RSC環境Day2振り返り
まえがき
こんにちは、Wind(@Wind_perSec)です。先日、私はRAGE Shadowverse 2021 Autumnの二次予選(Day2)で7勝1敗という成績を収め、初めてプレーオフに進出することが出来ました。本記事では、自らのDay2の試合内容を振り返って反省すると共に、現在の環境を簡潔にまとめていきたいと思います。リプレイを通じた択検討の仕方など、参考になる部分があれば嬉しいです。
※本記事では、一回取り上げたカードの名称が長い場合に、略称を用いることがあります。ご了承ください。
↓プレーオフに進出したときのツイートです。
使用デッキ
私が今回Day2で使用したデッキは、ラストワードネクロマンサーと撤退ロイヤル(呼び方が色々ありますが、本記事では撤退ロイヤルと呼ばせていただきます)です。下にデッキリストを載せておきます。
現時点で流行している2デッキをそのまま持ち込んだ形となります。デッキ選択の背景としては、ラストワードネクロマンサーが環境デッキの中で頭1つ抜けているために確定枠だと考えていて、残り1つのデッキをどうするか悩んでいた状態でした。今環境で使われている主なデッキには、上の2つを始めアクセラレートエルフやマナリアウィッチ、機械ネメシスなどがありますが、明確な不利対面が少なく、どのデッキに対してもある程度戦えると判断して撤退ロイヤルを持ち込むことにしました。明確な不利があるとすれば、ラストワードネクロマンサーの人外魔境・クリストフや、オミナスタイラントの結晶から出てくるよろめく不死者位だと思います。
また構築ですが、話の本筋ではないため特徴を簡単にまとめると、
ラストワードネクロマンサー:ソウルガイドを1枚減らし、《恋人》・ミルティオを3枚採用している。5ターン目以降の盤面が強くなりやすい反面、自分のフォロワーを破壊してラストワードを発動させる手段は減っている。消滅こそ怖いものの、ミラーマッチや対撤退ロイヤル戦において中盤の盤面形成が強力であると判断し、上のリストになった。
撤退ロイヤル:母なる慈愛を3枚採用し、ミラーマッチに強くした構築。しかし、タイプ・自然のカードを融合するのがなかなか大変で、Day2では手札に来てもほとんどプレイ出来なかったため、カードの変更を検討している。一方、光耀の標・ミストリナ&ベイリオン(以下ミストリナ)と合わせて守護を突破するために採用した剣聖の一太刀の使い勝手が比較的良かったので、母なる慈愛の枠を3枚目の剣聖の一太刀や追憶の大天使などに変更した方がよかったかもしれない。
となります。正直、撤退ロイヤルに関しては構築を詰め切れなかったと感じています。
Day2 1回戦
それでは、本題に入ります。勝敗の表記を〇✕で示し、下の例のように左側をこちらが使ったデッキ、右側を相手が使ったデッキとします。また、先行か後攻かも示しておきます。
(例)ラストワードネクロマンサーvs撤退ロイヤル 先行 〇
大事なDay2の初戦は、次のようになりました。
1試合目:撤退ロイヤルvsラストワードネクロマンサー 先行 ✕
2試合目:撤退ロイヤルvsマナリアウィッチ 先行 〇
3試合目:ラストワードネクロマンサーvsマナリアウィッチ 後攻 ✕
結果:敗北
...早くも心が折れそうでした。1試合目から人外魔境・クリストフの守護により現実を突き付けられ、2試合目でなんとか取り返したものの、3試合目で痛恨のミスをしてしまいました。3試合目でミスをしたところが、かなり重要度の高い場面であると感じたので、それについて取り上げたいと思います。
問題のシーンは、こちらです。
相手はマナリアクイーン・アンからイクシードブラストを1枚手札に加えています。もし決意の予言者・ルーニィや炎獄の葬送者・エルモートが手札にあり、なおかつスペルブースト数が十分であれば、体力を削りきられてしまう状態でした。相手の山札はまだ5枚以下になっていない(8ターン目開始時7枚)ものの、追加のマナリアクイーン・アンやレグニスロード・グレア、もしくはドローカードで山札を2枚減らせることを考えると、セレスト・マグナをプレイしておきたい場面です。しかしこの男、なんと
