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ニンジャスレイヤーをAoMシリーズから読む/S4_24「ビースト・オブ・マッポーカリプス◆後編」(後)
こんばんは、AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。
連休中に風邪をひいてしまいました。熱はなく、軽微な頭痛と鼻詰まりと痰の絡む息苦しさ(咳未満)くらいなので、年始のインフルエンザに比べればなんということもないのですが。頭がぼうっとするので早く治したいです。寒暖差に加え花粉もきてますし、頑張る体を労わっていきたいですね。
◆
前回の感想はこちら。
【前提】望月のニンジャスレイヤー知識
・書籍第一部を3巻まで(中断)
→6年経過(ほとんど内容を忘れる)
→『スズメバチの黄色』読了
→AoMシーズン1〜3読了+後、PLUS加入
→AoMシーズン4以降はリアタイ+旧三部物理書籍14巻(今ここ)
◇◇◇
今回のエピソードはこちらです。
「ビースト・オブ・マッポーカリプス」 - ニンジャスレイヤーWiki*
シーズン4:「ビースト・オブ・マッポーカリプス◆後編」
宇宙空間でアヴァリスとニンジャスレイヤーは激突する。頭上には緑の天蓋。足元には花が咲き乱れている。ニンジャスレイヤーはアヴァリスの大樹を辿り、マルノウチ地下深くに眠るギンカクへと接続した。力の源。スゴイタカイビル。ネオサイタマ。ネオンの海。マスラダ・カイの帰る場所!
♯10
「貴様にはおれが眼中にない。おれの力の源を知る事もない。貴様にはおれがわかるまい」「お前は獣。儀式の添え物、贄に過ぎん」「おれには貴様がわかるぞ。何も見ず、知らず、ただ喰らう、調子に乗ったニンジャだ」
マスラダくんの「貴様はちゃんと見てないからわからんだろうが生憎おれは見ているので貴様の弱さもすべてわかる」文法がキレッキレである。マスラダくんにもフジキドさんとまた違った煽りセンスがありますよね。
「ニンジャがどうした」「何?」「ネオサイタマ」ニンジャスレイヤーは呟いた。「ネオサイタマ。おれの帰る場所だ。貴様の目に焼き付けてやる」
ハァ~~~~……最高。
「ニンジャスレイヤー」が「ニンジャがどうした」とこの場面で言い切る、その強さ。マスラダ……! 好きだ……!!
大樹越しにギンカクの力を引き出し、黒炎で塗りつぶしてアヴァリスへの有効打に書き換えてしまうマスラダくん、わかりすぎている!
◆
アヴァリスはニンジャスレイヤーのもとへ近づこうとする。破壊し、消すために。カリュドーンの獣を。否。己を害することのできる存在を。ニンジャを殺すものを。
ハァーーーーーーッ最高!!!!!!!!!
いや~いいですね。じわじわとアヴァリスさんの視界が塗り替えられ、「獣」がついに「ニンジャスレイヤー」として彼の瞳に映った瞬間の描写、最高です。素晴らしい。当初は「ドラゴン・ニンジャの未熟な腰巾着」程度にしか思われていなかったサツバツナイトが、セトの目に映るありようを己のカラテで塗り替えたように……マスラダもまた、己のカラテを以て「ニンジャスレイヤー」に成ったのであります。興奮するッ!!
◆
赤黒の亀裂は消えることがない。それは即ち、アヴァリスがネオサイタマから奪えなかったものだ。
う゛うぅぅうううぅう(涙)
ここで死ねば犬死にだ。帰るのだ。帰るのだ……。
シーズン3クライマックス・龍上の戦いでもそうでしたけど、普段は内心をほとんど表に出さないマスラダくんが、ギリギリの瀕死状態で「死なない、帰る」という本音を隠しもせず、その思いをよすがに足を踏みしめるところ本当に……もう……。そして「帰るのだ」の先にあるのがピザタキの店内だってことも、堪らん。女将。おかわり。熱燗で。この煮物うまいよ!!
それは黄金のクナイだった。セプク・オブ・ハラキリという名を与えられた、呪われし刃だった。
シナリイ押しつけネオサイタマ破壊武器が、アヴァリスさんの肉感あふれる腹部に…埋め込まれて……いったいどうなっちゃうの――!?
実際この刃にはどういう働きがあるのでしょうね?
セプク・オブ・ハラキリなる刃を用いてセプク(セプク……)(正気に返るな!)することで、かつてのリアルニンジャはソウル(魂)となり、オヒガン(超自然界)に浮かぶ「キンカク=黄金立方体」の中に還った。
つまり、物理肉体と結びついたニンジャソウルを切り離し、ソウルをキンカクに強制送還する働きもあるってことでしょうか……。だからアヴァリスと結びついていたヴァインも強制的に切り離されようとしている? 植物の力も失われ、天蓋が枯死して落下、という感じでしょうか。どうなんだろ。
(おれは帰ると言った)ニンジャスレイヤーはアヴァリスの肩越しに、雲を、遠い大地を見た。(そして……目に焼き付けろと言った。その通りにする)
あ、はい。言ってましたね。
そこまでしなくても……と私なぞは思ってしまいますが、でもまあマスラダくんが「やる」って言ったからにはね……はい…
(イイヤアアアーッ!)推進! たちまち二者は燃える流星と化した! ヒサツ・ワザ! アラバマオトシ!
