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出張回想録Vol.22

「ナイルの水を飲む者はナイル
に帰る」〜エジプト編〜

カサブランカからカイロまでは5時間程の空路での移動。約1ヶ月となる出張もエジプトが最後の国となります。
機内のTV番組プログラムで、この当時まだ日本では放映されていなかったローワンア・トキンソンの「Mr.ビーン」を見て心が和みました。視覚的なネタを主とする古典的なビジュアル・コメディですが、ひと時の安らぎを感じさせてくれる番組でした。

エジプトはご存知の通り、アフリカ大陸の北東にあり、地中海を隔ててヨーロッパに接し、中東と北アフリカの国々との安定にとても重要な役割を果たしている国であります。そしてギザのピラミッド、スフィンクス、アブシンベル宮殿、ルクソール神殿、カイロ博物館、スエズ運河等々、古代エジプト文明の遺跡満載の国で、一度は訪れたい国のひとつです。

カイロは歴史的な魅力にあふれた都市ですが、治安がアフリカ諸国と同様に悪く、観光客からのスリやぼったくりなどの軽犯罪が多く、特に観光地では客引きや詐欺には要注意です。

紅海を挟んだイスラム教ご本家のサウジアラビアよりは、宗教的なルールもソフトな感じがします。もちろん女性はビシャブ(スカーフ)を覆っている人もいますが、日中でも顔を出して街中で歩いる方々も多く、厳格なサウジとはかなり空気感が違いますが、その反面治安が悪いのかもしれません。

エジプトでの取引先とは、当社とは10年来の付き合いで、今回の出張で訪れた国々同様に商社M経由の間接貿易での取引です。

カイロ国際空港に到着すると取引先の番頭さん(副社長なのですが風貌が番頭さんっぽい方)が出迎えてくれました。番頭さんとは、年初日本への来訪時に東京でお会いしていますので、今回で二度目です。
年齢は、52歳ですが見た目はポワロのような口髭を蓄え60歳以上の風格が有り、取引先の社長が若いのでどちらが社長か分かりません。
今回のエジプト訪問は、新担当となりました顔見せ興行が主な目的で、商社Mカイロ事務所へのご挨拶と取引先と3日間で数カ所の販売拠点を巡る行程です。

カイロの中心地にある事務所までは空港から30分位で近いのですが、アフリカいち人口が多い都市ですので、とにかく車が多く又、マナーが悪くクラクションが延々と鳴り響く道のりで、到着まで1時間掛かりました。
ナイル川近くのオフィスでは、社長や社員の皆さまへのご挨拶と簡単なスケジュールの確認を済ませてホテルに向かいました。
ホテルはヨルダンでも宿泊しましたマリオット系列のホテルで、あちらこちらに金ピカの装飾・調度品が多く、とてもエジプトっぽい造りのホテルでした。やたら大きなホテルで受付から部屋までが迷路のようでとても遠かったです。

夕食は取引先社長と番頭さんとの3人でホテル近くのナイル川に浮かぶ船上レストランにて、エジプト伝統料理のスパイシーな混ぜご飯コシャリや鳩の詰め物料理ハマームマフシーなどなど食べきれない程の料理をお酒を飲みながらいただきました。
国民の9割がイスラム教徒なので、アルコールはNGと思っていましたが、他のイスラム教の国々と異なり、観光立国であるエジプトは観光客向けレストランやホテルでは、お酒を飲むことが出来ます。エジプトはビールやワインの発祥の地とも言われているだけあり地元産ビールはとても飲みやすく美味しかったです。ワインも勧められて飲んだのですが、今一つ二つ三つ?
モロッコで飲んだグリワインの方が数段クオリティーが高かったです。
エジプトでの初日は、取引先と和気あいあいとした晩餐で始まりました。


ギザのピラミッドをバックに
取引先の番頭さんと営業部長と私

つづく、、、、、、、、、、、、

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