8ターン目の相手の山札が5枚以下ではなかったため、リーサルを取られることがないと思い込んで魂の一刀×2+鎖杖のネクロマンサーで突っ込みました。
さすがに、慎重さに欠けていました。まずは「セレスト・マグナをプレイした後どんな展開になるか」をじっくり考えるべきでした。
択検討があまりに長くなってしまったので一旦省略します(章の最後に補足として載せておきます)が、結論としては
7ターン目後攻:セレスト・マグナをプレイ(再誕までプレイしない)
8ターン目先行:アレイスターがプレイされないことを祈る
8ターン目後攻:盤面に相手のフォロワーが残っていればセレスト・マグナ+魂の一刀、空盤面であればセレスト・マグナ+記憶の軌跡+再誕と動く
9ターン目後攻:鎖杖のネクロマンサー+ネクロインパルス+盤面のフォロワーでリーサルを狙う
となります。仮に当時の私がセレスト・マグナをプレイする必要があると理解できていたとしても、結局7ターン目に再誕までプレイしていたため、敗北していたでしょう。補足を見ていただければ分かりますが、フューチャービジョンの全体1点で叫んでいたと思います。
因みに、その後試合がどうなったかというと、
アンが
出てきて
負けました。完敗です。
※補足(長いので、2回戦まで読み飛ばしていただいても構いません)
先程と同じ場面です。
例えばこちらがセレスト・マグナをプレイした後、相手がセレスト・マグナに対応するためにマナリアクイーン・アンなどのフォロワーをプレイしてきたならば、8ターン目にセレスト・マグナ+魂の一刀⇒9ターン目に魂の一刀+鎖杖のネクロマンサー+ネクロインパルスと動く流れが考えられます。盤面のセレスト・マグナが残らなかったとしても、魂の一刀×2+鎖杖のネクロマンサー+ネクロインパルスで22点分見えているので、十分に勝機がありそうです。
なお、8ターン目に相手が銀杯の星・アレイスターをプレイして体力8で残してきた場合、魂の一刀1枚では処理しきれないため、相手リーダーの体力を削ることが実質できなくなります(恐らく、セレスト・マグナ+忌まわしき再誕でアレイスターを処理する流れになる)。9ターン目に相手の体力を削りきることがほぼ出来なくなるので、3枚目のセレスト・マグナを引かなければいけません。さすがに要求値が高いので、このケースはある程度割り切った方がよさそうです。
次に、セレスト・マグナをプレイした後、相手が魂の一刀によるバーンダメージを嫌う、もしくはプレイできるカードがないためにパスしてきた場合を考えます。これに対しては明確な回答が存在し、2枚目のセレスト・マグナ+記憶の軌跡+再誕と動けば、盤面にフォロワーが4体(7ターン目のセレスト・マグナ、再誕で出てきたフォロワー2体、セレスト・マグナのラストワードで出てきたフォロワー1体)並ぶため、9ターン目の鎖杖のネクロマンサー+ネクロインパルス+盤面のフォロワーで容易に20点以上出すことが出来ます。このパターンであれば概ね勝てそうです。
(文が長いので、中継用に同じ画像を載せておきます)
最後に、7ターン目にセレスト・マグナ+再誕で動いて盤面のフォロワーを処理した場合について考えると、相手が6ターン目にプレイしたフューチャービジョンの効果が8ターン目まで残っているので、再誕によって出てきたフォロワー2体(大体一刀の幽鬼・カゲロウ)が、盤面に残っている相手のフォロワーと合わせて処理されてしまいます。そのため、相手がパスして魂の一刀をケアしてきた場合に、8ターン目セレスト・マグナ⇒9ターン目鎖杖のネクロマンサー+ネクロインパルスと動いても、実は20点に届きません。相手が9ターン目にも、セレスト・マグナによってパスするものとして計算すると、
