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なげきの展望台

アジサイで有名なお寺での話です。

アジサイで埋め尽くされた境内は、季節になると大変美しい世界になります。

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その境内から山に続く小道があり、上からアジサイが見えるかも、って上ってみると...

そこは、緑に囲まれており、ごく一部が開けていて、鉄塔と高速道路が通る田舎風景が見えます。
絶景もなければ、下の境内にあるアジサイも見えない。

そして、小さな祠があり、小さなお地蔵様が安置されてます。
祠には「なげき地蔵」と書かれてます。

息を切らせて上ってきて、被写体が無いと思った私は「なげき」ました。

そこにあるのがこの看板。
看板には、こう書いてあります。

「 なにがあるのだろうかと
  上ってこられるようですが、
  「何もないやん!」と下のお寺まで
  大きな声(なげき声)が聞こえてきます。

     人生も同じです。

  ここを上りきれば「何かいいことがあるだろう」と期待しますが、
  何もないのが人生です。

  しかし、「何もない人生」の中に深い意味を感じとって生きる。
  そこに人生を生きる本当の意味があるのです。

  何も無事(ないこと) = 無事(ぶじ) 」

ご住職は、人生について書かれてますが、
写真を撮る目的で上ってきた私には、
「写真の極意」
を教えていただいたと感じました。

看板を撮影して、満足して山道を下りました。

数年ぶりに、このお寺に行ってみたいなぁ。

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