わが家のなんちゃってオフグリッドシステム
こんにちは。
5月に入って、熊本は少し雨が降りましたが、日に日に暑くなって、夏がすぐそこまで来てるようです。
わが家のなんちゃってオフグリッドシステムが本格稼働し始めて5ヶ月経ちましたが、重い腰を上げて、ようやくデータをまとめました。
はじめにわが家のシステムスペックをご紹介
わが家の電力のほとんどを、太陽光発電ベースの蓄電システムで賄っています。
ただ、雨や曇が続き電力不足になったときのために商用電力も契約し、いつでも切り替えができるようにしています。
この、蓄電システムと商用電力のハイブリッドのことを「なんちゃってオフグリッドシステム」とよんでいます。
※なんちゃってオフグリッドについては過去の記事を御覧ください。
https://note.com/wingman283/n/n98c109c9c5e1
わが家の蓄電システムは2系統から成り立っています。
一つは、全体的な電力を賄うディープサイクルバッテリーを利用した蓄電システム。
【発電量】
ソーラーパネル315W × 10枚 = 3,150W(最大) = 3.15kWh
【蓄電量】
ディープサイクルバッテリー@115Ah/12V
(115Ah × 6並列) × (12V × 4直列)
=690Ah × 48V
=33,120Wh = 33.12kWh
※実際は「深放電」して壊れないように制御が入るため約7〜8割程度が実容量となります。
33.12kWh × 0.7 = 約23.184kWh
もうひとつの系統は、高負荷(電子レンジや給湯器など)に対応できるリチウムイオンバッテリーを利用した蓄電システム
【発電量】
ソーラーパネル185W × 8枚 = 1,480W(最大) = 1.48kWh
【蓄電量】
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー@40Ah/48V
(40Ah × 2並列) × 48V
=80Ah × 48V
=3,840Wh = 3.84kWh
※上記と同じくリチウムの場合は約9割が実容量となります。
3.84kWh × 0.9 = 約3.456kWh
以上の2系統
リチウムの方は、現在市場に出回っているメーカー製の家庭用蓄電池が4kWhくらいなので、それと同じくらいのイメージで組みました。
【合計】
◯最大出力 4.63kWh
◯蓄電容量 36.96kWh(実容量:約26.64kWh)
わが家の1日の消費電力が10〜15kWhなので、普通に生活して約2日分のスペックです。
向かって右のパネル郡が315W×10枚。左が185W×8枚。左手前は太陽熱温水器。
現状の発電量と最大出力は?
便利なことに、システムの脳となるチャージコントローラーは、Bluetoothでスマホやタブレットでリアウタイムのデータ見れるほか、記録していてくれるので、今回のように数値でシステムの分析をするには非常に便利です。
チャージコントローラーは主に、発電と蓄電の両方を管理してくれます。
主な役割としては、バッテリーの容量を見て、ソーラーパネルの発電量を決め司令を送ります。
バッテリーの容量にまだまだ余裕がある状態であれば、現状の可能な限りフルパワーで充電します。これが”バルク充電”です。
容量が溜まってくると(イメージとして80%以上くらい)徐々に発電量を減らしていきます。これが”アブソープ充電”や”吸収充電”呼ばれる充電方式です。
その後、満充電に近くなると”フロート充電”または"フローティング充電"と呼ばれるモードに切り替わります。
蓄電池は、蓄電容量の100%を超えてしまうと「過充電」となって故障してしまいます。
それを防ぐために、発電量は限りなく小さく絞られていきます。
この時、発電量が全くの0にならないのは、蓄電池自体が"自然放電"するので、その分を補完する程度の発電のみ行っている、というイメージです。
このように、バッテリーの様子を見ながら発電量を管理してくれるのがチャージコントローラーなのです。
話が、それましたが、現状の発電量を見てみると、2系統合わせてこんな感じです。
1日最大で約20kWhくらいは発電しています。
わが家の1日に使う消費電力が約10〜15kWhなので、天気が良ければ1〜2日分の電力は太陽光発電で作れる計算になります。
もちろん使っている家電製品やライフスタイルによっても変わりますのであくまでも目安としてお考えください。
わが家で使用している家電製品の情報も先ほどと同じ過去の記事に書いていますので、参考にしてみてください。
最大出力(最大瞬間発電量)を見てみると
最大の日で4,964W
3,150W + 1,480W = 4,630W
なんとスペック上の最大出力を超えております!
これに関しては、チャージコントローラーの計測の精度や、実際に気温や空気の透過性などの気候条件によってスペックを超えることはある話なので、
【スペック計算は余裕を持って設計すること】
が大切です。
また、わが家のソーラーパネルは平置きに設置しているのですが、設置する際に角度をつけるかどうか悩みました。
角度をつけると架台に費用がかかり、導入コストがアップします。
はじめから、屋根の傾斜がある場合は、あまり関係ありませんが、設置場所が平らの場合は予算を含めより効率の良い方を考える必要があります。
しかしこの結果を見る限り、平置きによる影響はあまりないのかなと思いました。
ただ、冬場の太陽高度が低くなる時期は発電量が物足りなくなるのではないかと思っていますので、そのあたりは引き続き検証していきたいと思います。
まとめ
このように、実際に数値にしてみると非常に現在の状況がわかりやすいです。
今回はなんちゃってオフグリッドの話でしたが、ポータブル蓄電システムでも同じことが言えます。
データを記録する機能はありませんが、input、outputそれぞれの数値がリアルタイムで表示されるので、それを1時間おきに記録するなどしておけば大体の数値がわかります。
記録することで、データを可視化できるので、自分の中でも整理しやすいし、使っている実感が持てるので非常におすすめです!
わが家の蓄電システム自慢をし合える日を楽しみにしています!