8ターン目:セレスト・マグナのラストワードで出てきたフォロワーが1体残り、2点入れる。
9ターン目:8ターン目と同じ2点+2枚目のセレスト・マグナの3点+鎖杖のネクロマンサーの5点+ゴースト2体の1×2点+ネクロインパルスのバフによる1×5点で、8ターン目と9ターン目を合わせても19点となり、1点届かない。
となります。デッキトップで追加の再誕やセレスト・マグナを引ければ勝てそうですが、引けなければ返しのターンでこちらがほぼ確実に敗北します。
2回戦
1試合目:撤退ロイヤルvsラストワードネクロマンサー 先行 〇
2試合目:ラストワードネクロマンサーvsラストワードネクロマンサー
先行 〇
結果:勝利
この試合に関しては、特に言うことがありません。というのも、1試合目では都合よく序盤に老練なる教鞭を2枚引き、2試合目に至っては先行5ターン目に鎖杖のネクロマンサーが疾走する(しかも機動二輪車×2のおまけ付き)という程の上振れだったからです。運が良かったことに感謝したいと思います。
何これ。
この試合に勝利した後、滅茶苦茶安心したのを覚えています。
3回戦
1試合目:撤退ロイヤルvsラストワードネクロマンサー 後攻 ✕
2試合目:撤退ロイヤルvs撤退ロイヤル 先行 〇
3試合目:ラストワードネクロマンサーvs撤退ロイヤル 先行 〇
結果:勝利
ラストワードネクロマンサーの強さが遺憾なく発揮された試合だった気がします。相変わらず人外魔境・クリストフによる守護2面が撤退ロイヤルに対して効果抜群であり、結局勝敗を分けたのはミラーマッチでした。
2試合目のミラーマッチでは、相手が後攻4ターン目ラミエル⇒後攻5ターン目ミストリナ+戦果のオークションと動いてきて、先にミストリナを置かれる流れになりました。ミストリナと合わせて月光の執行者・リオードがプレイされていれば確実に負けていたので、そこが戦果のオークションであったことは幸いでした。一方、こちら側は先行を取ったはいいものの、後攻4ターン目のラミエルが重すぎたので、
ラミエルのPPブーストすら無視して漢のリオード進化置きを敢行しました。
このとき、相手がプレイしたサーチカードがわがままな呼び出し1枚だけだったこともあり、ミストリナ+2枚目のアームドバトラーでリオードが処理される可能性については割り切ることにしました。この判断が功を奏し、
なんとかこちらのミストリナが相手リーダーに攻撃でき、なおかつラミエルで守護を立てられる状況を作り出すことが出来ました。
※相手の進化権がこちら側より多かったので、相手側はミストリナに進化権を使わずにラミエルでPPブーストをする択もありました。しかし、リオードのターン開始時の3点+ミストリナの5点で処理されないようにし、かつ打点を2点増やすためにミストリナに進化権を使ってきました。もし威風の団結が手札になければ、ラミエルによる相打ちを強制されていたので、良い判断だったと思います。
その後も、一進一退の攻防が続きます。
↑陽だまりの邂逅+ミストリナ+剣聖の一太刀と動いてきた場面です。こちらがナテラの大樹を手札に加えていることは確定情報なので、ミストリナの5点で倒されないようにしっかりと進化置きをしてきました。
↑ミストリナが守護に阻まれ、負けを覚悟し始めました。一応、戦果のオークションをプレイして3枚目の威風の団結を引ければリーサルだったのですが、さすがに引けませんでした。劇的な撤退をプレイして0コストのミストリナを引きに行く択もありましたが、残りPPが1であったため2枚しか引けず、相手がナテラの大樹+ミストリナのセットを持っていないことに懸けた方が勝率が高いと判断しました。結局泣く泣く相打ちした後、わがままな呼び出しで3枚目のミストリナをサーチし、ターンを渡しました。
そして迎えた後攻7ターン目。相手がナテラの大樹+3枚目のミストリナを持っていれば負ける状況でしたが...
