【旅行】色々大変だったロシア個人旅行
時は2019年8月
これを書いている2022年11月現在、ロシア方面はとんでもない事態が続いています。向こう10年はロシア旅行とかできないんじゃないでしょうか。この記事では、数年前のロシア個人旅行のことを思い出して書いていきます。
事前準備
ロシアの滞在にはビザが必須なのですが、これを取るのが非常に面倒です。日本に数カ所ある大使館や領事館へ、申請と受け取りで2回行かなくてはいけません。しかも仕事の手際はよくないので、基本的には朝早めに並んでおくことが推奨されます。大阪の領事館が行ける範囲だったので私は自分で行きましたが、代行業者を使った方が圧倒的に楽だったと思います。
あと、申請の際に「現地の旅行会社からの招待」みたいな謎の事項を書く欄があります。個人旅行用の「招待発行専門の旅行会社」がロシアにはいくつかあるようです。
出発
この旅は初っ端からトラブルが起きました。上海経由ヘルシンキ行きの便を予約していたのですが、上海に台風が接近して直前で欠航となってしまいました。やむを得ず関空で夜を明かし、パリ経由の別便を手配することにしました。高くついたなぁ…
こうして、当初の予定より14時間遅れくらいでヘルシンキに到着し、初日に予定していた観光はスキップとなりました。
ヘルシンキ
何でフィンランドのヘルシンキに到着したかというと、ヘルシンキからサンクトペテルブルクまでは鉄道でそんなに遠くないため、ついでに寄ることにしたからです。観光時間が半分くらいになったとはいえ、要塞、教会、ムーミンショップと、主だったスポットには行けました。結構キレイで公共交通機関も便利な街だったと思います。
サンクトペテルブルク
そして、国際特急アレグロに乗ってサンクトペテルブルクへ向かいました。列車内で移動中にパスポートコントロールを受けたのは多分初めての経験だったと思います。意外にすんなり進行しました。
この記事のカバー画像は「エカテリーナ宮殿」です。すごくキレイで有名なスポットなのですが、かなり疲れました。まず、ここに向かうために市街中心部からバスに乗る必要があるのですが、バス車内では「エカテリーナ宮殿へ行く人はここで降りてね」といったアナウンスや次のバス停表示などが全くありません。Googleマップをバスの位置を見ながら、ある程度カンで降りるしかありませんでした。
そして、混雑回避のため時間あたりの入場者数は限られているので、ものすごい長蛇の列に並ばなくてはなりません。あまりに長い列ができているので、「これは入場待機列なのか?」とつたない英語で警備員に聞いてみるも、全く通じず。ロシア人は日本人と同じくらい英語が不得意です。
もしかするともっとラクな方法があったのかもしれませんが、初見さんには厳しいスポットでした。
ロシアで最も有名な美術館、エルミタージュ美術館にも行きました。ここも正面玄関には長蛇の列ができますが、幸いにもインターネットチケットを取っていたので多少混雑回避できました。インターネットチケット専用の入り口は、なぜか非常にわかりにくい建物のスキマにあります。
美術品・調度品・内装はさすがに凄いです。自分が行ったことのある中ではルーブルの次に凄い美術館だったと思います。
モスクワ
高速鉄道「サプサン」でモスクワへ。昼食付きのチケットで、速くて快適でした。モスクワでもサンクトペテルブルクでも、高速鉄道スタッフやホテルのフロントはさすがに英語が通じました。
モスクワ市内の観光は、日本語の半日ガイドツアーを使いました。玉ねぎ型の教会や威圧的な外見のスターリン様式建築は、すごくロシア感にあふれていて良かったです。
レーニン像を通りかかった際、若い女性のガイドさんに「今のロシア人はレーニンのことをどう思ってる?」と聞いたところ、「昔の人。とくになんとも思ってない」と言ってました。さらに「じゃあプーチンは?」と聞くと、「うーん…ロシア人はみんな尊敬してるとは思うけど…」と歯切れの悪い回答をいただいたのを覚えています。あと「赤の広場でもうすぐお祭りがあるのに、一緒に行く人がいない」と愚痴ってました。
旧帝国の宮殿であるクレムリンは別日に入りました。時間指定チケットの予約がかなり取りにくかったためです。当日券もありますが、これもまた長蛇の列と格闘させられるようです。宝物庫は写真撮影禁止ですが、かなりのお宝を貯め込んでいるので一見の価値ありです。
エカテリンブルク
モスクワから1600km東、地理的には中央アジアになる街へ日帰りで行ったりもしました。主な目的は、ポケモンGOでこの地域にしか出現しないポケモンがいたことですが、普通に観光資源もあって楽しかったです。あとアエロフロートのCAさんはやたら美人が多かった気がします。
この街はモスクワに比べて地下鉄が貧弱で、バスを駆使することになります。ちゃんと移動できるか不安に思って調べたところ、「2GIS」というすごいアプリを見つけました。これはロシア主要都市で使えて、地図上で目的地をタップすると高精度のルートを提示してくれます。例えば、「ここのバス停まで歩いて、約20分間隔で来る45番のバスに乗って、このバス停で降りてね」といった具合です。もっと早くこのアプリを知りたかった!
セルギエフ・ポサード
モスクワの郊外にある町へ日帰りで行ったりもしました。最初は鉄道で行こうと思ったのですが、係員に聞いてもなぜかチケットを売ってくれず。セルギエフ・ポサードが上述の2GISの有効範囲ギリギリに収まっていたので、何とかバスでのルートを見つけて移動できました。帰りは普通に鉄道に乗れました。
ちょっとしたことですが、上図の寺院は入口とチケット売り場がまあまあ離れていて不便でした。これは旧共産圏つながりのチェコのプラハ城も似たような感じだった覚えがあります。
まとめ
帰りは仁川経由でとくに問題なく帰れました。
総括としては、「楽しかった」よりも「なんとかやりきった」という達成感が先に来る感じです。見るべきものはいっぱいありますが、初見殺しがふんだんに盛り込まれているので、おとなしくパッケージツアーにしておくことをおすすめします。まあ今の情勢ではそれも無理なんですけどね…