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連載小説『惑星のかけら』 第二話 ヒバリのこころ


 机の上のスマートフォンが七時を知らせるアラームを鳴らし、目が覚めた。設定したのは僕自身だけど、毎朝律儀に起こしてくれるスマフォを少し恨んだりする。アラームの曲は『惑星のかけら』にしていた。しばらく聴いていたが観念してベッドから立ち上がりアラームを止めた。
 スマフォを手に取り、ベッドに戻って座り込む。まだ眠気はあるものの体は覚醒し始めていた。でも、頭はまだぼんやりしている。昨日見たことは全て夢だったのかもしれない。考えては見ても、心のどこかでそれは本当にあったことだと認識している。夢にしては鮮明過ぎた。
 逡巡していても時間は過ぎる。脳裏に焼き付いた一連のイメージを振り払うように寝巻を脱いで制服に着替えた。簡単に朝食を済ませ、顔を洗い、祖父の仏壇に手を合わす。体に染みついた朝のローテーションを無意識で行い、自転車に乗って登校する。家を出たのはいつも通り七時四十分だった。

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