...助かりました。ここから隠伏の記憶⇒隠伏の記憶⇒劇的な撤退と動かれ、こちら側は劇的な撤退か8ターン目のデッキトップからサーチカードを引かなければリーサルが取れなくなってしまいましたが、
引けました。ちなみに、自宅でガッツポーズしてました。なんとか勝ちを拾えて、本当に良かったです。
4回戦
1試合目:撤退ロイヤルvs連携ロイヤル 後攻 〇
2試合目:ラストワードネクロマンサーvs機械ネメシス 後攻 〇
結果:勝利
相手が連携ロイヤルを使用していたことに驚かされた試合でした。私自身、連携ロイヤル自体は撤退ロイヤルに対してかなり戦えるデッキだと思っていて、キャットアドミラルや曙の乙女・セラ、シールドフォーメーションから出てくるシールドガーディアンの守護+多面展開が強烈に刺さるマッチとなります。こちらはリオードや老練なる教鞭を引かなければ相手の横展開に対応しにくくなるため、1試合目でそれらが引けなかったときは負けを覚悟しましたが、
確率20%を乗り越えて守護を突破できました。一応剣聖の一太刀が手札にあったので、このターンは確定で守護を突破できたのですが、次の相手ターンにミストリナを筆頭とした守護がプレイされる可能性を考えると、このターンで剣聖の一太刀は使いたくありません。この後、
実際に守護が立ってしまったので、危ないところでした。
また、2試合目に関しては常闇の花嫁・セレスを3回進化させ、インモラルディザイアを3回付与した鎖杖のネクロマンサー+魂の一刀で19点入れて勝利しました。完全に運だけです。
...要するにこの男、運だけで4回戦を突破しました。この辺りから、「今日の自分は運が良い」ことを自覚し始めた気がします。
5回戦
1試合目:撤退ロイヤルvs連携ロイヤル 先行 〇
2試合目:ラストワードネクロマンサーvs連携ロイヤル 先行 ✕
3試合目:ラストワードネクロマンサーvs自然進化ドラゴン 先行 〇
結果:勝利
まさか連続で連携ロイヤルに当たるとは思いませんでした。3試合とも先行を引くことが出来ましたが、連携ロイヤルに関してはキャットアドミラルや曙の乙女・セラ、デスペラードショットなど、進化権が多い後攻で使いやすいカードが多いため、正直1、2試合目は後攻の方が欲しかったかもしれません。2試合目において明確な分岐点があったので、それについて触れていきたいと思います(下の画像はおまけです)。
↑1試合目のハイライトです。4回戦ではリオードが引けなかったためシールドガーディアンに苦戦しかけましたが、リオードが引けさえすればこのようにかなりやりやすくなります。連携ロイヤル側はどうしようもないので、正直あまり面白い試合ではなかったかもしれません。
気を取り直して、2試合目の分岐点について触れていきます。
連携ロイヤルのアグロムーブに押されながらも、半ば強引に人外魔境・クリストフを着地させた場面です。ラストワードがまだ10体に到達してはいませんでしたが、相手が威風の団結をプレイしてナテラの大樹を手札に加えていたため、次のターンにミストリナが機動二輪車と進化込みで10点出してくることを考えると、プレイせざるを得ませんでした。それでも強固な盤面を形成できたのですが、
↑ラディカルガンスリンガーによって、ミストリナの6点がリーダーに入ることが確定しました。このラディカルガンスリンガーは滅茶苦茶強かったです。
なんと更に押し込まれてしまいました。しかも相手は2コスト残してターンを返しているので、なんとなくですが疾走札を抱えていそうな気もします。当時の私は、まずは記憶の軌跡とインモラルディザイアの回復効果を付与した鎖杖のネクロマンサーをプレイして、出来る限り体力を回復しようと試みました。しかし、ここで悲劇が起こります。
あっ。
記憶の軌跡でラストワードを付与したソウルガイドで盤面に当たり、破壊されたラストワードを10枚にした状態で鎖杖のネクロマンサーをプレイするはずが、カゲロウを引いてしまったために当たり先がなくなったのです。不測の事態に、私の頭は真っ白になりました。後、思わず声が出ました。
