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【突撃!隣のパートナー】”パートナーとの共創”で生み出す価値~株式会社第一コンピュータリソースによる「WARP Scrum」の活用と成長~

愛知県名古屋市に本社を構える株式会社第一コンピュータリソース様(DCR)は、創業(1969年)以来、開発から導入、保守、運用に至るまでワンストップで請け負うシステムインテグレーター(SIer)です。同社は、さまざまな業態のエンドユーザー企業と直接取引を行っていますが、一方で、ウイングアーク1st製品を販売するパートナー企業(WARPパートナー企業)と構築面を協業するパートナー間連携にも注力しています。

同社中日本営業部部長の藤本光男様、西日本営業部部長の森本崇弘様、東日本営業部部長の布施克記様に、WARPパートナー企業との連携や構築分野での協業に取り組む意義、パートナーマッチングの仕組み「WARP Scrum」への期待などについて、お聞きしました。

※ウイングアーク1stのパートナー制度「WARPパートナー」とは?


戦略的にプロダクトベースの案件を獲得

──「WARPパートナー企業」と御社との連携についてお教えください。

森本氏 私が責任者を務める西日本営業部は、大阪と福岡に拠点を構え、関西以西、中四国九州までを管轄しています。大阪拠点はエンドユーザー企業との直接取引が多いですが、福岡拠点は、WARPパートナー企業からプロダクトベースの案件を請け負うケースが多くなっています。例えば、WARPパートナー企業がエンドユーザー企業にウイングアーク1stプロダクトのライセンスを販売する際、そのプロダクトの構築や保守に関するノウハウや人的なリソースが不足している場合に、当社に声がかかります。

もともと中四国九州エリアは、他エリアに比べて直接取引の案件が少ないという課題がありました。そこで10年ほど前から、プロダクトベースの案件をとっていく戦略を推進しています。具体的には、ウイングアーク1stの「SVF「invoiceAgent」「Dr.Sum」「MotionBoard」の4プロダクトをはじめ、案件の引き合いが期待できるプロダクトを選定し、それに対する技術力を磨きつつ、経験を積んできました。その結果、西日本は特にプロダクトベースの構築協業に強いチームが育っています。

株式会社 第一コンピュータリソース  西日本営業部 部長 森本 崇弘様

藤本氏 一方、中日本はエンドユーザー企業との直接取引が多いですが、西日本、中日本と連携し、構築プロジェクトへの参加案件を担当することもあります。例えば、パートナー企業の中には東京にフロントがあっても、顧客が中部や関西にいらっしゃるケースがあります。そのような際には、中部や関西のチームが開発することがあります。

布施氏 コロナ禍を経てリモートでの開発経験を積んだことで、各拠点との連携はスムーズになりました。それまでは受注した拠点が、そのまま開発までこなすことがほとんどでしたが、今では、当社全体で対応できるようになりました。また、東京は非常に多くのプロダクトユーザーがいるため、東日本の拠点が営業を担当し、他の拠点が開発するケースも多いです。

SIerでもある企業がWARPパートナーと構築の協業に取り組む3つの意義

──貴社はSIerであり、大手エンドユーザー企業との直接取引が多いとお聞きしています。そのような企業が、WARPパートナーとの構築プロジェクトにおける協業を積極的に取り組む理由は?

森本氏 構築プロジェクトにおける協業・連携の意義は、大きく分けて3つあると考えています。
1つは、「エンジニアの稼働率を高められる」こと。近年はデータ利活用に取り組む企業が増えていますが、その際に大きなハードルとなるのが基幹システムとデータ活用ツールの連携です。当社は、基幹システムの保守運用から、データ活用ツールとの連携、情報活用の仕組みづくりまで一貫して行えるためエンドユーザー企業との直接取引のご相談も増えており、全体として好況といえますが、それでも案件と案件の間には、どうしても空白期間ができることもあります。

WARPパートナーから協業の相談をいただく事の多い導入支援や開発などスポットで請けるプロジェクトは、そのような案件の隙間を埋めることができ、非常にありがたいです。

