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英語で征く深層学習1:ニューラルネットワークのオーバービュー(解説)

#解説編の解説

 この「英語で征く深層学習」シリーズは基本的に英語で書かれた本文とその解説記事の二対で一セットとなっています。こちらは最初の記事の解説編となっています。

 解説編では

文章の要約

・単語の意味

・表現の意図

について解説していきます。文章の要約と単語の意味はそのままなので自明だとは思いますが、表現の意図がいまいちピンと来ないと思いますのでちょっとだけ説明を。前提として、英語は言語です。故に内容を理解できてもそれ使えなければあまり使い物になりません。購入した車の内部構造を熟知していても乗れなければあまり使い道がないのと同じことです。しかし、実際の英語の教材・レッスンなんかを見ていると結構内容理解に全振りしており、あまり使うときはこういう事を意識しようといった使用時のマインドやロジックに関してはあまり教えません。そこで、今連載ではなぜ私がこの文章をこう書いたのか、といった英語表現を用いる場合の思考の部分をピックアップして解説していこうと思います。

解説する記事はコチラです。:


#要約

 ニューラルネットワークが何であるかをかるーく説明しました。そして、それを構成するニューロンがどのような方法で動いているのかを解説しました。また、ちょっとだけですが損失関数(loss function)についても触れました(次回の記事にて細かく解説していきます)。これらをカバーすれば、基本的な深層学習のネットワークの全容は分かります。

#単語

layer - 層

brief - 簡易な

analogous - 類似

linear combination - 線形結合

differentiate - 差別化、微分

regression - 回帰

expressiveness - 表現性

derive - 導出する

optimization - 最適化

simultaneously - 同時に

#表現の意図

さて、今回の「なんでその表現にしたん?」という所の解説です。

Shortly, artificial neuron (shortly neuron) is a single unit of object which forms the neural network. 

・シンプルに、又はかなり端折って物事を書くときにShortly, という書き始め方をします。英語の文章は演繹的な構成(結論を先に述べ、理屈を後に述べる)になっていますので、簡潔に物事の概要を書くのに便利なテクニックです。今回はセクションの最初で、ニューロンの解説の導入として使用しました。Shortly, "解説する事柄". という使い方が最強だと思います。

This sequence of process is mathematically called "linear combination", which some of you might be familiar with.

・英語の中で使い方が比較的難しい"which"を含んだ文章です(関係代名詞というようです)。私自身、結構感覚で書いているので何で使ったかという部分は書いておきますが理屈的な部分はググったりしてみてください。今回は線形結合について「知っている人もいると思います」という事を言いたかったので単純に一文にまとめるためにwhichで繋げました。なお、一般的な事を述べておくと文章の途中にでてくるwhichは基本的に直前の文章の補足として使うことが多いです。

Thus the same process recurrently occurs until data reaches to the output layer.

・物凄く細かいことですが、この文章で私は"recurrent"という言葉を"repeat"の代わりに使いました。基本的にこの二つは同じですが、なぜ私はrecurrentを使ったのでしょうか?repeatは繰り返すという意味を持ちますが、そこに周期的な意味はありません。何を言っているのかというと、repeatでは繰り返すというものの、次に来るのがいつなのかは明確に定義されていない、という事です。一方、recurrentは同じ繰り返すという言葉でも「ある一定の周期に沿って」繰り返されるという意味合いを持ちます。順伝搬というプロセス(というよりはパソコン全般)では物事が基本的に周期的に繰り返されるのでrecurrentという言葉を使いました。よく使うので覚えておきましょう。

Although the forward propagation ultimately derives the output, we still do not have any system to “train”.

・この文章は:The forward propagation ultimately derives the output, but we still do not have any system to train. と書いてもいいはずです。なぜ、althoughを先に書いたのでしょうか?答えとしては「話題を変える文章だったのでそれを分かりやすくするため」、です。実際先程書いたbutで繋げる方法では途中から「トレーニングシステムないよね」という風に書くと唐突すぎてなんのこっちゃっていう感じになるんですよね。そのため、まずAlthoughという「しかしながら」というようなニュアンスの言葉を先に入れておくことによって、まだ何か不備があって、その事について論理展開していくという事が事前に宣言された状態になるので、「トレーニングシステムないよね」と言われてもすんなり受け入れられます。日本語には中々ないニュアンスだと思います。

#今回の締めくくり

 第一回の解説編、いかがだったでしょうか?また次回よろしくお願い致します。

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