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色温度(ホワイトバランス)
いつも読んでいただき、ありがとうござます。
9月になり、フォトマスター検定の申し込み時期になりました。
何を隠そう、フォトマスター検定1級を所持してます。(自慢、自慢!)
もう6年も前になるのですが、検定を受けた理由がちょっと不純ですw
なぜ、検定を受けたかは、こちらを見ていただければわかると思います。
さて、今回のテーマは色温度です。
色に温度って何!? って感じですが、ホワイトバランスと言うとピンとくると思います。
ホワイトバランスを弄ると、夕焼けが、より赤く撮れるっていうテクニックがありますが、それです。(ホワイトバランスの本来の使い方とは違いますけどね)
色温度とは
色温度とは、自然光や人工光などの光源が発する色を表すためのものです。
温度という言葉が付いてますが、光源の温度とは関係ありません。
光の種類や天候によって色温度が違います。
色温度の単位はK(ケルビン)です。
色温度は、こんな感じです。
【光源の種類】
1500K前後 : ろうそくの炎
2100~5000K : LEDランプ
2500~3000K : タングステン電球
2500~2800K : ナトリウム灯(トンネルの照明)
3500K前後 : 電球色蛍光灯
4100K前後 : 水銀灯
4500K前後 : 白色蛍光灯
5000K前後 : 昼白色蛍光灯
5500~6000K : ストロボ光
6500K前後 : 昼光色蛍光灯
【天候】
3000~3500K : 日の出/日の入り
3500~3700K : 早朝/夕暮れ
3700~4000K : 日の出後/日の入り後
4800~5100K : 晴天の日中(春秋)
5100~5500K : 晴天の日中(夏)
5500~7200K : 明るい曇天
6000~7000K : 雨天光/曇天の空
6800~7700K : 曇天/晴天の日陰
10000K前後 : 晴天の空
色温度の数値が小さいほど赤味が強く、数値が大きくなるほど青味が強くなります。
デジカメには、ホワイトバランスの機能があり、色温度を調整することができます。例えば、白色蛍光灯が照明の部屋で、白い物を白に写すには、デジカメのホワイトバランス(色温度)を4500Kに設定すればいいということです。
ホワイトバランスをAUTOで使っている方が多いかと思いますが、K(ケルビン)でも設定できます。(コンデジなどはAUTOのみのものが多い)
K(ケルビン)を覚えるのは大変なので、「太陽光」「曇り」「日陰」などで設定できます。
夕焼けをより赤く撮るには
夕焼けを赤く撮るためのテクニックとして、ホワイトバランスを弄るというのがあります。
夕焼け、つまり夕暮れの色温度は、3500~3700Kです。
ホワイトバランス(色温度)を3500~3700Kに設定すると、夕焼けの赤い色はなくなります。白い物を白に写すために調整しているのですから、当然そうなります。
そこで、ホワイトバランス(色温度)を大きな値に設定すると、赤(アンバー)が強くなります。
「青い光(色温度が高い)を写しているよー」ってカメラをダマして、カメラは「青い光(色温度が高い)なら白い物が白に写らないので、赤(アンバー)を強くしなければ」という具合で、赤(アンバー)が強くなります。
単純に、
写真の赤を強めたい時は、ホワイトバランス(色温度)を大きな数値にする。
反対に青を強めたい時は、ホワイトバランス(色温度)を小さな数値にする。
と覚えておけばいいと思います。
実は色温度は均等ではない
色温度の数値は、実際的な色合いの差になっていません。
色温度の数値が小さいほど、色の差が大きくなります。
例えば、3200Kと3700Kの500K差と、5500Kと6000Kの500K差では、色の差は3200Kと3700Kの500K差のほうが大きいのです。
デジカメで撮影している場合は、撮影時に確認できるので、色温度の不均等は問題になることは無いと思います。
しかし、フイルムで撮影する時は問題になります。
フイルムと色温度
今、流通しているフイルムはデーライトタイプ(昼光用)のものがほとんどです。(タングステンタイプ(電球用)は、ほとんど出回ってないようです)
デーライトタイプのカラーフイルムは色温度5500K前後で、晴天の日中の撮影に適するようになっています。
デーライトタイプのカラーフイルムで、日陰で撮影すると青味がかります。
そこで、撮影時に「色温度変換フィルター」をレンズに装着して、色温度を補正して青味を取ることになります。
「色温度変換フィルター」は、LB(Light Balancing)フィルターと呼ばれてます。LBフィルターには、アンバー系とブルー系があり、濃度違いが複数種類あります。
デジカメだと、ホワイトバランスの設定を変えるだけですが、カラーフイルムの場合は、光に合ったLBフィルターをレンズに装着することになります。
さて、先ほど色温度が均等でないと書きましたが、色温度が均等でないとLBフィルターを選択する際に不都合が起きます。
色温度が低くなるほど、色の変化が大きいということは、LBフィルターの濃さをどれにすればいいのかが単純計算できません。
そこで、ミレッド値というものを使います。
ミレッド値 = 1,000,000/色温度(K)
ミレッド値は均等なので、LBフィルターを選択するときに単純計算(引き算)できます。
例えば、デーライトタイプ(5500K)のフイルムで、3200Kの光源下で撮影する時、LBフィルターはこのようになります。
1,000,000/5500K = 182 ミレッド
1,000,000/3200K = 313 ミレッド
差は 313 ー 182 = 132ミレッド の色温度を上昇させることになります。
この場合、ブルーのフィルター(LBBフィルター)を使います。
LBフィルターは、「デカミレッド ※」の単位ですので、
13デカミレッドに近い、LBB-12フィルター(富士フイルム製)を使うといいことになります。
※1デカミレッド = 10ミレッド
なんで、こんなに長々と書いたかというと、フォトマスター検定によく出る問題です。
大抵は、色温度(K)からミレッドの変換計算と、デカミレッドの単位だけ知っていれば十分です。
デジカメの時代ですが、フイルムカメラの知識も知っていなければならないので、最近写真を始めた方は、フォトマスター検定は難しいでしょうね。
太陽と色温度
日の出から、朝、昼、夕、日の入りまで、時刻によって色温度が変化します。(誰もが分かっていることを書いてしまったw)
つまり、太陽の高度と色温度は関係性があるということです。
このデータはニーズがないと思いますが、とりあえず載せておきますw
太陽の高さ : 色温度
8度 : 4210K
10度 : 4450K
15度 : 4880K
20度 : 5200K
30度 : 5540K
40度 : 5710K
50度 : 5800K
60度 : 5900K
70度 : 6000K
まとめ
色温度についてでしたが、撮影シーンでは、
写真の赤を強めたい時は、ホワイトバランス(色温度)を大きな数値にする。
反対に青を強めたい時は、ホワイトバランス(色温度)を小さな数値にする。
これだけ覚えておけばイイと思います。
ミレッド値なんて、知らなくてもOKです。
ここまで長々と書いてきたものは何だったんだろう w
最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
<Neoうんちくオジサン>
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