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2月14日の日記。

雪がある夜は明るい。街灯がなくても、空が晴れていなくても、吹雪いていても。
明かりをつけずに、カーテンを開けて、窓の側で本が読める程。
夜なのに空が白い。薄いグレーのような白。
雪が溶けてなくなるといつも驚くのは、夜は真っ黒で、暗くて、怖いなってこと。


父母、姪っ子などにチョコを配りに行った。僕はみんなにあげたいんだって言ってたから、明るいうちに、路面が凍る前に。太陽の日差しがあるうちはあったかいから広い国道は凍る心配はないけれど、日が落ちると途端に寒くなるから、気をつけなくてはならない。

明日、金星が一番明るくなるんだったな。青い空だった。小さい星も見えている。
車を走らせながら「昨日も見たすごく明るかった金星、あっちに見える?」と、後ろでぼんやり座っている僕に聞いた。あった、と言うから信号待ちで確認した。
車を降りた時も見えるだろうな。


アプリは便利だな。空にかざせば星の名前を、星座を教えてくれる。


小さい時、家族で熱海の民宿に泊まった時。夜、家族4人で近くの海辺に星を見に行った。父が空を指差して、あれが何で、あれが何、それとそれを繋いで何座、みたいに色々教えてくれた。全然よくわからないけど、うわーとか、そうなんだーとか、声を上げながら、私と姉はきゃっきゃしていた。あの星はなんだっけ?え?あれ?父が指差す場所と、私が見る場所のずれのせいで何度も聞いた。誰もいなくて、暗いし、波音もちょっと怖かったけれど、楽しかった。この時のことを覚えてるのは私だけかもしれない。そういうことが多い。その時多分小2か3かな。3年間だけ千葉に住んでた時のこと。星と波音がセットで忘れられない。

その後も私が高校生になるまで、くらいかな、父と娘たちの天体観測は何度もあった。キャンプもドライブも、よく行ったから。金曜の夜、いきなり「よし、星でも見にいくか」と私と姉を連れて、真っ暗な田舎道へ行って、畑のど真ん中の道路の路肩に車を停めて、眺めたこともあった。長沼だったな。

また今年も父にチョコをあげることができた。小学生の時からずっと続いている。記録を止めたくない。意地チョコ。かもしれない。正直、今年は行かなくていいかなーとか、思ったけれど。楓のおかげで今年も渡せた。と同時に、りんごやら、お菓子やら、チャーハンの素やら、缶ジュースやらも、もらった。姉の家にも届けた。代わりに絵本を数冊借りてきた。

それらを手にいっぱい持って、車を降りて、見上げた。
大きく明るく光っていた。金星。
そしてアプリをかざしながら「あれが金星、あれが木星、あれが火星、あの赤いのね」と楓に教える。僕にも貸してというからスマホを渡すと、上を見てわぁーと言ってた。

その時の晴れた青い夜空はもう無くなって、真っ白になって、今、吹雪いている。
一緒に今日、あの時、見ておいてよかった。今日のことは、今の思い出たちは数ヶ月、数年経てばきっと楓は忘れてしまうことだけど。


明日は雪かきだな。

渡すためにちゃんとテンパリングして前日から2人で作ったのに、やっぱり僕食べたいと言って食べちゃった、ちいかわ。


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