結局、この試合は十分な体力を確保できずに負けてしまいました。「不運な事故だから仕方ない!」と思いたくもなりますが、既にお気づきの方もいるのではないでしょうか。そう、この試合の敗因は不運などではなく、リーサル逃しです。
もう一度先程の場面に戻って考えてみましょう。インモラルディザイアと鎖杖のネクロマンサーの他に、1コストで自分のフォロワーを破壊できる金鉱のネクロマンサーが手札にあります。ついでにスカルドリーマーも手札にあるので、なんと
インモラルディザイアのバーンダメージを鎖杖のネクロマンサーに付与⇒盤面のフォロワー2体をミストリナに当てる⇒機動二輪車に乗ったスカルドリーマーでミストリナと相打ち⇒破壊されたラストワードが10枚を超えるので、機動二輪車に乗った鎖杖のネクロマンサーを疾走させて7点⇒金鉱のネクロマンサーのアクセラレートで、インモラルディザイアを付与した鎖杖のネクロマンサーを破壊して7点⇒7×2=14点でリーサル
となり、勝利していたことが分かります。当時は思考が守りに傾いていて気付かなかったのですが、手札にインモラルディザイアと鎖杖のネクロマンサーという攻め札があったので、「リーサルを取れる可能性」については考慮しておくべきでした。今回はデッキトップが金鉱のネクロマンサーでしたが、再誕でも同様にリーサルとなったので、リーサルの可能性は十分にありました。このような劣勢状況でこそ、自らの勝ち筋を追い続ける姿勢が重要なのだと思います。
6回戦
1試合目:撤退ロイヤルvs機械ネメシス 先行 〇
2試合目:ラストワードネクロマンサーvs機械ネメシス 先行 ✕
3試合目:ラストワードネクロマンサーvsラストワードネクロマンサー
先行 〇
結果:勝利
どの試合も「運量が高い方vs運量が低い方」という構図になってしまい、なおかつ1~8回戦までの中で一番内容が薄かったので、振り返りは割愛させていただきます。取り上げる話題があるとすれば、
さっきからこいつ先行引きすぎじゃない??????????
ということぐらいでしょうか。さすがに擁護できなくなってきました。
とはいえ、勝てて良かったです。
7回戦
1試合目:撤退ロイヤルvs機械ネメシス 先行 〇
2試合目:ラストワードネクロマンサーvs撤退ロイヤル 後攻 〇
結果:勝利
ここまで来たからには、プレーオフに進出したい。そう思い始めて臨んだ一戦でした。2試合目が分岐点の多い試合だったように感じたので、それについて振り返りたいと思います。ちなみに1試合目は、
ミストリナ連打が強力すぎて押し切ることが出来ました。
さて、2試合目ですが、序盤から択の多い展開となりました。
後攻2ターン目にして、オミナスタイラントの結晶orセレスト・マグナの結晶orスカルドリーマーの3択を迫られています。相手が撤退ロイヤルでなければ、オミナスタイラントを結晶でプレイするのが最も自然に見えますが、今回は相手が撤退ロイヤルなので、そうもいきません。 というのも、
・オミナスタイラントの結晶から出てくるよろめく不死者が、対撤退ロイヤル戦では人外魔境・クリストフと並んで重要となる。基本的に、よろめく不死者は相手が6ppに到達する直前に設置する(今回の場合だと、後攻5ターン目にオミナスタイラントの結晶が割れるようにする)。
・よろめく不死者を相手が6ppに到達する前に出してしまう(今回は後攻4ターン目)と、5ターン目確実に処理されてしまい、ミストリナの疾走がかなり通りやすくなる。最悪の場合、先行5ターン目に威風の団結⇒リオード進化置きと動かれて受けが成立しなくなる。
このような鉄則があるからです。そのため、オミナスタイラントの結晶は後攻3ターン目に設置するのが良いと判断しました。
残りの択ですが、当時の私は「一刻も早く、破壊されたラストワードが10枚に到達するよう」セレスト・マグナの結晶をプレイしました。ラストワード数を稼ぐことに加え、中盤の盤面も強くなるため自然な択に見えますが、正直この択も合っているとは言い切れません。撤退ロイヤルはフォロワーの種類が絞られている関係上、セレスト・マグナの本体効果が強烈に刺さります。劇的な撤退も打てなければ、ナテラの大樹を加えることすらできなくなりますから、その効果は絶大です。そのため、セレスト・マグナを6ターン目以降まで温存して、
