連れ去られた左手

ふたり並んだベンチで
何となく引っ込めた左手を
きみが捕まえた

自分の心のざわめきが
きみに聞こえるのではと思うくらいだった

そして私の全てはきみの思うままになってしまうことを知った

そのすこしでも
きみが今いらないなら
返して欲しい

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