わが家の蓄電システムを紹介します!
こんにちは!
梅雨の合間の晴れ間は、僕たち家族にとって、非常に大きいのです。
それは太陽光で電気を自給しているから!
晴れてさえくれれば、夕方〜夜ちょっとクーラーつけるくらいはものともしません。
まぁ、この2日間は非常に過ごしやい気候だったので、寝る前に少しクーラーをつけたくらいでした。
これまでちゃんとわが家のシステムを解説したことがなかったので、ちゃんと説明したいと思います!
わが家のシステムは2系統!
わが家は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーとディープサイクルバッテリー(鉛バッテリー)の2種類で蓄電システムを組み、それぞれにソーラーパネルを接続て使っています。
なぜかというと、リチウムと鉛では”一度に取り出せる電気量”が大きく変わります。
リチウムの場合は、一般的な性能で総蓄電容量までの出力ができるものが多いです。例えば蓄電容量が1000Whであれば、最大出力は1000Wという感じ。
逆に、鉛バッテリーは20時間率、10時間率、5時間率、リザーブキャパシティ(RC)などのスペック表示があります。
時間率(HR)というのは、「その時間でどのくらいの電気を取り出せるか」という容量の目安となります。
リザーブキャパシティ(RC)は25℃で25Aの電気を取り出すと何時間で深放電(10.5V)するかという数値。
出力に関してはこれらが一つの目安となります。
例えば、今わが家で使っている鉛バッテリーは20時間率で115Ahという容量です。
115Ah ÷ 20 = 5.75A
※12Vバッテリーなので、電力値に置き換えると12V × 5.75A = 69W
この数値を超えて放電すると大きく電圧降下を起こします。
例えば、同バッテリーで60W分の照明であれば一日中つけていられます。
ですが、90Wのテレビをつなぐとものの1時間程度でバッテリーの電圧が下がりインバーターによって遮断されてしまいます。
従って、リチウムは大放電が得意なので、電子レンジなどの高負荷のかかるもの用にしています。
鉛バッテリーは、長時間かけて小さな電気を放電することが得意なので、照明などの常に使うものを中心につないでいます。
あとは、予算と置き場所の兼ね合いを整理していきます。
リチウムは高出力で電圧降下が少なく、自然放電も少ないので全部リチウムにすれば!と思うのですが、価格で言えば鉛バッテリーの10倍くらいはかかります。
逆に、鉛バッテリーを効率よく使おうと考えたら、取り出したい出力の20倍の容量が必要です。こうなると、出力を大きくしようと思うと置き場所を確保する必要があります。
システム設計においてはこのあたりのバランスも重要になってきます。
わが家自慢の蓄電システム
さて、それでは実際のわが家の蓄電システムを紹介します。
まずはスペックから。
【系統1】鉛バッテリーシステム
ソーラーパネル種類:単結晶
最大発電量:3,150W
総蓄電量:33,120Wh
実容量目安:23,184Wh
最大出力:1,500W(サージ3,000W)
主につながっているもの:照明、40型テレビ、20型テレビ、ブルーレイレコーダー、WiFi(ルーター・モデム)、NAS(HDD)、オーディオアンプ、CDプレーヤー、レコードプレーヤー、エアコン100V6畳用、洗濯機、ドライヤー、アイロン、ウォシュレット、電話機(親機・子機)、デスクトップPC(iMac)、デュアルモニター、ノートPC充電、扇風機2台、除湿機2台、空気清浄機、makitaバッテリー充電、エレクトラックス掃除機(晴れているときのみ使用。通常はmakitaの掃除機を使っています。)、その他スマホの充電や電動自転車の充電など
【系統2】リチウムイオンバッテリーシステム
ソーラーパネル種類:薄膜系
最大発電量:1,480W
総蓄電容量:4,096Wh
実容量目安:3,686Wh
最大出力:3,000W(サージ6,000W)
主につないでいるもの:冷蔵庫、電子レンジ、ウォーターサーバー、炊飯器、井戸ポンプ、灯油給湯器、エアコン100V6畳用、エアコン100V14か16畳用、ドライヤー、アイロン、換気扇、キッチンの照明、扇風機1台、他
といった感じです。
わが家は古い中古住宅ですので、キッチンと居間が別れています。
ですので、わかりやすく区別すると、キッチンとその他高負荷家電、それ以外みたいな分け方にしています。
ドライヤーとアイロンが両方に入っていますが、これは状況によってどちらで使うかを考えて使うようにしているため。
最初は神様も出力オーバーでよく停電にしていましたが、そういえば最近ドライヤーで停電することがなくなりました。
新築であれば完璧に配線できるのですが、既存住宅となると配線のやり直しに限界がありますので、もっと細かく分けたかったのですが、諦めました。涙
ですが、現状しっかり使えているし、ある意味少し不便な方が考えて使うので子どもの教育的にも良いかと。
リチウムのほうは日照時間がほとんどない状態だと1日半もつかどうかというところです。
鉛バッテリーのほうは、2日くらいはいけますね。
どちらもエアコンが絡むと使える時間に影響が出ますが、今の所使い方の工夫でどうにかできてるというところです。
これらの蓄電システムを二次側で商用と切り替えながら使っているというわけです。
蓄電システム導入においての注意点
これ実は知らない方が多いのですが、蓄電設備を導入するにあたって消防法による規制があるのです。
僕も最近知ったことなのですが、容量が容量なので慌てて消防に相談しようやく理解に至りました。
管轄の消防署の担当の方もこのような相談に来られた方は初めてですとのこと。届け出を出す必要があるのですが、実際に届けを受け取ったことも、確認に行ったこともないとのことでした。
そんな条例ありですか?って感じですが、安全のために必要な基準なのでしっかり守らなきゃというわけで、蓄電室を消防法に適合するように、近々改造予定です!完了したらその様子もまとめたいと思います。
基準は「4,800Ahセル」。
Ahセルと言う単位は普段使わないので悩みのもととなり随分悩みました。笑
鉛バッテリーだとわが家では、2Vセルが6個入っている12Vの鉛バッテリーの容量が115Ah(20HR)なので115×6=690Ahセル
これが、24台あるので、16,560Ahセル
基準の約3.5倍!!!!
リチウムは、種類によっても違うのですが、わが家で使っているのはリン酸鉄なので3.2〜3.3Vセルです。これが16個で51.2V。
40Ahなので16×40Ah=640Ahセル
これを2並列で使っているので1,280Ahセル。
4800Ahセルに対して約4分の1なので、こちらは大丈夫なのですが、
鉛バッテリーと同じ場所に置いているので、どのみち蓄電室には対策が必要ということです。
リチウムはエネルギー密度が高いので、同じ基準でも規制の掛かる容量は全然違います。
リチウム 4800Ahセル 3.7V 17,760Wh
鉛 4800Ahセル 2V 9,600Wh
鉛のシステムだと12V115Ahの鉛バッテリー6台(8,280Wh
)までであればどこに置いても問題はありません。
20時間率で見ると、414Wになるので効率よく使おうと思うと
冷蔵庫とスマホなどのちょっとした充電ものくらいかなというところです。
これはこれで、防災用と考えればありですね!!
私達のベースは、建築屋、デザイン事務所。
建築に活かす蓄電でもあるのですが、蓄電を活かすのも建築というわけです。