!!!?!?
アラバマオトシだ!!!!?
これまで決まったのを一度も見たことがないアラバマオトシが……決まる!?
枯死した大樹が今まさにバラバラに崩れゆき、本来の姿をあらわにする摩天楼、マルノウチ・スウゴイタカイビルに! 崩壊した屋上部に! 突入した! KRA-TOOOOOOOM! KRA-TOOOOOOOOOOM!
えっ、えっ、すごい、もしかして本当に決まる!?
「「サヨ……ナラ!」」アヴァリスは、爆発四散した!
うおおおおおおおおおおおおぉーー!!
決まった! すげーーーーーー!!!!!
歴史的瞬間を目撃してしまった!!大興奮の決着でした。
はぁ……マスラダくん、やると言ったらやる男……すごい…!!!
◇
♯11
アヴァリスの魂はヴァインとともにキンカクへ還った。超高高度からのアラバマオトシを決めた満身創痍のニンジャスレイヤーは……そして、崩壊したマルノウチ・スゴイタカイビルに集ったニンジャたちの、ビル内部で戦闘中だったコトブキたちの安否はいかに。
◆
負けじと続くのはフリーランスヤクザニンジャのブラックパール。
フリーランスヤクザニンジャって何!?
◆
「仏敵ブラストマーを滅ぼす為に育てた秘技……惜しいが今ここで使うべき時と見た」
グラビティボンズさん! 急に名前からジツの名前や属性まですべてがわかりやすすぎる人が出てきたんですけど、どう考えても初見のような気がする!(仏敵ブラストマーって、誰??)
◆
ティアマトが、リバティ&コトブキ組にとどめを刺そうとした瞬間! 上空からすごい勢いでマスラダくんのアラバマ流星が落下!
粉塵が晴れると、現れたのはギャラルホルン(ケイトー)であった。
絶対この機をうかがってたでしょ。
ギャラルホルンは驚いて見せた。「むしろそのう……貴公は確かセトの食客の立場であったはず。何故スゴイタカイビルに? ンン……怪しい。怪しからん」
え……
あなたにだけは言われたくありませんが。
「無事かね? 我が友よ」「……貴様自らがここに……!」「うむ。無理をさせて、すまなかった。(略)」
う、うるせえ~!(笑) と思っていたら案の定「黙れ」言われていたので、ですよねってなりました。ケイトーさん、これまでのカモの中でもダントツにリバティくんのこと気に入ってますよね。顔が好みなのかな
いえ、運命に反逆し自由を勝ち取った気高い精神性が好きなのかもしれませんが……。でも顔面が好きなだけの可能性も、ある。
「残念ながらサツガイはアヴァリスを取り込む事がかなわなかった(略)」
やはり。アヴァリスがサツガイを喰らったのではなく、「サツガイが」アヴァリスさんを取り込みかけていたんですね。そんな気はしていましたが、第三者に明言されたということは、間違いないのでしょう。
アヴァリスもゾーイもサツガイも、同じ「影」の名を関していますが、そうはいってもサツガイだけが別格のように描かれている気がしてなりません。確固たる自我もないのに、影と影が重なったとき、必ずレイヤーの最前面に出てくるもっとも濃い影……。シーズン4終盤を迎えてなお、サツガイの謎は深まるばかりです。
◆
どちらの結末もセトにとって望ましい仕掛けである。その状況をなるべく長期間に渡って見定める為、ブラックティアーズの狩りのオミクジ・オーダーは殿となるよう細工されていた。
クソすぎる!!!
ほんと最悪の運営だよ。
しかしセトさん顕現体の爆発四散は過去に観測事例がないと独白されていましたが、じゃあシトカでサツガイさんがマスラダに「ヤ!ラ!レ!タ!」した件は違ったということなんでしょうか。あくまで儀式上では初めての例、ってことなのかな……。
◆
なんとなれば、サツバツナイトは望み通り、永遠にセトのカラテを受け続けるオブジェとしてこの場に留め置いてもよい。
えっ
いやすぎるんですが。セトさんはそれでいいの?
私はやだな……サツバツナイトさんのオブジェ。夜寝てる間に、急に眼がカッと光って復活しそうだし……おもちゃのチャチャチャドーになっちゃうし
そらにきらきら おほしさま
セトもスヤスヤ ねむるころ
サツバツナイト おきだして
こきゅうはじめる チャチャチャ
スウーッ! ハァーッ!
スウーッ! ハァーッ!
スウーッ! ハァーッ!
