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初めて金木犀と出会った日のこと


きのうのこと。



「明日晴れたら金木犀を見にいく」
と記事の最後に書いたけれど
朝は強めの雨が降っていて

そして今日はお弁当を作る日だったり
バタバタと時間に追われ
午前8時の時点で疲れたなぁと
思ってしまったから
金木犀、、
今日は諦めた方がいいかなぁ
どうしようかな
考えながらとりあえず
やっておきたい家事を終えた時の
気分で行くかどうかを決めよう。

子供の幼稚園バスを無事見届けた
その時に
雨上がりの道路と
雨雲混じりの青空を見た時
良い写真が撮れる予感がしたから
行こうと思った。
早めに家事を終えよう。


金木犀。
それは北海道にはない植物。
北海道の人間はみんな多分
金木犀をあんまり知らない。
どこか夢の国みたいな言葉だと
思っているんじゃないかな。
そしてきっと
金木犀が北海道にないってこと自体みんな知らない。
ないから意識すらした事が
ないんじゃないかなあ。

私がどうして金木犀は北海道にない
ことを知ったかと言うと去年、
ジンギスカンのジンくんが
(北海道の羊のゆるキャラ)

「キンモクセイ?」

みたいなことを
つぶやいていたのを聞いて(見て)
調べた。



言葉は知っている。
フジファブリックの
「赤黄色の金木犀」という曲で
出会っているから。
その時は繰り返しずっとずっと
聞いてた。



北海道にはないんだ…あんまり考えたことなかったけど…だからお店でおしゃれな金木犀の何かを見ても
素敵だけど、グッと来なかったのか
思い出がないから…


でも、調べる中で
1カ所だけ実はあることもわかった。

百合が原公園の温室で生きている。


去年知った時、見に行きたかったけれど、行けなかった。そして今、
もう少しで終わってしまいそうと
情報があったから
行くなら今しかないのかなって
そう思った。


とりあえず最低限の家事をやって
JRの駅へ。
目的地はJRの駅が近い。
百合が原駅。市内のはじっこの方。
住宅街。
私が住むエリアからは結構遠いし
なかなか行く機会がない地域。
だからどんな景色か楽しみだな。
どんな駅かな…
調べないで行くのが最近好きだから
何も見ないよ。


幼稚園バスのお迎えまでの
タイムリミットは3時間。


新しいフィルムの用意がなかったから
iPhoneでよかったけれど
ふと、昔使ってたスマホで
なかなか良い感じにぼやぁっと
撮れるヤツがあったなぁ
それで撮ったら面白いかな?って
思い出したから今回はその子に
撮影を頼んでみることにした。


一枚目。
ほぼ使ったことのないスマホ。
昔のことすぎて、なぜこれが
あるんだっけ?ってことも
何もかもわからない。笑

夫が何やらやってのことだった
気がするけれど、
とりあえず扱い方が全くわからない。
でも無駄にカメラに
マニュアル機能があって
充実している。
全然わからないけど
基本的ないじり方でそれなりに
調整したり諦めたり撮っては試す。

これはiPhone。


学園都市線。
こちら側は
生まれて初めて乗った。
初めて見る景色。角度。
空もいい青と白

この路線はこんな景色だったのか…
すごくきれいで見惚れてしまった。
撮りたくなかったけど
撮りたかった。
マンションの5階くらいの高さを
しばらく走る。
遠くにJRタワーとかテレビ棟が見える。
気持ちのいい眺め。
少しづつ下へ降りていく。



