見えない光を撮る 赤外線写真
いつも見ていただき、ありがとうございます。
赤外線写真ってヤバイやつじゃないか、って声が聞こえてきそうw
赤外線写真は、こんな写真
赤外線写真ってこんな感じです。
木々が雪が積もったように白く写ってます。
スノー効果っていうのですが、木の葉っぱは赤外線を強烈に反射するので白くなります。
一方、海や空は赤外線を反射しない(吸収する)ので、黒く写ります。
いつも見ている風景と全く違います。
赤外線写真の撮り方
赤外線写真の撮り方は、フイルムとデジカメで違います。
昔、赤外線フイルムが売っていました。(多分、今は手に入らないと思います)
フイルムカメラで撮る時は、赤外線フイルムを入れ、赤外線フィルターを付けて撮影すると、赤外線写真を撮ることができました。
デジカメは映像素子に赤外線カットフィルターが付いていますので、赤外線が映像素子まで届きにくくなっており、赤外線写真を撮ることが難しくなりました。
赤外線カットフィルターが付いていても、ほんの少し赤外線が通るため、赤外線写真を撮る事ができます。
赤外線写真は、可視光は通さず、赤外線だけを通す赤外線フィルター(IRフィルター)を付けて撮影します。
IRフィルターを通過した赤外線は、映像素子についている赤外線カットフィルターによって、ほとんどカットされ通らないため、露光時間が長くなります。
なので、三脚を使わないと撮影ができません。
赤外線フィルター(IRフィルター)
赤外線の波長は、760nmから1mmぐらいまでで、肉眼では見えません。
赤外線フィルターは、通過する波長によって種類があります。
一般販売されているIRフィルターは次のとおりです。
550nm
580nm
590nm
665nm
720nm
760nm
850nm
標準的なフィルターは、720nmです。
550nmは、一部可視光を通過するので、色が出やすくなるようですが、スノー効果は無くなります。
850nmは、可視光が通らないので、モノクロになります。
映像素子は、1100nmまでしか感度がないので、850nmあたりが限界と思われます。
赤外線写真撮影時の注意点
赤外線写真はピント合わせに注意が必要です。
赤外線と可視光では光の波長が違うため、可視光でピントを合わせても赤外線ではピントが合っていません。
フイルムカメラ用のレンズには、ピントリングに赤外線撮影用のマークが入っており、可視光でピントを合わせて、赤外線撮影用のマークまでピントリングをずらしていました。
しかし、デジカメのレンズには入っていません。そのため、デジイチだとライブビューでピント合わせしなければなりません。
コンデジやミラーレスは、映像素子でピントを合わせる仕組みなので、通常のオートフォーカス操作で問題なくピントが合います。フイルムカメラに比べて、ピント合わせは楽になりました。
赤外線写真(モノクロ)
デジカメの問題は、赤外線カットフィルターのため長時間露光になるということですが、デジカメの赤外線カットフィルターを取り外す改造をすれば、手持ちでも撮影できます。
掲載している写真は、赤外線カットフィルターを取り外し、IRフィルターを組み込む改造をしたカメラで撮影してます。
五老ヶ岳山頂で、いつものアングルで撮影しています。(赤外線モノクロ写真)
赤外線写真のカラー化
赤外線フイルムは、モノクロ写真でしたが、デジカメで撮る赤外線写真は、カラー写真を撮る事ができます。
カラー写真といっても赤外線ですから、実際の色と異なります。
いろいろ処理して、偽色(フォルスカラー)を着色します。
着色方法は何種類かあるようですが、代表的なのは次のようです。
白と青:白は植物などの反射率が高いもの。青は空や海など。
赤と緑:赤は植物などの反射率が高いもの。緑は空や海など。
私が持っている改造デジカメは、モノクロしか撮れないので、IRフィルターを入手して、EOS R5でカラー撮影してみようと考えています。
作品ができあがりましたら、改めて赤外線写真の記事を投稿します。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。