「機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM」観てきました。①【感想ネタバレ&作品語り】
私見なので、あしからず。(話数はSEEDです。)
20年と言う時間で、カプ語りもこれでも丸くなった方です。
① キララク
20年越しの劇場版。SEEDリアタイ組のキララクカプで、それはそれは苦難の道でした。
元々私はCPはキララクですが、推しはラクスとアスランでした。(アスラクではないです。)
ラクスが一押しでしたが、10話に1度レベルでしか出てこない上に、その当時はキラが絶賛病み中…
もうキラフレドロドロで胃がキリキリしてました。
中盤の癒しは専らアスカガ。24話最高でした。
やっと34話のキララク再会で、その当時の気持ちって言ったらキララク万歳!の一言ですね。
そこからのキラは凄かった。
でも、あの当時は純粋にカプとして見てましたが、今見るとラクスは完全に異性としてキラが好きだと思うんですけど(42話。アスランには見せなかった涙をキラには見せてましたし)キラはフレイの事があったから、異性と言うよりも仲間以上恋愛未満だった気がします。(の、割には抱き寄せてましたが)
48話のカップル祭りは本当に嬉しかったけれど、それでもキララクはFREEDOM観てから見ると恋愛だったとは思えなくなりました。勿論大切に思ってるってのはあると思います。でも、フレイが出てきたらもうラクスの事は完全になかった気がしました。
私の勝手な持論ですが、何となくフレイが生きていたらラクスとの恋愛はなかった様に思えました。(あの当時は絶対に認めたくない事項でした)
フレイとの事も恋愛かって言うと、それも違う気がして。弱ってる時に優しくしてくれたってある意味依存ですよね。傷の舐めあいで上手くいくとは思えませんが、生きていたらどうなってたんでしょうね…
戦いの傷を抱えて心を閉ざしてしまったキラ。それをずっと傍で支え続けてきたラクス。ラクスの存在が本当にキラにとってはなくてはならない存在になっていったのがDESTINY時期ですね。
この頃のキラは、巷で「キラ様」って言われてた位達観してて、むしろアスランの方がやばかったです…
キララクもこの頃はすでに老夫婦レベルにまでなってて、恋愛要素ってよりも夫婦愛みたいな感じでした。
長々と語りましたが、それを踏まえて今回のFREEDOMが本当の意味で恋愛のキララクだった事に驚きを隠せませんでした。
上記の通り、DESTINYでのキラがあまりに達観しすぎていたので、無印SEEDのメンタルが弱いワーカホリックなキラが戻っていたのが、あーこれが保志さんの言ってたショックな事?って感じでした。(てっきり私はキラ死亡エンドかとヒヤヒヤしてたので、そこまでショックではなかったです)
戦いの意味をずっと自問してきたキラにとって、戦う意味が長引けば長引くほどなくなって疲弊してるのが見てて切なかったです。
元々キラは軍人ではなく民間人が巻き込まれて成り行きでMSに乗る羽目になったって経緯からして、そこがアスランとは気の持ち方が違いますし。
軍事訓練を受けている訳でもなく、MSの腕を買われて出世していって段々空しくなってきてるのが手に取るように判りました。
SEEDの頃も周りを見下すつもりはないんだろうけど、自分がやらなきゃ仕方ないってスタンスでやってきたキラにとって、誰かに頼る事を忘れてしまったんでしょうね。その事がどんどん心を疲弊させていって、笑顔が消えて。ラクスとの距離が徐々に広がるのが切なかったです。
歩み寄ろうとしているラクスに対しても、どこか卑屈になってるキラの姿が苦しかったです。
そんなギクシャクしてた所に現れたオルフェ。自分にはないスマートなエスコート。ラクスと同じ政治の舞台で渡り合い、そして明らかな牽制。
オルフェはキラの一番見たくない部分を刺激してくる存在で、ラクスに対しても自分が相応しいって堂々と言える。元々メンタルそこまで強くないキラにとって、これほどの強敵は居なかったですよね。
そして決定打は精神支配。今回の戦いの原因を撃つ事を急いてたキラに幻覚を見せて軍事境界線を越えてしまう。
弱り切ったキラにとって、ラクスが自分への攻撃命令を出すなんて夢にも思わなかったでしょう…ラクスに裏切られた!と言う気持ちだけがキラの心に又蓋をしてあの頃の病みモードに戻る。
SEED時代の「僕より弱い癖に!僕がやらなきゃいけないんだ!」が、まさか出るとは思いませんでした。あの時は相手がサイだったけど、今回は自分より腕の立つアスラン。見事にクリティカルヒット。当たりやしない。シンも何故かキラサイドで味方するも巻き込まれ事故。
あんなに必死に「ラクスに会いたい!」って言うの初めて聞きました。ラクスへの想いをハッキリ口にするキラが年相応で、やっと本来のキラに戻った気がします。甘ったれで泣き虫で。アスランに散々言われてたセリフを思い出しました。
昔あれだけ苦手だったロボ作成をしてまでブルーを作ったってのが感慨深く、そしてまさかそんな伏線だったとは…
あの当時、キララクファン必須アイテムだった母親の指輪がこんな意味を持つなんて思わなかったです。
ずっと父親であるシーゲルは出てたけど、母親の存在が出てこなかったのが漸く回収されて本当に驚きました。
え?何?対の遺伝子?遺伝子で婚約者に選ばれていたアスランって何だったの?状態でパニックでした。
オルフェが欲しいのは完璧なラクス。自分の意志に従い、立ててくれるそんな存在。
NTR展開かとヒヤヒヤしましたが、手を出さず思いとどまってくれてありがとう!状態な私。(あの羽織の下って下着着てないの?)毅然としたラクスが本当に格好良かった。でも、陰で泣いてるのはやっぱり不安だったんだろうな…
イングリットの健気さがこれまた切ない。オルフェの隣ではなく一歩下がった状態でしか傍に居る事を許されない、だからこそラクスが妬ましかったんでしょうね。何故必要とされているのに拒むの !? って。
ラクスへの気持ちをしっかりと気づいたキラは、まー無敵でした。
目が見えなかろうと、声が出なかろうと愛してる!セリフは、あの当時の私に聞かせてあげたいです、ホント…
ラクスもキラが応えてくれたのが嬉しくてたまらないってのが全面に出てて可愛かった!やっと両想いになれた感じなんだろうな…想ってくれてるのは判ってるけど、それは本当に恋愛的なの?って不安な気持ちもあったと思います。
ラクスがいつも言ってる「キラは優しいですから…」ってのが全てを物語ってる気がします。
そこからはラクス無双でした。
パイロットスーツ着るって知ってから、これまた嫌な予感しかしなかったけど、愛される喜びを知ったラクスは強かった。
「幾久しくよろしくお願いいたします。」が可愛すぎた!
SEEDの頃は第一次コーディネーター、許されざる存在って言われてたキラを超えるコーディネーター、アコードだったラクス。
肩書を外れてやっとキラとラクスって人間同士が放たれたってのがラストのシーンなのかな、と。
昔からOPで裸な精神体みたいだったキララクも、ここで回収されるのが凄すぎました。
観る前はネタバレ回避してたけど、チラホラ見てしまいバッドエンドしか浮かばなかったけど、本当に良かったです。
幸せになって欲しいな。