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手書きたい。
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↓
○そうPOPに書かれていた
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また、お手紙セットを買ってしまった。
今日は、コンビニで。
「推し色を送ろう」
そうPOPに書かれていたお手紙セットは、
3種の水色の便せんと封筒。
他にも、緑、ベージュ、ピンクがあったが、
迷わず水色のセットを手にした。
小学生の頃は、オレンジが好きだった。
好き、というより、周囲から持たれるイメージに
近い色だったように思う。
活発。元気。声が高い。よくしゃべる。
あと、当時は水色の人気が高すぎた。
取り合い状態。
どうしてあんなに水色の人気が高かったのだろう?
「エンジェルブルー」というブランド人気の影響だろうか。
それから少し大人になって、20代の頃は
ラベンダーや淡いピンクのものを持つことが増えた。
好きだから、というよりも
自分の肌に映えるから、なのだけれど、
そうしてそろえていくと、自然とその色が「好き」な気分になる。
そして今は、水色だ。
ひろのぶと株式会社で編集をさせていただくようになってから、
小物も、服も、少しずつ水色が増えてきて、
ついには迷わず水色のレターセットを買うほどに
なったのである。
水色は空の色。水色は海の色。
本当はもっともっと前から、好きだったように思う。
しかし、だ。
迷うべきは色ではなく、「お手紙セットを買うこと」である。
メール、LINE、SNS。
誰に手紙を送るのか?
……ない。
住所を知っている友人も少ない。
ついに今年は、年賀状を送った数も0だった。
1番送っていた頃は、約100枚手書きしていたのに。
それなのに、送る相手もいないのに、
ついつい、文具店で、書店で、コンビニで……
お手紙セットを買ってしまうのだ。
かわいい、きれいって。
誰かに送るために書いているところを、想像して。
買うだけで、なんだか心がポッとする。
便せんと封筒というもの自体が好きなのもある。
いつも新しいものを開けたとき、
1セットだけは使い切らずにとっておくから。
だけど、それより何より、
きっと私は、「手書きたい」のだと思う。
手書きたい。
その衝動でお手紙セットに目がいき、
その衝動で——使う機会がほぼないと知りながらも——
買ってしまう。
でも、そうしてたまっていって使われない便せんを見ていると
なんだかかわいそうにもなってくる。
……月1回、毎月異なる便せんで
お手紙送ります、とかサービスにしたら、
需要あったりするかしら?
手紙も、手書きも、
ちょっとした癒しだなと思うのです。
2025.1.31