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【子音と母音】 〜令和5 試験 Ⅰ 問題3のA

令和5年度 日本語教育能力検定試験 試験 Ⅰ 問題3 A 【子音と母音】


たぶん知識の吸収が未熟で、自分のものになっていないためだと思うのです。それは、今でも問題を見た瞬間に「う〜ん、また今度、時間もう少しある時に」って、後回しにしてしまう問題3のことです。けれど、いざやり出したら他の用事放ってでもやってしまうくらい、現に今のわたしがそうなのですが(笑) 取っ付きにくい、けれど面白く、味わい深いのがわたしにとっての問題3。
わたしの学習ノートなので、解説を期待される方には、お勧め出来ません。丁寧な解説と「教師として」のアドバイスみたいなの=自身の価値観や基準の押しつけなどの主観オンパレード、知識の披露後に小出しで巧みに入れてくるとかは、読むのも書くのも、わたしは「どうか御勘弁を」(笑)とか言いつつ、わたしの学習ノート、主観だらけですけど(汗)

令和5年度の試験問題 がお手許にないと、何を言うとるのか、さっぱりわからない内容です。

⑴ 【子音の発音に関わる調音法】

1 日本語の規範的な「タ」と「ツ」の子音の調音法は異なる。
淡白宣言なメモ📝のように
[t]無声歯茎破裂音 と[ts]無声歯茎破擦音
調音法「破裂音」と「破擦音」で、いきなり正答が出ました。
日本語のタ行。同じタ行でも、調音点・調音法ともに2種類あります。声帯振動の有無はなく、無声です。音声記号での表記は3種類あります。まずは[t]で、無声歯茎破裂音と呼んでおります。日本語のタ・テ・トの音です。2つ目に[ts]無声歯茎破擦音 日本語のツの音です。問題に出たので、先に挙げました。無声・歯茎までが同じで、破裂音と破擦音という異なる調音法で発音している「タ」と「ツ」です。
3つ目に[tɕ]無声歯茎硬口蓋破擦音 があり、日本語のチの音です。タ・ツ・テ・トの調音点は歯茎ですが、チの音を出す時だけ、舌が歯茎よりも後ろの硬口蓋寄りに来ています。

今日書店で、日本語の音声についての本をチラチラ立ち読みしましたが、お目当ての本は書店の在庫がなく、そのまま帰って来てしまいました。取り寄せするまで気持ちが動かなかったのは、お財布事情だけではないのですね。今のところ手持ちの本とネットだけで、過去問題の振り返りは可能だということです、わたしの場合は。

2 日本語の規範的な「ナ」と「ヌ」の調音法は異なる。
⇒日本語のナ・ヌ・ネ・ノの音声記号は[n]有声歯茎鼻音、つまり調音法は同じ鼻音です。
この選択肢の説明は誤りです。

3 日本語の規範的な「ハ」と「フ」の調音法は異なる。
⇒ハ [h]無声声門摩擦音 フ [ɸ]無声両唇摩擦音で、調音法は同じ摩擦音なので、この選択肢の説明は誤りです。

4 日本語の規範的な「ラ」と「ル」の調音法は異なる。
⇒日本語のラ行の音声記号は[ɾ]有声歯茎弾き音なので、調音法も同じ。
この選択肢の説明は誤りです。

正答は 1です。정답은 1번입니다. 使う機会が全くと言っていいほどない(ToT)

⑵ 【様々な調音点】

1 日本語の規範的な「カ」の子音の調音点は、咽頭である。
⇒そんなバナナ〜♪[k]無声軟口蓋破裂音 調音点は軟口蓋だから、選択肢の記述は誤りです。
調音点が咽頭にある言語をわたしは知りませんが、[ħ]無声咽頭摩擦音と、[ʕ]有声咽頭摩擦音というのがあるそうで、ともにアラビア語の音声だそうです。