後攻2ターン目スカルドリーマー⇒後攻3ターン目オミナスタイラントの結晶
と動く択も有力だと考えられます。2ターン目の段階では、どちらの択が良かったのかを判断するのは難しいところです。
試合は進んでいき、
ミストリナのターンに合わせてよろめく不死者を設置することが出来ました。2枚目のセレスト・マグナに加え、このマッチの最重要カードである人外魔境・クリストフも引けているので、かなり優勢であることが分かります。
先行6ターン目、相手は強引にミストリナをプレイし、5点をリッチに当てて突っ込もうとしてきました。ここは5点がよろめく不死者に当たったため無傷で済みましたが、相手もそれは織り込み済みでしょう。7ターン目に、ナテラ生成カード+ミストリナから展開しようとしていた可能性は高いです。
※相手がミストリナをプレイしたときPPが回復していないため、現時点で相手の手札にナテラの大樹はありません。
一方、こちら側は人外魔境・クリストフをラストワードが10枚に到達してからプレイするのか、それとも守護として早めにプレイしてしまうのかという分岐点に差し掛かっていました。択自体は色々ありましたが、当時の私は既に7ターン目の択まで決定していました。それが、
6ターン目セレスト・マグナ⇒相手のミストリナ2枚目(ナテラ無し)を誘導⇒7ターン目スカルドリーマーorカゲロウ+金鉱のネクロマンサーのアクセラレート+破壊されたラストワードが10枚に到達した人外魔境・クリストフ
という流れです。文字だけだと分かりづらいので、結果だけ画像で補足すると、
これが
こうして
こうなりました。こうなってしまえば勝利は目前です。2枚目のミストリナを弱くプレイさせたのがポイントで、相手の内在打点を大きく削ることに成功しました。
そのため、試合が終わった段階では良い択だったと思っていましたが、後でじっくり考えてみたところ、先行7ターン目にリオード進化置きをされた場合、試合の行方が分からなくなることが判明しました。一応手札にオミナスタイラントがあるため処理自体は容易なのですが、その場合返しのターンにミストリナの疾走が素通りしてしまい、ナテラの大樹や劇的な撤退と合わせて負け筋が生じます。また、守護を貼ることを優先して人外魔境・クリストフをプレイしたとしても、破壊されたラストワードが10枚に到達していない上、リオードの全体3点もあるので、処理要求値はかなり下がってしまいます。
実は、後攻6ターン目にリッチを進化させて相手リーダーの体力を14点にしておけば、リオードに対してネクロインパルスで逆リーサルをとることが出来ました(リッチの6点+機動二輪車に乗ったセレスト・マグナの5点+ゴーストの1×3点の計14点)。しかし、リッチの体力を5点以上に上げてしまうと、ミストリナがプレイされたとき確実にラストワードを10枚にすることが出来なかった(進化権を使い切っているため、2コストフォロワーをミストリナに当てることが出来ない)ので、それはそれで負け筋に繋がってしまいます。
後攻6ターン目にセレスト・マグナではなく、人外魔境・クリストフ+2コストフォロワーで動けば、少なくともリオードがプレイされることはありません。しかし、後続の守護がなくなってしまうことから、盤面がうまく処理されてしまうとそこから勝ちにいくのが困難になります。
...結局のところ、どうプレイすれば良かったのでしょうか。私自身記事を書いてみて、「後攻6ターン目にセレスト・マグナをプレイして、進化せずにターンを渡す」のが一番無難であるようには感じましたが、断言はできません。試合には勝てましたが、シャドウバースの難しさがよく分かる試合だったと思います。
8回戦
1試合目:撤退ロイヤルvsラストワードネクロマンサー 後攻 ✕
2試合目:撤退ロイヤルvs機械ネメシス 先行 〇
