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カナリヤについて思う


炭鉱のカナリヤは『今』はなんだろう。

HYG(ハイイールド)債券を長らくチェックしてきたが、今年の8月のあの瞬間的な大暴落の時にもピクリとも動かなかったことからも、HYGは『今』は炭鉱のカナリヤとしては機能していないようだ。


株価に対する炭鉱のカナリヤを探し出すのは非常に難しいものだ。

日々、あらゆる経済指標が発表されるが、この無数に数限りないとも思える無数の経済指標のほとんどはバックミラーだ。過去の数字が発表されているに過ぎないのである。そう市場が、もはやとっくに通り過ぎた景色を映しているに過ぎない。企業業績はどうだろう。これも、四半期決算毎に何千という銘柄から発表されているが、株価はとっくに折込済だ。株価は四半期毎の業績どころか、今期通期全体、いやその先の来期の数字くらいはとうに折り込んでいるものだ。来期の数字くらいを予測しながら動いているものと、かの尊敬する偉大な投機家のジェラルド・M・ローブも語っている。
『投資に際しては、(企業の業績について)6~18ヶ月先を見るようにすべきだ。それ以上先を見ようとしてはいけない。しょせん、見えないのだから。』


一番弱いところが最初に崩れるのは必定。
詐欺と妄想の産物とチャーリー・マンガー氏が語った、なんの実体もなく
どこの国も組織も企業もその価値を保証していない、なんの役にも立たない
仮想通貨が最初に崩れるというシナリオはロジカルではある。
また、仮想通貨は最新のハイテク、ブロックチェーン技術銘柄という見方もできる。NASDAQとの相関も過去強い傾向。NASDAQのハイテク企業で仮想通貨を大量に保有している銘柄も数多い。
仮想通貨、ビットコインの動向にも注意を払う。仮想通貨が崩れたら、それと相関度が非常に高いNASDAQも崩れる前兆だろう。


今の炭鉱のカナリヤはズバリ、『マネーサプライ』、『企業業績』
そして、『仮想通貨』の狂騒時代だろう。

金利については、過酷な利上げ局面を凌ぎきったという点からも、金利が多少あがろうが下がろうが株価は大きな変化が無いことが最近は多い。どうやら金利が株価の先行性を示す局面は終わったようだ。失業率、サームルール、景気後退への関心も高まっているのは感じるがこれらはあくまでもバックミラーだ。雇用や経済指標でとんでもない数字が出て、目先の株価が多少はショック的に変動することもあるだろう、、が、あくまでこれらはバックミラー。バックミラーにいくら衝撃的な事件が映ろうとも、市場は一時的なショックで冷静に過去の事とすぐに折り込んで目の前の需給=マネーサプライの量と、ちょっと先の企業業績へとまた目線を戻すものだ。











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