2 日本語の規範的な「ナ」の子音の調音点は、硬口蓋である。
⇒昨年の今頃は「え〜と」ってなりながら、[n]有声歯茎鼻音と、思い出しながら書いていました。今はすらすらとってレベルには程遠いですが、書き出さなくても調音点は歯茎で、硬口蓋でないと判断できます。この選択肢の記述は、誤りです。少しずつですが、「あっ、前よりもわかるようになってる!」という小さな気づきが、自分にとっての大きな喜びになっています。
調音点が硬口蓋の日本語は、(少し考える)「ひ」の子音[ç]無声硬口蓋摩擦音 と、や行の子音[j]有声硬口蓋接近音 くらいしか浮かびません。接近音と半母音は同じですね?今のわたしは同じものと理解しています。
ごちゃごちゃ言いましたが、とにかくこの選択肢は誤りです。

3 日本語の規範的な「マ」の子音の調音点は、両唇である。
⇒[m]有声両唇鼻音 調音点が両唇なので、この選択肢が正答です。

全然問題とは関係ありませんが、なんとなく鼻をつまんで「か行」を発音してみると、「か」以下の「きくけこ」の音がかなりこもってしまいました。意識したら、全部同じ息の出し方ができましたが、無意識でやると鼻に息が詰まる。もしかしたら、これはわたしの発声の、悪い癖なのかも知れません。幼い時にアレルギー性鼻炎があったので(本当か?)、ずっと耳鼻科に通っていた記憶があります。また、自分の声を録音したテープの音を聞いた時に、思っていたよりも鼻声であったと。鼻炎と鼻声の因果関係についてはわかりませんが、わたしは発声の時に、必要以上に鼻に呼気を送り込んでいるのかも知れません。それは常時鼻づまりに不便を感じていたから、無意識に鼻から息を放出しようとしていたのかも知れません。
発声の息や喉の使い方には関心があるので、いつか学んでみたいと思います。こういう言い回しを使う時は、たいていやらないのだけど(苦笑)

4 日本語の規範的な「ラ」の子音の調音点は、軟口蓋である。
⇒[ɾ]有声歯茎弾き音 調音点は歯茎だから、この選択肢の記述は、誤りです。

この問題の正答は 3です。


⑶ 【舌の最高点の位置、口の開き具合】

1 日本語の規範的な「イ」は、舌の前部が高く、口の開きが狭い母音である。

子音ばかり一所懸命に取り組んだものだから、母音の問題を見ると、思わず後回しにしていました。これがわたしの現状であり、よろしくないとは感じる比較的謙虚?な一面。しかし、「だから今やってるやんか〜」という開き直りに近い厚かましさも、同時に存在しています。
母音の「イ」[i]非円唇前舌狭母音
母音に声帯振動の有無の区別はなく、すべて有声音です。音声記号の名称から教えを得られるという、本当に便利なツールだと感じます。
子音の発音での3つの要素は、声帯振動の有無・調音点・調音法ですが、母音の場合は
①唇の形②舌の位置の前後③舌の高さ です。
母音イを順に見ていくと、非円唇=唇を丸めることなく音を出します。「にぃ〜」と笑うときのように、やや横に広がっていますな。「い〜」と声を出しながら舌の位置を確かめると、歯茎よりは後ろで、口腔では前の方にあることがわかります。舌を高い位置に持ってくることで、口腔内の息の通り道を狭くしています。
ここで問題文に戻って検証します。「舌の前部が高く」の記述は正しく、「口の開き(靴のヒラキみたいやわ♪)が狭い」も正しい。この選択肢の記述は正しいです。

子音にばかり心が傾き母音を疎かにしていたわたし

2 日本語の規範的な「ウ」は、舌の後部が高く、口の開きが狭い母音である。

⇒[ɯ]非円唇後舌半狭母音 「舌の後部が高く」の記述は正しいが、「口の開きが広い」は誤り。日本語の母音で口の開きが広いのは、「ア」だけです。この選択肢は誤りです。