3試合目:ラストワードネクロマンサーvs機械ネメシス 先行 〇
結果:プレーオフ進出
いよいよ最終戦です。勝てばプレーオフ進出ということもあり、かなり緊張していた気がします。当然気合を入れて臨んだ訳ですが、
ここで私の思考は止まりました。1試合目、相手の破壊されたラストワードが10枚に到達しないよう、追憶の大天使などを使いながら立ち回っていたのですが、とうとう人外魔境・クリストフのリーダー効果が発動してしまったときの場面です。このターンでリーサルを取らないとほぼ確実に負けてしまうのですが、落ち着いて考えると、確率でリーサルが存在することが分かります。手順としては、
6コストのミストリナ⇒陽だまりの邂逅(0コスト)でナテラの大樹を加える⇒0コストのミストリナ⇒残りPPが7まで回復するので、母なる慈愛に陽だまりの邂逅を1枚融合してプレイ⇒(2ドローの中に3枚目の劇的な撤退や、1枚目の威風の団結があればプレイ)⇒この段階で守護が全て突破できていれば6+6+2(進化権)=14点でリーサル
という流れです。ミストリナのランダム5点に加え、母なる慈愛のランダム効果、更にはゴーストライダーまでいるので、相当に複雑な状況ではありました。なお、ロイヤルフォロワーは引ききっているので、サーチカードからは何も引いてきません。
実際の試合では、この手順に行きつくことすら叶わずに負けてしまいました(手札のラミエルを進化させてしまった模様)。明確な実力不足ではありましたが、勝ちを拾いに行きたかったです。
その後何とか2試合目を取り返し、迎えた正真正銘の最終戦。せっかくなので、当時の私の心中と共にお送りします。
↑破壊されたラストワード数が8枚であることから、「セレスト・マグナを盤面に当てた後に再誕をプレイすることで、人外魔境・クリストフのリーダー効果(10枚以上)を起動させようとしている」場面。
引けたあああ!!!!!
オバヒ(オーバーヒートデーモン)来るなオバヒ来るなオバヒ来るな
※来ても処理しきれてません。大丈夫です。後、進化して顔を詰めた方が良かった気もします。
ぎゃああああああああああ
※融合してるだけです。落ち着いてください。
お?
おお?
よっしゃあああああ!!!
※恐らく、進化したラミエルによってミルティオを処理しようとしたところで、時間切れになったと考えられます。
結局、先行6ターン目に人外魔境・クリストフのリーダー効果を起動したことが決め手となり、プレーオフ進出を決めることが出来ました。序盤~中盤においては相手の動きも強かったのですが、それでも運量的には明らかにこちらが上でした。土壇場で、強い手札が配られたことに感謝します。
総括
試合結果を簡単にまとめると、以下のようになりました。
総合戦績:7勝1敗
クラス別戦績
ラストワードネクロマンサー :6勝3敗(勝率66.7%)
撤退ロイヤル :7勝3敗(勝率70.0%)
先行及び後攻の数
全体の対戦数:21回
先行:15回
後攻:6回
...先行の数が圧倒的です。「先行引いただけじゃん!!」と言われれば確かにそうで、特に撤退ロイヤルの勝率は、それによって支えられている面が少なからずあると思います。それも間違いなく勝因の1つではあるのですが、最も大きな勝因としては、
機械ネメシスに対して、ロイヤルとネクロマンサーのデッキパワーで強引に勝利できたこと
が挙げられます。2デッキとも中盤の盤面形成が非常に強力であるため、機械ネメシス側が処理しきれずに、また処理できたとしても盤面を作れずにターンが返ってくることが多かったです。そのため、デッキ選択は間違っていなかったのかなと思います。
ちなみに、アクセラレートエルフには1回も当たりませんでした。
あとがき
いかがだったでしょうか。試合を振り返って択検討をしていく内に、どんどん話が長くなってしまいました。全体的に運が良かったのは間違いないので、ひたすらに感謝しつつプレーオフも頑張りたいと思います!
後、今後もnoteに記事を投稿していく予定です。よろしくお願いいたします。