到着。百合が原駅。
カメラの機能で
ピントを手動で調節できたから
あえて少しだけぼかした。

いいねぇ、君。
良い感じに写すね。


跨線橋を渡り
反対ホームへ行ってから改札を出る。

まさか、ここは無人駅だった。
しかも改札が一台だけ。
札幌市内でそんな駅があることが
衝撃だった。

私が撮る写真には毎回
ほとんど人が写っていない。
人がいなさそうなところを
自然と選んでいるのかもしれない。


写真の色やピントに
ばらつきがある
色々いじってたからだけれど
なかなか良い色、面白い。


途中、飛行機が近くを飛んでいく。
丘珠空港が近いからか。


歩いて5分くらいで目的地到着。
百合が原公園。
広い広い庭園。
あんまり説明すると
長くなっちゃうので省略、
ごめんなさい。


温室にたどり着く前

iPhone

美しかった。
出会えたなぁと思った瞬間。
雨上がりのご褒美。
水たまりが驚くほど澄んでいる。

相変わらず露出とか
ホワイトバランスとか掴めないけど
どれも好きだなぁとか

iPhone

これにおいてはiPhoneが優勝かなと
思ってしまった。笑
改めてiPhoneのカメラは
すごいなぁ。
ちょうど良く光まで差し込んで
くれた。


さあ、温室へ。
ここの温室の中に、金木犀がいる。
北海道では寒くて生きられない
金木犀がここにはいる。

金木犀の香り。
本物は初めて。

去年から想っていた。
やっとその日が来た。

iPhone

いざ、温室へ入る。
その瞬間にわかった。
明らかにそれだと。
あんなに濃く強く香るのか…
びっくりした。

どこにいるんだろう?
所々に金木犀はこちらという
看板が立っている
緊張しながらゆっくり歩く。

いた。

iPhone

真ん中に少しだけ
少しだけあるオレンジ色

iPhone
ズーム

私の後ろ側にも少しだけ。

咲き終わりそうだった。
でも香りは強い。
あれしかいないのに。

金木犀を見に来ていた人たちは
ほとんどがお花が本気で好きな
年配の方が多かったのだけれど
どの人もみんな少し不思議そうに
金木犀を見ていた。
これが金木犀なの?そうなの…と。
途中、ご婦人に話しかけられた。

こんなに小さな花なのね。
ライラックみたいね、と。

私もそう思った。
とても小さい。そして
ライラックに似ているなと。

今年五月のライラック



おしゃれな雑貨屋さんのアイテムで
かいだ時を思い出した
嗅覚は覚えていたみたいだ。
でも
広い空間の中に漂う金木犀の香りは
初めてだったから感動した。
もっと広がりが深い
甘い香りというんだろうか。
酔える強さ。
私には少し強すぎるかもしれない。
でもこの香りが風に混じって
不意に感じられる瞬間を
味わってみたいとも思う。

来てよかった。
小さな夢が一つ叶った。
今日、間に合ってよかった。
小さくてかわいいね。

iPhone


他にもたくさんの植物が。

沖縄にしかない!!のがここに!!
iPhone
iPhone


しばらくこの美しいガーデンを
散策。時間はまだ大丈夫。
でも
もう一つ見たいものがあったから
そちらへも行きたい。


ここにも札幌軟石のサイロがある
らしい。
出ました。札幌軟石。
詳しくはこちらに。。




雨上がりで芝生にまだ水分が多く含まれている。
靴が泥で汚れそうだ。
それにしても、信じられない程
広くて美しい緑だ。
思わず、わぁ…と漏れる。
遠くで、小さな子供たちが楽しそうに遊んでいる声がする。
あそこにある大きな東屋でお弁当を食べているのかもしれないな。

iPhone

カラスがずいぶんと騒がしく
喧嘩しているなぁ。

少し歩くと発見。
立派です。

サイロだった。前は登れたなんて!


やっぱり札幌軟石の質感が
本当に素晴らしい。美しい。


iPhone
君のピントはすごいね


この軟石の加工は「ツル目」というのでしょうか??
1番好き、この加工。

いいぼやけ具合と色


滞在時間がびっくりするほど短め。
そろそろ帰りのJRの時間。
でもお腹が空いたんだよなぁと
思ったから
すぐ近くにあった公園内のレストラン
で何か軽くテイクアウトして
さくっと食べて帰ろかなと。


百合が原ざんき3個入り
なるものがあったから丁度いいな
と思いきや
でっかーいのが3個だった。
そしてゴツゴツ系の。
すごくおいしかった。でも
急いで食べるのは難しかったな。笑
頑張って食べて駅へ向かう。

広い広い百合が原公園の
ごく一部しか行けなかったけど
少しだけ秋を見た。
札幌の紅葉、遅いのかな?
それとも今年は
くすんで終わりなのかなぁ…
雪虫、幻かと思ったけど
どうやら本物。
もう??雪が降るの??
もしかして
去年みたいな大量発生のお知らせ
しに来てる?????

iPhone


帰りの駅の風景。

少し古い駅を撮るには
少し古いものを使うのが
気が合っていいのかもしれないな。
とても素敵な佇まいの百合が原駅。


帰りも同じルートで。
時間がなくなってきているので
寄り道せずに真っ直ぐ帰宅。

1時間後くらいに家に着いた。
たくさん?でもないけど歩いたから
探検したから眠たいな。
お昼寝したいな…
無理だけど…


そうだったカバンの中に
アレが入ってるんだった
かわいいから
金木犀、持って帰った。
初めて金木犀と会えた記念に
迷わず購入。500円。

小瓶に金木犀。

コルクを開けてみたけど
さすがに香りはしなかったなぁ
でもとってもかわいい。

今後、おしゃれな雑貨屋さんとか
いろんなところで金木犀の香りの
アイテムを見たときに
きっと今日のことを
思い出すだろうな

あれ
「教会通り」の最後の歌詞みたいな
終わり方になっちゃった。

(LOST IN TIME アルバム
「きのうのこと」)

(きのうのこと?
この記事もきのうのことだね)

「僕は思い出すだろう
きっと思い出すだろう
いつか思い出すよ
きっと思い出すよ」


金木犀の思い出ができたから
いつかどこかで金木犀を見たら
香りをかいだら、きょうのこと
思い出すだろうな

きっと思い出すよ。


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