3 日本語の規範的な「エ」は、舌の後部が高く、口の開きが狭い母音である。

⇒「舌の後部が高く」は誤りで、前部が高い。口の開きはやや狭い?でいいでしょう。とにかく、この選択肢の記述は誤りです。

4 日本語の規範的な「オ」は、舌の前部が高く、口の開きが広い母音である。

⇒舌の前部ではなく後部が高い。また、日本語の母音で口の開きが広いのは「ア」のみであります。この選択肢の記述は誤りです。

この問題の正答は 1です。


「もっときれいに描かんか〜!」と、ご指摘を受けることもなく(苦笑) 人生幸朗さん・生恵幸子さんの漫才、締めの部分やね♪

⑷ 【半母音】

名前は「半母音」ですが、問題本文に書いてある通り「子音の一つに位置付けられる」そうです。

1 (ア) 接近音 ⭕  (イ) [y] ❌
[y]狭前舌円唇音 と呼び、日本語にはない音声のようです。広東語、中国語他。

2 (ア) 入破音  (イ) [y]両方とも❌
「入破音」については、機会を改めて学びます。
日本語にない子音とだけ記憶しておきます(汗)

3 (ア) 接近音 ⭕ (イ) [j] ⭕
[j]有声硬口蓋接近音 と呼び、日本語のヤ行
[ɰ]有声軟口蓋接近音 が、日本語のワ行。

4 (ア) 入破音 ❌ (イ) [j]  ⭕

正答は 3です。

⑸ 【母音や子音が元の音から変化する現象】

1 「格好」と「面倒」は、語の内部で促音化が起こっている。

「かく」と「こう」が「かっこう」に。促音化が起こっています。
「めん」と「とう」が「めんどう」に。連濁が起こっていますので、この選択肢は誤りです。

2 「酒屋」と「白樺」は、語の内部で音韻交替が起こっている。

「さけ」と「や」が「さかや」に。これが「音韻交替」です。
「しろ」と「かば」が「しらかば〜♪」に。こちらも音韻交替が起こっています。
これやがな、正解は。

3 「春雨」と「風上」は、語の内部で音の添加が起こっている。

「はる」と「あめ」が「はるさめ」に。これは音韻交替が起こっています。
「かぜ」と「かみ」が「かざかみ」に。こちらも音韻交替が起こっているので、この選択肢は誤りです。

4 「期限」と「長靴」は、語の内部で連濁が起こっている。

「き」と「げん」が「きげん」に。変化なしね。
「なが」と「くつ」が「ながぐつ」に。こちらは連濁が起こっています。片方だけ連濁しているので、この選択肢は誤りです。

正答は 2です。

学習ノートというよりは記録?同じか(笑)

見直しさえ「また今度ね」となる問題に取り組みましたが、どれだけ身についているかは、他の問題に取り組みながら少し間を設けた方が良いように思います。ただ昨年の試験本番後に、一度答え合わせとして取り組んだけれど、今回やってみて「間開けすぎやで!」と痛感しました。

音声について関心があるのは、幼い時から音楽が好きだったことと無関係ではないと思います。自作の曲で、無謀にもボーカル録音したものを後から聞いて、「何じゃこりゃあ?全然あかんがな!」となったほろ苦い思い出もあります。曲はそこそこだと(言うか!?)思うけど、歌が上手でないのは・・・(´;ω;`)ブワッ

試験 Ⅰ 問題3だけでなく、試験 Ⅲ にも音声に関する問題ありますし、聴解問題オンリーの試験 Ⅱ の問題4と5なんかも、「楽勝だぜ、ベイベー♪」となるレベルには仕上げていきたいです。これこそわたしが放置したまま、取り組みたい問題なのですが、やらない言い訳は泉のように湧いてくるのですね。

4月から週1日、4コマ授業を担当させてもらいましたが、7月から週2の8コマに増やしてもらっています。時々代講もさせてもらっています。契約書類に「試用期間3か月」と書いてあったので、使えないと判断されたら切られるんだろうなと、覚悟はしていたので、本当に嬉しかったです。
アルバイト先で接する機会はあったけど、直接学校で接するのは初めてです。わたしが通う学校の留学生の国籍は、ミャンマー🇲🇲、ネパール🇳🇵、バングラデシュ🇧🇩が多いです。数は少ない中国🇨🇳の学生もいます。大学か専門学校へ進学希望の学生がほとんどですね。故郷を離れて異国で学ぶ彼・彼女たちの学習のお手伝いと、プラスアルファ。人として同じ・似たようなところの共感や、違いを認める・理解する・楽しむを通して、共に学んでいきたいと思っています。

つづく

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