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カナダで何の予防接種が必要か?

移住まで1か月ちょっと前の2016年6月8日

海外移住する前に必要な予防接種は何が必要なのでしょうか?

私たち大人より、子どもの予防接種について知りたいと思いました。

ウィニペグ以外の掲示板やブログに予防接種について書いてありますが、ウィニペグではどうなのか、どの予防接種証明をあらかじめ英文で持っていったらよいのかを調べていました。

市の保健センターに連絡して、母子手帳をもとに英文での予防接種歴を作ってもらえることがわかりました。百日咳は3種?4種混合の時に予防接種を済ませているので、あと済んでいないのはおたふくの2回目と髄膜炎が残っています。

髄膜炎?

そんな予防接種ってあったかと不思議に思っていたら、妻がどこかのブログで探してきてくれた記事の中に書いてあったのでした。ブログやカナダの場所によって書いてあることが違うため、例えば、「狂犬病」は必須、とか書かれていたけど必要なかったとか、「B型肝炎」は4回も済ませたけど、必要リストには載っていなかったなど、どれがどれだかわかりません。

それならば、在日カナダ大使館に直接聞いてみようと電話してみました。

録音の声で「オペレーターにおつなぎする場合は9を押してください」とのことで、つないでもらいました。

「来月、カナダに行くのですが予防接種についてはこちらでよろしいですか?」

「は?」

「来月、マニトバ州のウィニペグに行くので子どもの予防接種で何が必要か知りたいのです」

「は?どうして必要なのですか?」

どうやら機嫌が悪い時に電話してしまったようです。声にトゲがあるのです。

「子どもの入学時に英文の予防接種記録が必要だと知りまして」

「それでは、入学される学校からその書類を求められているのですか?」

「いえ、某ブログで見て必要だと知ったので詳細が知りたく…」

終わりまで言わさず畳みかけるように、
「その某ブログとやらの情報を信じてその書類が必要だと思っているのですか?入学される学校に直接聞かないのですか?」

「まだどこに入学するかもわかっていませんし、入学時に学校単位ではなく国、地方単位で必要な予防接種があるのなら教えてもらおうかと思ったのです」

どうしてこの女性職員が少々ヒステリックに対応してくるのかわかりませんが、
「必要としている相手先に直接聞けば」というのは正論です。

「あなたのおっしゃることは正しいと思います。それでは、質問を変えますね。『カナダに移民するにあたって必要な予防接種はありますか?』」

そうです、これを最初に私が聞けばよかったのです。

この質問で一瞬、シーンとなりました。クールダウンの時間だったように思います。

「その件は査証部ですので、在日カナダ大使館ではお答えできません。マニラにある大使館のメールアドレスをお教えしますね」

と声が先ほどと違って、優しく次なるステップを教えてくれました。

『攻撃的なお役所対応』と被害者意識を持ってしまい、あやうくそのパターンに乗って相手を言い負かしてやりたいという誘惑にかられそうになりましたが、落ち着いて質問を変えることでお互いが落ち着いた状態で電話を切ることができたのは今回の収穫であったように思います。

移民するんだったら甘えているんじゃないよ、とお叱りになる人もいるかもしれませんが、
「学校に直接聞く、要求があったらする」という正論には『英語が苦手で車もない私たち夫婦がどの病院に連れていき、どのように英語対応をしたらよいのかという苦悩』を少しでも取り除きたいという想いは通じないんですよね。

在日カナダ大使館の職員にしてみれば当たり前なことを、こちらはまだ当たり前にできないから聞きたい、あらかじめ済ませておきたいから聞いているのに……。

妻と話し合って、結局、髄膜炎についてはカナダに行ってから要請があったら予防接種を受けようと思います。

海外移住の手続きにおける洗礼ってこのように訪れてきます。

「誰も自分の状況を理解してくれない」とか「英語が苦手だから」などこっちの都合は考慮されませんし、ただ淡々と正しい手続きを踏むよう何度でもトライ&エラーを繰り返すだけの図太さというか割り切りが必要なのだと思うのです。

一方で、言いたいことがあればいい、ぶつかりながらも覚えていくことができるので(あちらはぶつかったとは思っていない場合が多いです)心が折れたり、あきらめたりしないよう気を付けながら、着実にステップを踏んでいけるといいですよね。

これらの手続きやその時に起こる感情が嫌だからといって辞めていった人が何人もいると思います。

海外移民の目的や目標を思い出し、その手段としてこれらの手続きを楽しめていけたらと私は思っています。

追記:地域によっても違うと思いますが、娘のキンダーで一度も予防接種履歴について聞かれたことがありませんでした。ファミリードクターに相談してからでも遅くはありません。

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