もう1つは、「プロダクトの経験・実績を積める」ことです。構築面を担う案件の多くは、プロダクトベースのため、必要な技術がある程度決まっています。そのため、必要なスキルを習得させやすく、若手に実務に即した経験を積ませるのに適しています。また、MotionBoardのような用途が広いプロダクトは、どれだけいろいろな案件を担当したか、引き出しの多さが競争力強化につながります。例えば、先日、ある構築プロジェクトにおいて地図上にプロットして分析するボードを作成する経験をさせていただきました。この経験は、エンドユーザー企業様に提案する際にセールスポイントの1つになります。

最後の1つは「すぐに着手できる」という点です。案件の開発要件が固まった状態で仕事を受け取ることになるため、提案や要件定義に要する期間やリソースが必要ありません。また、提案が通らず案件が流れてしまうということもありません。

株式会社 第一コンピュータリソース  中日本営業部 部長 藤本 光男様

藤本氏 直接取引の案件は、要件定義など前工程の進捗次第でどうしても着手する期間がスライドします。例えば、要件定義を詰めている期間が長引けば、それだけエンジニアの手が空いてしまうことになります。1つ目の「エンジニアの稼働率を高められる」にも関係しますが、構築プロジェクトに連携する体制の場合、そのようなこともなく、エンジニアが複数の案件を同時に受け持つこともできます。

「報奨プログラム」でエンジニアのスキルアップを後押し

──パートナー企業に連携先として選ばれるには、技術力の高さが重要になります。技術力強化の取り組みを教えてください。

藤本氏 戦略的に取り扱うプロダクトについては、「報奨プログラム」を整備し、資格取得が手当に反映されるようにしました。エンジニアのスキルアップに対するモチベーションが高まり、当社の全体の技術力の向上に寄与しています。また、資格保有者がいることは営業面でもよいアピールになるため、ホームページでも発信しています

技術力という点では、私たちの最大の強みは、エンドユーザー企業と直接、どういうシステムにするかという根本の話からできることです。若手エンジニアも積極的にそのような場に同席させ、その強みの継承に取り組んでいます。当社のエンジニアは開発をしながら、要件定義のノウハウも学んでいます。

WARPパートナー企業が当社を選んでいただける理由もここが強みであると考えています。ウイングアーク1st製品の知見・経験を積んだメンバーが多数いる事や、それを証明する「認定資格」を取得した技術者が豊富にいる事です。技術力とノウハウのあるエンジニアを多数プロジェクトに参画させることで品質の高いシステム構築に貢献ができます。

布施氏 新入社員の教育という点では、ビジネスマナーなどの「ヒューマン教育」と、ソフトウエア設計やプログラミング、テスト技法、データベースなどの「テクニカル教育」を設けております。エンジニアの基礎を身に着けるものです。

森本氏 入社1年目は専任の先輩社員がマンツーマンでOJTを行い、実務の中で活きるスキルと経験が積めるようにしています。先ほど「プロダクトベースの案件」で話したとおりプロダクトの経験・実績を積めるプロジェクトへの参加はOJTのよい機会になっています。

株式会社 第一コンピュータリソース   東日本営業部 部長 布施 克記様

布施氏 当社は、勤続年数の平均が15年で、比較的エンジニアの入れ替わりが少ないのも特徴です。この定着率の高さも技術力に良い影響を与えていると考えています。当社の新卒と中途の比率は、新卒が約7割、中途が約3割と新卒が多く、研修と教育により丁寧に育成しています。また、当社の直接取引案件のプロジェクトは期間が長いものも多く、そこに新人としてアサインされると、2、3年、そこできちんと技術を身につけてもらうことになります。

マッチングシステム「WARP Scrum」で他のWARPパートナーとの構築協業の拡大を目指す

──マッチングシステム「WARP Scrum」に期待することは。

森本様 ウイングアーク1st社主催の「WARPパートナー会」が開催され、一昨年、今年と私どもも出席し、パートナー企業とつながり、数社との連携が実現しました。特に一昨年の「WARPパートナー会 中四国・九州の会」をきっかけに九州のWARPパートナー企業との連携もスタートしています。そのWARPパートナー企業は、エンドユーザー企業様へのMotionBoard導入の案件をお持ちで、技術力はあるものの人的リソースが不足しているという課題を抱えており、開発をサポートさせていただきました。

その後、プロジェクトメンバーとして顧客のニーズを理解することで、Dr.Sumの提案、さらにインボイス対応の際にはinvoiceAgent導入を支援するなど、ウイングアーク1st製品の提案を致しました。さらに、Dr.Sumと既存のデータベースとの連携提案において、他社のデータ連携ツールの導入と組み合わせる事を提案し、構築をしました。このように構築を請け負うだけではなく他商材を組み合わせた提案をするケースもあります。

