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「ベースの日」の出来事。

パソコンで書くようになってから、やっぱり便利で書きたい欲求がどんどん出てきてしまいます。
今日のできこと。

・・・・
朝、コンビニへ行って、レジのいつものお母さんが「晴れましたねぇ」って嬉しそうに話しかけてくれた。多分、この方は(この方以外のレジの方も)私と楓のことをもう認識している、その上で話しかけてきてる気がした。嬉しい。こんなふうにいつも笑って感じのいい明るい方だけれど、「天気が悪いとどうしてもねぇ気分が・・・ねー」って。こんなふうに素敵な笑顔の人は、きっと色んな苦労をした人なんじゃないかぁと思ったりした。優しさをありがとう。


幼稚園から帰ってきて、今日はお友達が習い事だから遊べなくて怒っていた。
なかなか家に入ってくれないから外で説得していると、お隣のおばあちゃんが通りかかって、私たちの空気をすぐよんだ。「どうしたの?ふてくされてるねえ」
あらら、バレてる。「そのお花、すごく元気に咲いてるね!うちも来年それと同じの育てようかなって、いいよねぇ」お隣のおばあちゃんは、お花と家庭菜園のプロ。そんな方にそう言われて嬉しい。ただ、この子たちは寒いのが好きみたいだし、何もしなくても増えて広がってくれるから、私は何もしていない。この前の雪が乗っかっていても、また元気を取り戻していた。今が一番元気に咲いている。

そんなお隣のおばあちゃんや、朝のコンビニのレジのおかあさんの大先輩お二人に
元気をもらった日だった。

マックスマム。夕焼けレッドというカラー。紫のすみれはそのおばあちゃんが植えた子。笑



Xを見たら、今日はベースの日だと。私がベースの日というと、勿論。くしゃっとした髪に182.5センチのベースボーカルしながらピアノを弾く、やたらとアコギもうますぎる私の4つ上の、最高に歌がうまい彼のことを思い浮かべる。勿論。LOST IN TIME海北大輔氏。


彼を初めて見た時はベースがうますぎて、ベースボーカルがうますぎて頭が真っ白になった。モデルか俳優のような雰囲気とスタイルの良さを兼ね備えていて、バンドマンでそんな人は見たことがないし、自分の周りには、見てきた中にはそんな人はいなかったから笑、それはそれは驚いた。

ワックスフラワーというのだね、
とてもかわいい


私は大学4年間、軽音学部だった、バンドをやるところにいた。95%男子。そこはたまたまベーシストが多く集まっていた。
私は弾けないけれど、色んな人のベースを聞いてると、ああ、この人のベースは好きだなぁとか、うまいなぁとか、耳がだんだん追いついてきて。中でも一個上の先輩で、すごく好きなベースを弾く人がいた。

何が好きとか、どう上手いかと言われると、説明はできない。フィーリングとしか。(なんせ弾けないので)
とても華があった。その人がライブに出ていると、その人しか見えない聞こえない。
ただ、その先輩は、ベースを弾いている時はものすごくかっこいいのに、普段はひどいものだった。ので、キラキラした瞬間とか、恋とか愛とかは1ミリもなかった。なんて残念な人なんだろうと。だからいつもその先輩には言った。
「弾いてる時はかっこいいのになー笑」

グニーユーカリ、これもかわいい


そしてもう1人、いつも、ベースが上手いなぁと思う人がいた。器用になんでも弾ける人だった。最大の武器はハイスタ。オリジナルもコピーバンドも色んなジャンルをやっていた。ただ、緩くて不真面目で、家では全然コピってこないし、練習当日もスコアなのかなんなのか、紙を床に置いて立ち膝して見ながら弾く、まあまあ不誠実なベーシストだった。本番前にお酒を飲んで結局グタグタで弾けないとかやらかす人だった。ただ、弾けば上手い。よくいるよね、なんかズルい人だった。

その後、その人と付き合った。
そしてその人が好きで聞いていたバンドが3ピースベースボーカルのLOST IN TIMEというバンドだった。
すごいかっこいいから、聞いてと言われて、その人の部屋で初めて聞いたのが「羽化」。アルバム「時計」の一曲目。忘れられない瞬間。
イントロのあのちょっと変わったベースライン、そして、
「生活の匂いのする…」のこの瞬間の声だけでああ、好きだと思った。

その後、その人はロストのコピーバンドをやることになった。当時、時計のバンドスコアが販売されていたから、その人はそれをしっかり見て、ちゃんと勉強していた。珍しく。
ライブで何の曲をやるのか決定してない段階で、私はお願いした。
「冬空と君の手」をやってほしいと。
実は付き合っていることは周りの誰にも言っていなかった。

僕の左手を 握ってくれないか
君の右手で 握ってくれないか

「冬空と君の手」歌詞

僕の左手を握るのは、君の右手。
それを知っているのは私たちだけ。
私は相当あざといリクエストをした。若いっていいな。

ライブの本番で

「誰か 時計を 見せてくれないか」

上に同じ

そう歌い始めた時、おふざけが得意な先輩が、ステージに駆け寄って自分の腕にしている時計を見せに来たという話が忘れられない。笑

懐かしい。もう18年くらい?前の話。だけど、今でも、年をとっても
LOST IN TIMEは大切に聞いている。数年、溢れ落ちてしまった時もあったけれど
落ちた分も、残った分も、今はちゃんと大切に、日々の真ん中にある。


今日の晩御飯、煮込みうどんを食べて、お風呂に入って。夫が帰宅。
子供を寝かしつけた後、夫の部屋に行って、突然、言ってみた。

「今日、ベースの日だよ。だからさ今一曲、ヘッドホンするからアンプにつないで音出して、なんか弾いて?(キラキラ)」


「えっ、めんどくさいな(お菓子ボリボリ)」


もし私があの頃みたいにかわいいあざとい女子(若い)だったら、弾いてくれただろうか。
もし私が鬼になったり、メソメソカッコ悪かったり、よくわからないことを言っちゃう人じゃなかったら、弾いてくれただろうか。

あわよくば、すぐそこに置いてある、いつかまた弾こうと思って出してるあのバンドスコアを開いて「冬空と君の手」を弾いてくれるんじゃないか?
なんていう期待は、あっさり断られて終わった。
ですよね。普通、絶対、そうだと思いまーす。すいません。


あの時からずーっと一緒にいるなんかズルいベーシストに、仕事が終わってお疲れのところにいきなり無茶言ったら、かなりいやそうな顔をされたベースの日のお話でした。

おやすみなさい。

(もうベースの日、通り過ぎちゃったよ)


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