崖っぷちOLの本棚紹介「挑発する少女小説」(斎藤美奈子)
前の記事が、白井瑶さんご本人の反応をいただき
そしてたぶんXでも紹介していただき、
舞い上がるやらビビるやらで、さわやかサワデー。(リズムだけ
祖師ヶ谷大蔵のブックショップトラベラーにて、
ひっそりと、売れない棚主をやっております。
主に働いている女性向けに、小説中心で置いてます。
そして舌の根の乾かぬ内に、小説じゃない本を紹介する(爆
「挑発する少女小説」(斎藤美奈子)
解説されるのは以下の9作品
小公女
若草物語
ハイジ
赤毛のアン
あしながおじさん
秘密の花園
大草原の小さな家
ふたりのロッテ
長くつ下のピッピ
いわゆる少女小説と言われる作品たち。
読んだよ~読んだ読んだ。
というと、深窓のお嬢との印象をお持ちになるかもしれないが
読んだことある人なら分かるよね?
そう!これらは全部、女の子(たいていの場合は境遇に恵まれていない)が何か、社会の規律的なものを突破して自己実現を追い求めていく、
ガールズ版ガイアの夜明け(?)
私の本好き路線を決定づけたのは「長くつ下のピッピ」で
ページが手の形に変形するほど読んで、
お守りのように持って歩いていた思い出。
そうそう、この「挑発する少女小説」を読んで思い返すと、
主人公のピッピという女の子、少女なのにでかい家で一人暮らしで
学校も行ってなくて、社会のあらゆる制約からの自由を得ていて
ファッションも怪力も桁外れの財力も
すべてが規格外でブッ飛んでるんだけど
陽キャで鈍感な一面が目立てば目立つほど、
なぜかピッピの陰で繊細な部分が存在感を増してくるんだよね。
ほらさー子どもでも、
話を盛る癖のある子の嘘を、
みんな分かってるのに、なにか痛々しさを感じてしまってか、
嘘を嘘と指摘せずに曖昧に笑ってやり過ごすみたいなことがあるじゃんね?
「長くつ下のピッピ」には、なんかそういう妙に生々しいリアリティがあるんだよね
とかっていうことなどなどを、
9作品について斎藤美奈子さんがそれはそれもう鋭く
書き出してくださっている1冊!
あしながおじさんのラストで、主人公のジュディがあしながおじさんの正体であった金持ちの男性と結婚することになり、
愛を目いっぱい表現したジュディからの手紙について、
「バカ丸出し」と一刀両断していたのはワロタ。
あと、
ピッピが、ご近所の同年代のアニカとトミーに初めて会った日、
サービス精神の表れなのか、髪の毛を卵まみれにしてみせたというシーンについては
「「そこまでやらんでよろし」なレベル」と冷めたコメントwww
切れ味がすごすぎて。大好き。
最近、斎藤美奈子さんのコラムなどを読みまくっております。
なお、斎藤美奈子さんは、「82年生まれ、キム・ジヨン」の翻訳で有名な斎藤真理子さんのお姉さんだそうです。
韓国文学といえば斎藤真理子さんですよねぇ
はぁ。なんてかっこいい素敵な姉妹。
「挑発する少女小説」も「全自動お茶汲みマシーンマミコ」も、
本当に近々ちゃんと棚に置きます!!!
置いてない本ばっか紹介しててスイマセン!!!
崖っぷちOLが棚借りしているお店はこちら。↓↓
祖師ヶ谷大蔵の改札を出て、右手の商店街を進む!
セブンイレブンの角を右折!100歩くらいで到着!(たぶん)
基本的に火・水がお休みですm(__)m
11/23店番予定です。どんだけ先の話してんのやら。