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【切断に至った経緯】17歳、骨肉腫との闘い ~発症から治療まで~
こんにちは!義足パパの【かず】です!
私は高校2年生のとき、「骨肉腫」という骨にできるガンにかかりました。
骨肉腫を発症したことがきっかけで、最終的に足を切断し義足生活になるとは当時夢にも思いませんでした。
切断から約2年経ち、生活が少しずつ落ち着いてきたことで、過去の感情が整理できるようになってきました。
本ブログを通して当時の私のリアルな情報と役立つ情報を発信することで、一人でも多く方の力になれたら嬉しいと思い投稿することにしました。
今回は、【骨肉腫との闘い】シリーズについてお話します。
発症~治療・寛解
右膝の違和感から入院まで
高校2年の夏頃、右膝の違和感から始まりました。
そのうち、歩くたびにビリビリと痛みがでるようになり、「成長痛か筋肉痛でしょ。」と自宅近くの接骨院に通って様子を見ていました。しかし、湿布やマッサージ施術でもなかなか良くならず、近所の整形外科を受診しました。
医師からは「レントゲンで影の様なものがある。ここでは精密検査が出来ないから、専門の大きな病院に案内します。至急受診をしてください。」と説明があり、大学病院へ紹介されました。
その後、地元の大学病院で精密検査をし、整形外科医から「骨肉腫の可能性がある。急いで治療が必要な状態です。」とそのまま緊急入院になりました。当時の私は、病院受診後そのまま登校するつもりだったので、
「何それ?今から入院?」と、訳もわからない状態で入院したのは鮮明に覚えています。
裏話になりますが、大学病院での検査の予約がなかなかとれず、近所の整形外科受診から大学病院受診まで1週間ほどありました。ちょうどそのタイミングで高校の修学旅行があり、沖縄に行ってきました。痛みを我慢しながら、、、よく行けたなと我ながら驚きです。
もし修学旅行より前に大学病院で受診できていたら、ドクターストップで修学旅行を断念せざるを得なかったと思います。
治療(抗がん剤治療&外科的手術)
骨肉腫治療は一般的な治療はは以下が有効と言われています。
①抗がん剤治療
②外科的手術(人工膝関節置換手術)
抗がん剤治療は想像をはるかに超えるもので、吐き気はひどく、髪の毛は抜け落ち、ただの高校生がとても耐えられるものではありませんでした。耳鳴り、口内炎、倦怠感など様々な副作用と毎回闘いながら、「まだ2回目か。後6回もこの治療やるのか、、、、」と毎日が辛くて辛くて、何度も「もうダメだ。」と心の中で叫んでいました。
本当にこの病気を乗り越えられるのか、自問自答を繰り返す日々、、、
結果、8回抗がん剤治療を乗り越えましたが、体重は10キロ以前より落ちました。身体も心も苦しかったです。
②外科的手術(人工膝関節置換手術)
手術では、「足を切断する」or「足を温存し人工関節にする」かという大きな決断を迫られます。
同じ病棟に入院していた同じ病気の友人は、「足を切断する」という決断をしていました。
どちらにもメリット、デメリットがあり、本当に悩みましたが、どうしても切断するという決心がつかず、当時の私は人工関節を選択しました。
人工関節を選択した最大の理由は「自分の足を残したい。足の切断は最終手段にする。」
当時の想い
治療中、何度も「ガン=死」のイメージがあり不安に押しつぶされそうになりました。
「俺死ぬのか?もう人生を終わりにしたい。」と思い涙を流したことも何度もあります。
でも、家族や友人、先生方、そして同じ病気を抱えている仲間たちの励ましが私を支えてくれました。
「絶対に乗り越えてやる。」という強い気持ちと、周囲の人々への感謝の気持ちがあったからこそ、治療を頑張ることができたと思います。
心残りがあるとすれば、入院が長期にわたり結果的に高校を留年してしまったことです。同級生と一緒に卒業したかったなという思いが、今でも心の奥底にくすぶっています。
こうして私は、人工関節で再び歩き始めました。もちろん以前のように自由に動き回れるわけではありませんが、一歩ずつ前に自分の人生を歩めるようになったのです。
※切断に至るまでの経過はまた次回、お話ししようと思います。
このブログを読んでくれた、闘病中のあなた、お子さんが闘病中の保護者の皆様へ
こちらのブログに目を留めて頂きありがとうございます。
抗がん剤治療をしているときは「こんな苦しい治療をして本当に治るのかな。いつ終わるのかな。早く普通の生活に戻りたい。」思われるかもしれません。それは当然のことです。抗がん剤治療は体験した人しか分からない辛さがあります。
「親、医師や看護師さんもこの大変さ経験したことない。軽々しく言うな。」など弱音や愚痴を吐きたいですが、中々言えず一人で抱え込んでしまう方もいると思います。そんな時は、XやインスタなどSNSで今の気持ちを発信する、仲がいい親友、自分を支えてくれる看護師、医師など、誰でもいいので話しやすい方に相談、甘えたりするのがいいと思います。
私も当時高校生で思春期で貯めこむタイプだったので、治療中はどうしたらいいのかわからないと思い悩むことが多かったです。そんな時、担当の看護師さんに心境など本音で話しました。両親には悲しませてしまうと思い本音で会話が出来ませんでしたが、担当の看護師さんに話をすることで精神的に楽になりました。
1人で抱え込むのではなく、ぜひ周りの人を頼ってください!