素

生を焼き付けるため、絵を描いているのかもしれない。
弱いながらなんとかこの時代に生きている私を。
若いころは傷ついた、迷った、嘘つきの人生だった。
なのに素敵な人たちと出会って親切にもしていただいた。
笑ったことも沢山あった。
人生の痕跡を残したい。
焼き付けたい。
それが私の絵との格闘の素だ。