今さら人に聞けない?入稿データの話~失敗を防ぐために
こだわりのマイ同人誌を作りたいけど、人に頼らず自分でやりたいあなたのために呟く、超局地的同人誌づくりマガジン。
続きましては、やはりちょっと頭の痛いお話。
自分でやるからには避けて通れない。でも今さら人には聞きづらい、入稿 の失敗を防ぐためのお話です。
そもそも入稿ってなにかご存知? 脱稿と何が違う?
え、ちょっと人には今さら聞けないですよね。普通に会話で使うけど、実は意味を知らないって方もいるのでは。
入稿とは
完成した原稿データを、印刷所に送ること
脱稿とは
原稿を書き終えること
原稿を書き終える。と、印刷所にデータを送ること、は別物です。
でも同人界隈では個人誌はワンオペでやることが多く、入稿完了=脱稿、といってる人もけっこういます。商業作家なら、脱稿までが己の仕事ですが、ひとり業種の同人作家は、自分で入稿までやらねばなりません。だから作業の終わりは入稿だと捉えている方も多い。私もそのうちの一人です。
たいていどこの印刷所でも、「入稿について」のマニュアルが用意されているので、読めばわかるようになってます。
「なのにわからない…!? わたし説明文読めないのだわ」
なんて卑下しないでください。
それは読解力の問題ではなく、「印刷の専門用語を知らないから」のではないでしょうか。これは普通の人なら当たり前の話です。
ここでひとつ「仕事で印刷物を作る時」を思い浮かべてください。
印刷物や広告などをパソコンで作る職人さんのことを、DTPオペレーターと言います。「こんな感じのを作って」と言って素材と企画書を渡せば、専用ソフトを使って印刷物の版下(入稿データ)を作ってくれます。
たとえば、カタカタと家のパソコンで書いた原稿は、「印刷」ボタンをおしてプリンターで出力すれば、それっぽい形になってますよね。
あれはお使いのソフトウェアに「印刷レイアウト機能」が備わっているからできることです。印刷プレビュー(版下)を見ながら執筆しているとお考えください。メモ帳などのテキストエディタにはこんな機能ついてません。
しかしそれは自分のPC内だけで使える機能。印刷屋に送る時は、それ専用の形式・ルールに従い、専用のデータにする必要があります。
ひとりで同人誌を作る時、このDTPオペレーターの仕事を自分でやらなければなりません。箔押しの回でも言いましたが、ここはプロに頼むのも選択肢のひとつ。とはいえ販促用ポスターや無配くらいは自分で入稿したいなと思うこともあるでしょう。
しかしデータを送った後、不備ですと突っ返されたら困ります。
なんなら印刷物になって家にきた途端、「は?なにこれ?」と泣きたくなるほど変な仕上がりになることも。失敗は本当に辛い。
必要最低限の「入稿の知識」をインプットして失敗を防ぎましょう。
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