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Audible:聴く読書が楽しい

Amazon Primeの特典かな? 三ヶ月間Audibleが無料になるというので、以前から気にはなっていたのだけれど、この機に始めてみることにした。ちなみに特典がなくても最初の30日間なら誰でも無料みたい。

一つのきっかけは、平野啓一郎さんの短編『息吹』が、最初はAudible限定で出ていたからだ。朗読されることを前提に平野さんが書き下ろした作品が、実際に朗読された時、どのような効果を上げるのかを確かめてみたかった。

なので、最初はこの作品から聴いてみた。確かに、間の取り方や言葉の選び方など、音読されることを前提に考えられたと思われる場面がいくつかあったし、ラストの効果などは朗読ならではと思わせるものがあり、2時間に満たない時間だったけれど、大変楽しませてもらった。(詳しいネタバレは避けるが、キャベツの千切りと、大腸内視鏡検査と、宇治金時のかき氷について色々と考える機会にもなった。)

Audibleが良いのは、なんと言ってもながら聴きができること。単身赴任であらゆる家事を一人でこなさなくてはいけない僕としては、料理に皿洗い、洗濯、掃除の最中でも耳は空いているので、聴く読書ができるというのはとても助かる。これまでも英語の勉強用やニュース素材などのPodcastは色々と聴いていて、ながら聴きの利点は知っていたのだけれど、どうしてもPodcastはラジオ的な内容で、話し言葉で延々と喋るため、情報の密度、テーマの詰まり具合としては薄くならざるを得ない。その点、Audibleにラインナップされている作品は基本的には本なので、書き言葉で書かれたものが朗読されていて、内容的にはずっと密度が濃くなる。Podcastから得られる知識に比べて、やはり情報の質が格段に高い。また、ナレーターもプロフェッショナルで、聴いていて単純に楽しい。読書になかなか時間がとれなくなっている僕にはうってつけの代替メディアとなった。

というわけで、日々の家事や、通勤時間にずっとAudibleを聴いている。最初は小説から入ったけれど、今はビジネス書やノンフィクションを中心に聴いている。小説は書かれている描写を、脳内で咀嚼して理解するのにそれなりに想像力が必要になるので、ちょっとながら聴きがしんどいこともあるし、短編でないと、一作品消化するのに20時間近くかかってしまうこともある。なので、まずはあまり特殊な想像力が必要ない実学の本を中心に読んでいき、朗読に対して徐々に脳を慣らしていきたい。

先週は近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』を聴いた。近藤麻理恵さんのことは知識としては知っていたけれど、どうしても先入観として主婦向けという認識があり、書籍だったら手に取らなかったと思う。試しに聴いてみるかとちょっと再生してみて、ナレーターの田澤利依子さんの声が大変癒し系で、ついついそのまま聴いてしまったのだが、結果として大きな学びを得ることになった。このことについてはまた後日。

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