◆
論理ショウジ戸の縁には、達筆で「コトブキ」の銘入れがされていた。
ナンシーさんとコトブキちゃんの力で神話級ニンジャのセトに付け入る隙を作り上げたこと、誇るべき成果だよ! すごいすごい!
「Wasshoi!」裂け目を広げるのは、赤黒く燃える手だった。
「……Wasshoi!」
赤黒のニンジャが、裂け目をこじ開け、セトの荒野空間にツカツカとエントリーしてきた。
oh……
ツカツカとエントリーするマスラダくんが怖すぎる。
笑えるけど同じくらい怖いよ!w
「覚悟をしておけと、おれは言った。……わかるか」
言いました。うん、そうだね、言ったからね……。はい。
いや、やるかなとは思ってたんですけど、まさかアラバマオトシ後にすぐ来るとは思ってなかったっていうか……。
◇◇
♯12
マスラダ・カイをナメくさっておきながら、一切の想像も覚悟もできていなかったセト! だが今、目の前にいるのは。取るに足らぬ儀式の駒のはずだった。燃える血を滴らせた赤黒の獣が、亀裂を引き裂き、眼前に歩み寄り、名乗った。ニンジャスレイヤーと。
◆
病み上がりなのに、赤黒オリガミの存在を感じた瞬間、共作のために走り出してくれるザナドゥくん……なんて友達甲斐のある男なんだ!
これからもマスラダとズッ友でいて……。
◆
ナンシー・リンが茶器を逆流して儀式の中枢を攻撃している。ならば。
ならば。じゃないんですよね(笑)
そこで踏み込んでいこうとする覚悟が怖いよ。それでこそマスラダくんだと思いますが。
『そう、俺だ』シルバーキーは答えた。(略)今なら少しは役に立てる。微力ながら力を貸そう』
シルバーキー氏ずっと働いてますね。己の力がギンカクに縁のあるものだからといって、必ずしもギンカクの番人を買って出る必要はないのに(実際、同じユメミル・ジツ使いのサロウは、そんなことを気にもしていませんでしたよね?)ゾーイちゃんのためにも、もう無茶をしないでほしいのですが。性分なのでしょうね。
マスラダは見据えた。儀式荒野を、そこに立つ敵を、そして自身をナンシーの攻撃の布石たらしめ耐え続けるサツバツナイトを。『……頼んだぜ。ニンジャスレイヤー=サン』
あなたの男をですか?
わかりました。なんとかします(マスラダくんが)
いえネオサイタマのことかもしれませんが、なんか視線に湿度が……気のせいかもしれないけど……
◆
セトはこの儀式空間からカリュドーンの儀式を管理してきた(略)だが今、その力の経路は逆転し、カリュドーンを拒絶する力が、赤黒の楔が、セトの儀式空間を、そしてセトを、明確に害している!
オーッホッホッホホ!! セトざまあ~!!!!!
ナンシーさんを護衛しながらセトをいなし打ち合いを制するユカノさんもかっこいいー!(何たるヤンナルネ!って何!?)
◆
カラテを開放するセトと、一歩も引かず(おれとネオサイタマをナメくさりめちゃくちゃにした上から目線のふざけたやつを滅ぼす)という信念のもと赤黒の力でぶつかり合うマスラダくんの応酬、手に汗握ります……。ドキドキする。でも頭の片隅で、セトさんがマスラダに集中して存在を忘れてきてるし、そろそろフジキドさんがきそうで……怖いな……という思いも…ある!
(略)雄大かつ隙のない、古代エジプトカラテの構え。掲げた右手に無数の残像が重なり合う。ニンジャスレイヤーは反応できない。オーテ・ツミである。
その背後に、気配。
wwwwwwwwいやすぎwwwwww
フジキドさんって本当に一番いやなタイミングで復活する!!!!好き!!!!!
何かが応えた……正体不明の声が、混線した!
(((然り! まだだ。終わらせてなるものか。刮目せよマスラダ。……フジキド!)))
ナラグぢゃんがフジキドさんの名前呼んでる゛!!(泣)
ナラクは、フジキドが今でも自分のことを見て、己の思いにシンクロしてカラテの流れを預けてくれると信じ切っているのだなと思うと、すごく、グッとくる!!
(((グググハハハハ!))) 残酷な哄笑が応えた!
(略)
(((それなりに骨のある相手であった事よ、セト・ニンジャ=サン! だがオヌシは所詮、カラテ至らぬニンジャに過ぎぬわ! インガオホー! 即ちインガとは我也! カラテを見よ! 音に聞くべし!……
ナラクちゃんノリノリすぎる。よかったね……。
◆
エピローグまで一気に書こうかとも思ったのですが、思っていたよりエピローグが長かった(見どころも多くて感想を書きたい場面も多かった)ので、いったんここで区切ります。
次でシーズン4の感想記事も最終回。
ではまた次回、お会いいたしましょう!おやすみなさい!
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次の感想はこちら。
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