話すこと 私の経験
「◯◯が好きだなあ」
「◯◯をしているときが幸せ」
という感覚を、
言ってみたいけれど、口に出さなかったり、
そもそも自分のことだから人に聞かせなくてもいいと思ったり。
私はそんな感じで、子供時代からいい大人になるまでを過ごしました。
時々、ポロッと口をつくこともありましたが、
「愛ちゃんって面白いね。変わってるね」と感想されると、
それを喜んでいいのか、悲しんでいいのかわからないし、
その相手の表情や雰囲気を読むのも疲れるので、
結局、ポロッと口をつかないようにするのを繰り返し、
「私のことは特に話すことはありませんです」と少しずつ後ろに下がります。
相手の話を聞いている方が、俄然楽でしたし、面白かったんですね。
それでも何か話したくなったときは、
聞いてくれる人のサービスを買って、話していました。
40過ぎて、お金を払わずとも「愛ちゃんの話も聞かせて」と言ってくれる友ができ、
本に書いてある質問に答えていく形で自分の話を書き、
その後、こわごわと、まとまらない状態を謝りながら話すようになりました。
少しずつ、自分が本当に好きなこと、実はモヤモヤしていたこと、イラッとすること、言葉にならないことなんてことが見えてきました。
やがて、人との関係や、仕事の頑張り具合にも影響してきて、
今は自分で自分の機嫌がわかりるようになりました。
それから、好き勝手なことをSNSに載せてみると、
〈いいね〉をせずとも読んでくれた人が「この前の投稿、面白かったね」と言ってくれることがあります。
私は徐々に段階を踏む、って結構大事なことだと思っています。
天気の話が退屈でも、
「暑いですね」「どうやって日々過ごしていますか」という会話から、
自分や相手が、暑いのが苦手なのか、
睡眠や食事をどのくらい意識しているかも見えてくる。
そこから先が、
自分にとっての常識やコントロールしていること、我慢、抑制、本音を出して、相手と折り合っていく作業です。
話すことは自分とのコミュニケーション。
私に話してくれませんか。