見出し画像

退職後の健康保険、どうする? 〜意外と見落としがちな大事なこと〜

 こんにちは、ヒューマンシナジーです。
 早いもので年度末が間近に迫ってきました。3月はやはり転職や定年退職で会社を辞め、新たな人生を歩みだす方が多い節目の月だと感じます。
そこで「退職後の健康保険は?」と尋ねられたらどうしましょうか。
もし、退職を予定しているなら健康保険のことも忘れずに準備しておきたいものです。

 勤めた会社を辞め、新しい環境に踏み出そうとするとき、多くの人が考えるのは退職金や次の仕事のこと。けれども、意外と見落としがちなのが「健康保険」の問題です。実は、退職するとそれまで会社が半分負担してくれていた健康保険料を、すべて自分で支払うことになるケースもあり、思いがけず負担が増えることがあります。

日本は「国民皆保険制度」のもと、誰もが公的医療保険に加入する仕組みになっています。でも、その内容は働き方や住んでいる地域によって異なり、どの制度を選ぶかによって負担額も変わってくるのです。

退職後の健康保険には、主に次の3つの選択肢があります。

  1. 新しい職場の健康保険に加入する
     → 転職先が決まっているなら、ここに加入するのが一般的です。

  2. 退職前の健康保険を「任意継続」する
     → 会社員時代に入っていた健康保険に、最長2年間そのまま加入できる制度。ただし、保険料は全額自己負担になります。

  3. 国民健康保険(国保)に加入する
     → 住んでいる市町村が運営する健康保険。保険料は前年の所得によって決まり、扶養という概念がないため、家族の分も別途負担が必要になります。

健康保険組合や協会けんぽに加入する会社に主として勤務する場合は、「任意継続」や「国保」には入れませんが、起業し個人事業主になった場合やフリーランス、またはしばらく働かない場合などは「任意継続」か「国保」か、どちらの保険料が安いか、あらかじめ調べておくことが必要です。
社会保険労務士にお気軽に相談するのもよいですね。

手続きの期限に注意!

どの健康保険に加入するか決める際、もう一つ大切なのが期限です。例えば、「任意継続」を選ぶ場合、退職後20日以内に手続きをしなければなりません。期限を過ぎると加入できなくなるため、退職が決まったらすぐに手続きすることが大切です。

また、家族の健康保険の扶養に入るという選択肢もありますが、収入制限があるため、パートやフリーランスを考えている人は要注意です。

退職前に、一度シミュレーションを

退職は、新しい一歩を踏み出す大切な節目。でも、その後の生活がスムーズに進むよう、健康保険のことも忘れずに準備しておきたいものです。

「健康保険はどうする?」
この問いにすぐに答えられるよう、今のうちに情報を集め、自分に合った選択肢を考えておきましょう。未来の自分が、「あのとき準備しておいてよかった」と思えるようにですね。

社会保険労務士法人ヒューマンシナジー
人事担当者との伴走型サポートサービス 労務サポート・ワン!

いいなと思ったら応援しよう!