藤本氏 今後は「WARP Scrum」によって、今まで関わりが持てなかったようなパートナー企業からのマッチング、問い合わせも増えるでしょう。全ての案件にお応えできるわけではありませんが、当社にとっても非常に有効なサービスになるのではないかと期待しています。

森本氏 有効に活用するには、強みをいかに上手に表現するかが重要になるでしょう。「プロダクト導入支援できる」という点は、各連携ベンダーがほぼ横並びになります。そこで当社であれば、今までの実績を踏まえ、基幹システムとの連携やプロダクトを複合的にお任せいただける点、認定資格を持つエンジニアが多数在籍しており、短期間にスキルをもったエンジニアを多数プロジェクトへ投入し開発の量をこなせる点、データ利活用は「データをどう入れるか。そもそもデータの構造はどうなのか」という部分から一貫して担当できる点などをアピールし、差別化を図っていく必要があります。

また、「WARP Scrum」は、拠点ごとに連携ベンダーとして登録可能だとお聞きしています。当社は東名阪それぞれ特色があります。事例も一辺倒ではありませんので、その特色を上手に表現することを意識しています。

藤本氏 当社がそもそもSIerであるため上流を意識した開発ができる点は、「安心」を感じていただけるかと思います。

(九州エリアご担当者様の名刺。「ウイングアーク1st認定資格」の資格保持様のみが利用できるロゴマークを名刺に入れ お客様へ技術力の高さを示されています。)
株式会社 第一コンピュータリソース
(左から)中日本営業部 部長 藤本 光男様
     西日本営業部 部長 森本 崇弘様
     東日本営業部 部長 布施 克記様

──最後に今後の展開について教えてください。

藤本氏 営業としては、「販売の数字」というミッションも持っています。各プロダクトの販売と、それに伴う開発請負の両方を伸ばしていきたいと考えています。

森本氏 業界に特化していくことに挑戦したいと考えています。例えば、流通関係のBIの経験を積んだら、それをもとに横に展開していく。そうすることでエンジニアもその関連知識が深まっていき、開発チームとしての色もさらに出せるようになると思います。

また、福岡拠点は、構築プロジェクトにおける協業を通してプロダクトのノウハウがかなりたまってきています。それを直接取引時の「提案」に生かすなど、エンジニアと一緒に営業をかけて結果を残すことにチャレンジしたいです。

布施氏 東京は特に他の拠点に比べてSIerが圧倒的に多く、その中で選ばれるようにしていかなければなりません。当社は今、帳票回りの特にSVF案件などで引き合いが多い状況ですが、当社は帳票プロダクトの開発に長年にわたって関わっていた経緯もあり、お力になれることも多いと思います。例えば、「帳票のレイアウト変更が必要になった」「帳票サーバーの変更が必要になった」など、解決したい課題がありましたらお声がけいただきたいと考えています。

藤本氏 「WARP Scrum」からのお問い合わせについても、われわれ営業がしっかり対応させていただきます。安心してお問い合わせください。


(左から)株式会社 第一コンピュータリソース
西日本営業部 部長 森本 崇弘様
中日本営業部 部長 藤本 光男様 
中日本営業部 システム営業1課 副主幹 三浦 悟様
ウイングアーク1st株式会社 営業本部_ リージョナル営業統括部 中部営業部 大谷 吉弘
東日本営業部 部長 布施 克記様

~編集長のほっと一息~

編集長の若林です。
今回の取材は、弊社の営業担当複数名から「第一コンピュータリソースさんに(システム構築案件を)助けてもらった!」「第一コンピュータリソースさんは、一見すると競合となるSIerと連携して、構築面を担う高い技術力とガバナンスがある」という意見を聞いたことが発端でした。
直接ユーザー様へ提案・導入・構築・伴走をしている経験が、他社の構築プロジェクトへ参画する際にはアドバンテージになっているようです。

今後も培った経験を基に「WARP Scrum」で大いにWARPパートナーと連携していただきたいと思いました。

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いつもウイングアーク1st「WARPの歩き方」のnoteをご覧いただきありがとうございます。読者のみなさんからいただく記事のスキ「♡」も編集部の励みになります!
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