「rose feat.Vaundy」をここで挟んできたことによって一旦ほっとしたというか、いつものライブの空気に近づいた感じがして良かった。

ここらへんでモニの半角MCをほんの少し挟み、「aaa」「School」のギターソングへ。個人的にモニがギターを弾く曲好きなんだよな~チリビとしてのバンド感がより強くなる。いつもフロントマンとして色んな楽曲を体全体で表現してくれるモニがギターを弾いてマイクの前で歌唱する姿のギャップにやられるというか…「静」と「動」の魅力を味わえる数少ないチャンスがココ!だから弾き語りのスタイルも結構好き。今後もちょくちょく増えてったら嬉しいところ。
また一つ違ったチリビを魅せた上で代表曲「lemonade」。知名度もあってかサビの一体感もあってか、会場の空気がまた軽くなった感覚。たしかこの日の記憶だとアウトロがいつもより抑え目な長さだったような…この先に待っていたボリューミーなセトリを考えたら仕方ないけど、いつもあるものが無いとちょっと寂しさを感じた。爽やかでポップな楽曲と、アウトロで照明がいつも明るくなる感じが、会場全体の動きと重なって幸せな光景。まさに明るいチリビの代表格な存在。次のライブはどんな感じかな。

モニ以外のメンバーが袖にはけ、暗転したステージでの「My life is saikooo」。明らかに異色でステージがまさにモニ一色になるこの楽曲。武道館の時も思ったけれど、モニの持つ空気と魅力があってこそ成り立つワンマンステージ。そして個人的よかったセトリ「This Way」から「105☻」に続く。いつものライブからいい意味で治安悪めな「This Way」。イントロのMaikaのベースを聴いただけで「ぞわぞわっ!」と込み上げてくるものがある。ラスサビ前の間奏では3Dメガネをかけた時みたいな不思議なクラクラとするライティングがステージを照らす。この演出で「This Way」の「キマる」感じが極まった。(危ない)
そして2ndアルバムの中でも劇推し曲の「105☻」。まぁすんばらしくカッコいい。これまたMaikaのベースから始まるこの楽曲。(Maikaのベースたまらんな)「This Way」が1stアルバムの良さが滲み出ていて、2ndと言えば個人的にはこの曲なんだよな!どちらの曲も会場との一体感を生むような魅力がある。そんな大満足ゾーンだった。

これまたダークな雰囲気とぴったりな赤いライティングにスモークが焚かれた「doll」や、リリのギターがとてもカッコよかった「wonderland」が続くセトリ。流石に今回言わせてほしいのは楽曲の最中にステージ上を動き回るモニと目が合いました。2列目なのでマジです。いくらなんでもほぼゼロ距離にいたからこれは確実。ホールじゃなくてライブハウスだったら間違いなく手を伸ばしてましたね。(オタクの妄想タイム)

そして「Welcome」の華やかなステージを皮切りに山場を迎える。「Raise」「Tremolo」でエンジンをかけ温まった会場。そこにスーパー脳内麻薬タイムのセットリスト「Digital Persona」「シェキララ」「you n me」の三連チャン。えー、こんな順番で曲をやってはいけません。もうジェットコースター、一種のアトラクションに乗っている気分。アウトロで一息ついたと思ったら次の絶叫ポイントがやってくる。なんかもう笑うしかない。座席指定で動ける範囲が狭かったのがもどかしかった。赤緑青のライティングと共に脳みそが吹っ飛んでいきました。ホールを完全にライブハウスに変えた瞬間。
勘違いじゃないと思うんだけれど「Degital Persona」のアウトロのリリのギターのアレンジ入ってた!?なんかめちゃくちゃにかっこよくてライブ音源が欲しい!!!あのアウトロをまたライブで聴けるのを期待しておきます。

はちゃめちゃなセットリストで疲労困憊の中、アンコールの拍手を続ける。もうこれ以上何が待ってるんだという会場に「Vacance」。ギリギリアウト。こんなんテンションが落ち着きません。相変わらずレパートリーが強いなぁ…

ここでグッズ紹介。グッズ一式を着用しているスタッフの女性を呼んで紹介するモニ。その手があったか!という独特のスタイルに感心させられる。メンバーとスタッフとのやり取りがキャッキャしててなんだか微笑ましかったです。個人的にはチェックパンツが気になっていたけれどサイズがLまでしかなくて泣く泣く諦めました…なんで…どうして…
「自分が自分じゃないかのように何もかも上手くいかない時がある。けれどそんな自分も含めて素敵だよって意味を込めて作った。持っていれば大丈夫👍」と半々の表情を描いたチャームを紹介。MCはいつも拙いけれど、思っている事、伝えたいことを一生懸命伝えようとするモニが好きだなと思った。初期のライブの時と比べてたくさん話してる姿を見るようになった気がする。
中央にメンバーが集まり最後の楽曲「fu uh」をアコースティックで披露。いつものライブハウスでの華やかなラストもいいけれど、ホールならではのゆったりと落ち着いた終わり方もいいなと思う。会場全体が静かに耳を澄ませることで、囁くような高音がホールに広がって綺麗だった。武道館公演の時も弾き語りで終わったし、最近のチリビの中でのこだわりなのかもしれない。

ホールになっても地面に横たわって歌ったり、自由な表現をするモニは健在。二枚のアルバムでまた新しい魅力をたっぷり27曲で伝えてくれたChilli Beans.新しく出るEPを携えて観る次のライブが今から楽しみになった。新潟に来てくれてありがとう!今度は狭いライブハウスでも待ってます!

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